運動療法学 第2版

  • ページ数 : 540頁
  • 書籍発行日 : 2014年2月
  • 電子版発売日 : 2020年9月4日
¥7,700(税込)
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商品情報

内容

障害別運動療法の理論と実際を記述した教科書の改訂版.最新の知見を盛り込み,執筆者の大幅な交代と,項目の追加によって内容を刷新した.本文は,文章のブロックごとに,色文字でキーセンテンスを示し,内容を整理しやすく工夫.また,基礎的な説明,用語の解説や,少し突っ込んだ内容も,メモとして本文の流れを妨げないよう記載している.

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序文

第1版の序


運動療法が理学療法の中で最も重要な位置を占めることは誰もが認めるところであり,理学療法士養成学校においても多くの時間を運動療法の教育にかけている.運動療法に関する教育は,疾患別に行われることがほとんどである.理学療法は障害を評価し治療するといいながら,疾患別の評価,疾患別の運動療法から抜け出せていないように思える.また,診療点数も疾患別に変更され疾患別の研修会も盛んに行われている.しかし, 改めていうまでもなく, 各疾患の知識を持った上で, 患者の障害に対してアプローチするのが理学療法である.例えば,脳卒中片麻痺の可動域制限に対する評価・運動療法と整形外科疾患による可動域制限に対する評価・運動療法に違いがあるわけではない.どんな疾患の可動域制限であっても可動域を制限している原因を評価し,制限因子に対して運動療法を行うだけである.現在の理学療法において,各種障害に対する運動療法の確立が最も重要なことであり,障害別の運動療法に関して詳しく書いた教科書の必要性を強く感じ,今回企画し出版する運びとなった.

本書では,疾患についての項目は省き,運動療法を行う場合の基礎知識として最初に歴史,運動学,骨,関節,筋,神経,呼吸,循環,代謝,運動学習,発達,老化の12項目に関して述べた.次に各種障害に対する運動療法の理論と実際として,関節可動域制限,筋力低下,持久力低下,中枢神経性運動麻痺,末梢神経性運動麻痺,感覚障害,バランス障害,協調性運動障害,姿勢障害,歩行障害,高次脳機能障害,痛み,発達障害,呼吸障害,循環障害,代謝機能障害,嚥下機能障害,加齢による機能障害の18 項目の障害別運動療法について述べた.各種疾患患者を評価し治療する場合に関わるほぼすべての障害に対する運動療法について網羅した.特に,障害はどう分類されるか?,どのように評価を進めていくか?,運動療法の理論にはどのようなものがあるか?,運動療法をどう進めるか?に焦点を絞って記載した.

執筆には各分野で活躍し, 編者が最も信頼できる先生方に参画して頂いた. 本書が理学療法士養成学校での学生教育と実際の臨床場面において大いに役立つものと信じている.

最後に,本書を企画・出版するにあたり協力して頂いたすべての方々に感謝申し上げる.


平成20年2月

市橋 則明

目次

Ⅰ.運動療法の基礎知識

1 運動学の基礎知識

1. 力のベクトル

2. 関節モーメント

3. てこの原理

4. 足圧中心と身体重心

5. 関節運動学

6. 凹凸の法則

7. 凹凸の法則に従った関節可動域運動とその間違い

8. 肩甲上腕関節の関節内運動

9. 筋の解剖学的作用と運動学的作用

10. モーメントアームと生理学的断面積(PCSA)から算出した股関節の外転筋力と外旋筋力発揮率

11. 開運動連鎖open kinetic chain(OKC)と閉運動連鎖closed kinetic chain(CKC)

12. 運動連鎖

13. 単関節筋と二関節筋

14. helping synergist とtrue synergist

15. 腱の役割

16. ストレッチショートニングサイクルstretch-shortening cycle(SSC:伸張︲短縮サイクル)

2 痛みの基礎知識

1. 痛みとは?

2. 痛みの病態メカニズム

3. 痛みの評価

4. 痛みの運動療法

3 骨の構造と機能

1. 骨の構造と分類

2. 骨の機能

3. 骨折の種類と発生機序

4. 骨折の修復機序

5. 骨折の修復に影響を与える因子

6. 運動が骨に与える影響

4 関節の構造と機能

1. 関節の分類

2. 関節の構造と機能

3. 拘縮の分類

4. 拘縮の原因

5. 不動および運動が関節周囲軟部組織に与える影響

5 筋の構造と機能

1. 筋収縮の種類

2. 筋張力に影響する要因

3. 筋長と張力

4. 関節トルクに影響する要因

5. 筋張力の逆転

6. ベッドレストによる筋力低下

7. ベッドレストによる筋萎縮

8. 筋の形態的要因による筋力増加のメカニズム

9. 神経学的要因による筋力増加のメカニズム

10. 筋肥大と神経学的要因の関係

6 神経の構造と機能

1. 神経細胞および神経膠細胞の構造と機能

2. 大脳皮質の構造と機能局在

3. 運動神経と感覚神経

7 運動と呼吸機能

1. 運動と呼吸の関連

2. 呼吸運動,呼吸調節のしくみ

3. 換気・ガス交換のしくみ

4. 運動時の換気調節─運動時の換気応答について

5. 運動強度とガス交換の関係─運動強度とガス交換応答について

6. 運動が呼吸器系に与える影響

8 運動と循環機能

1. 循環系のしくみ

2. 心機能

3. 循環の調節

4. 運動と循環調節

9 運動と代謝機能

1. 運動と代謝機能の関連

2. 基礎代謝

3. 有酸素代謝と無酸素代謝

4. 筋線維タイプと代謝特性

5. 運動が代謝に与える影響

10 運動学習

1. 運動と学習の関連

2. 運動学習の理論

3. 運動学習の神経機構

4. 運動学習の戦略

11 視覚と運動制御

1. 視覚と運動制御の関連

2. 視覚と運動制御の基礎

3. 視環境の変化に対する運動制御

4. 視線行動と運動制御

5. 環境と身体と相対関係を表現する情報

12 発達と運動機能

1. 運動と発達の関連

2. 運動発達と神経学的背景

3. 随意運動の発達理論

4. 運動システムの発達

13 老化と運動機能

1. 運動と加齢の関連

2. 加齢による筋力低下

3. 骨格系の加齢変化

4. 平衡機能の加齢変化

5. 高齢者の歩行および立位姿勢の特徴

6. 高齢者の運動機能と転倒

Ⅱ.各種障害に対する運動療法の理論と実際

1. 関節可動域制限はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 関節可動域制限に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 関節可動域制限に対する運動療法をどう進めるか?

2 筋力低下に対する運動療法

1. 筋力低下はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 筋力低下に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 筋力低下に対する運動療法をどう進めるか?

3 持久力低下に対する運動療法

1. 持久力低下はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 持久力低下に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 持久力低下に対する運動療法をどう進めるか?

4 中枢神経性運動麻痺に対する運動療法

1. 中枢神経性運動麻痺はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 中枢神経性麻痺に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 痙縮と固縮に対する運動療法をどう進めるか?

5. 中枢神経性運動麻痺に対する運動療法をどう進めるか?

5 末梢神経性運動麻痺