医療統計解析使いこなし実践ガイド

  • ページ数 : 254頁
  • 書籍発行日 : 2020年4月
  • 電子版発売日 : 2020年4月30日
¥3,080(税込)
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商品情報

内容

「結局,統計解析ってどうやったらいいの?」そんな疑問にお答えします!統計手法の選び方,論文への書き方から統計ソフトを使った具体的な解析手順まで,数式なし・Q&A形式で楽しくわかる!

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序文

はじめに

医療系の臨床研究にとって,いまや統計解析は必要不可欠な手続きとなっています.パソコンの発達にあわせて,無償で入手できる優れた統計ソフトウェアもありますので,一昔前に比べると,その活用は急激に普及してきた印象があります.

統計解析に関する解説本も多くみられるようになり,学びのツールも数多くありますが,それでもやはりわからないという意見が聞こえてきます.統計ソフトで有意確率を出力する手順,結果の見かた,論文にどう書いたらいいか,だけの説明だと,一歩進んだ理解ができないという現実に当たり,躊躇している人も多いと思います.

本書では,統計解析の基本的手法を広く浅く解説しています.しかも,実際の臨床研究で実践している方々に執筆をお願いしています.われわれ医療従事者にとって,統計解析は研究のなかで実践できなければなりません.一歩進んだ理解,いわば“臨床データ解析学”の習得が必要です.そうした目的で,本書を構成しています.

統計解析の必要性からはじまり,簡単な基礎事項,統計ソフトの準備,論文の書き方も簡単に触れながら,相関係数,差の検定,分散分析,分割表の検定,重回帰分析,多重ロジスティック回帰分析,そして近年よくみられるようになったROC 曲線,感度・特異度,検出力分析といった広範囲の内容を簡単な説明で解説しています.もちろん初学者にとっては,後半に進むに従って“簡単に読める”という内容にはなっていませんが,まずは理解できるところだけ読んでいただいても構いません.統計解析の習得は,わかるところを先に理解して,必ずパソコンで実践するのが早道です.

本書は「統計学を勉強しよう!」という気持ちで読むよりも,これから研究をしたい・はじめたという人が「統計解析ってどうやったらいいのだろう?」と疑問に思ったときにご覧になっていただきたい書籍です.

末筆ながら,企画から執筆・出版に至るまで,羊土社の編集部 原田 悠氏,中川由香氏には,多大なるお世話をいただきました.特に筆者の方々は仕事の傍ら執筆するのが原則なので,どうしても予定どおり進めないことも珍しくありません.そんな折でも,辛抱強く優しく対応してくださりまして,心より感謝申し上げます.

なお,本書で扱う用語の意味がわからないというときは,日本理学療法士学会のホームページで公開しているEBPT 用語集(http://jspt.japanpt.or.jp/ebpt_glossary/)を参考にしていただけましたら理解が深まると思います.本書が皆さんのために少しでもお役に立てたらと願ってやみません.


2020年2月

対馬 栄輝

目次

はじめに

基礎編

1. 臨床研究と統計解析ーなぜ統計解析が必要か

質問1 臨床研究とは何ですか?

質問2 良い臨床研究とは何ですか?

質問3 研究にとって統計解析は意味があるのでしょうか…

質問4 統計解析を知らないと,どのような問題が起こりますか?

2. 統計解析の基礎

質問1 統計解析を行う前に,何を知っておいたらよいですか?

質問2 従属変数,独立変数,標準偏差,標準誤差がよく理解できません

質問3 記述統計とは何ですか?

質問4 統計的検定とは何ですか?

質問5 正規分布とは何ですか?

練習問題

3. 統計解析のための準備①ー統計計算のためのツール

質問1 統計ソフトは何を準備したらよいですか?

質問2 データはどうやって入力したらよいですか?

質問3 どのように求めたらよいのかわかりません

質問4 統計計算のとき,どのような間違いを起こしやすいですか?

練習問題

4. 統計解析のための準備②ーどうやって統計手法を選んだらよいか?

質問1 統計手法を選ぶときに気をつけることはありますか?

質問2 どのように統計手法を選んだらよいですか?

質問3 よりよい統計解析を行うにはどうしたらよいですか?

練習問題

5. 統計解析のための準備③ー抄録や論文に書く手順

質問1 統計解析はどうやって記述したらよいですか?

質問2 どのように論文に書いていったらよいか,具体的に知りたいです

質問3 データの入手法はどう書いたらよいですか?

質問4 データの統計手法はどう書いたらよいですか?

質問5 解析結果はどう書けばよいですか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

実践編

1. 2 つの変数の関係をみたいー相関係数と相関の検定

質問1 相関とは何ですか?

質問2 相関係数とは何ですか?

質問3 相関係数の数値に意味はありますか?

質問4 相関係数の特徴を教えてください

質問5 相関係数は1つだけですか?

質問6 相関係数を活用する手順を教えてください

質問7 相関係数をみたらそれでおしまいですか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

2. 2 つのグループ間に差があるか知りたいー差の検定

質問1 差の検定とは何ですか?

質問2 エラーバーグラフと箱ひげ図の違いを教えてください

質問3 差の検定はどのように行ったらよいですか?

質問4 差の検定における注意点を教えてください

質問5 結果の読み方と解釈のしかたを教えてください

おわりに 論文での書き方例

練習問題

3. 3 つ以上のグループ間に差があるか知りたいー一元配置分散分析と多重比較法

質問1 3つ以上のグループ間に差があるかを知るためにはどうしたらよいですか?

質問2 一元配置分散分析とはどんな手法ですか?

質問3 分散分析ならではの用語があれば教えてください

質問4 多重比較法とはどんな手法ですか?

質問5 差の検定と一元配置分散分析・多重比較法は何が違うのですか?

質問6 一元配置分散分析と多重比較法を行う前に確認することはありますか?

質問7 一元配置分散分析と多重比較法を行う手順を教えてください

質問8 結果の読み方と解釈のしかたを教えてください

質問9 一元配置分散分析と多重比較法の結果が異なるときはどうしたらよいですか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

4. 3 つ以上の測定条件間に差があるか知りたいー反復測定による分散分析と多重比較法

質問1 3つ以上の測定条件間に差があるかを知るためにはどうしたらよいですか?

質問2 反復測定による分散分析とはどんな手法ですか?

質問3 多重比較法はどんなときに使いますか?

質問4 差の検定と, 反復測定による分散分析・多重比較法は何が違うのですか?

質問5 反復測定による分散分析と多重比較法を行う前に確認することはありますか?

質問6 反復測定による分散分析と多重比較法を行う手順を教えてください

質問7 結果の読み方と解釈のしかたを教えてください

質問8 反復測定による分散分析と多重比較法の結果が異なるときはどうしたらよいですか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

5. 変数どうしの因果関係を知りたいー回帰分析・重回帰分析

質問1 回帰分析とは何ですか? 相関と何が違うのでしょうか?

質問2 回帰式について詳しく教えてください

質問3 回帰分析における有意性の判定はどのように行いますか?

質問4 回帰分析の手順を教えてください

質問5 回帰分析における注意点はありますか?

質問6 回帰分析の結果の読み方と解釈のしかたを教えてください

おわりに 論文での書き方例

練習問題

6. グループ分けされた2 つの変数の関連を知りたいー分割表の検定

質問1 分割表の検定とは何ですか?

質問2 分割表の検定はどのようなしくみで行われるのですか?

質問3 連関係数とは何ですか?

質問4 分割表の検定はどのような手順で行ったらよいですか?

質問5 結果の読み方と解釈のしかたを教えてください

おわりに 論文での書き方例

練習問題

7. 2 グループ間の差に影響を与える複数の因子を知りたいー多重ロジスティック回帰分析

質問1 多重ロジスティック回帰分析とは何ですか?

質問2 多重ロジスティック回帰分析を行うときに気をつけることは何ですか?

質問3 統計ソフトによる解析結果の見かたを教えてください

質問4 オッズ比がよくわかりません…

質問5 多重ロジスティック回帰分析の後,行うべきステップはありますか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

8. 検査値の指標ー感度・特異度・ROC

質問1 感度,特異度とは何ですか?

質問2 感度・特異度の解釈をするとき,注意点はありますか?

質問3 カットオフ値とは何ですか?

質問4 ROC曲線とは何ですか?

質問5 ROC曲線の描き方を教えてください

質問6 ROC曲線を求めた結果はどう解釈すればよいですか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

9. ちょっと高度な説明ー95%信頼区間,効果量,サンプルサイズの設計,検出力分析

質問1 95%信頼区間や効果量が何か,知っておかないとダメですか?

質問2 95%信頼区間とは何ですか?

質問3 95%信頼区間はどのように求めればよいですか?

質問4 どんな検定でも95%信頼区間が計算できますか?

質問5 p<0.05だったら,95%信頼区間も有効な差と解釈してよいですか?

質問6 効果量とは何ですか?

質問7 効果量の指標がたくさんありますが,どれを使えばよいですか?

質問8 効果量はどうやって求めたらよいですか?

質問9 効果量を使うときの注意点はありますか?

質問10 効果量が大きい=差が大きい,といえますか?

質問11 サンプルサイズの設計や検出力分析とは何ですか?

質問12 サンプルサイズの設計はどのように行うのですか?

質問13 検出力分析はどのように行うのですか?

質問14 サンプルサイズの設計で気をつけることはありますか?

質問15 サンプルサイズの設計・検出力分析は必ず行わないといけないのですか?

おわりに 論文での書き方例

練習問題

練習問題解答

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対応機種

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    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:20.4MB以上(インストール時:46.4MB以上)

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    AndroidOS 5.0 以降

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  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758102483
  • ページ数:254頁
  • 書籍発行日:2020年4月
  • 電子版発売日:2020年4月30日
  • 判:指定なし
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。

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※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。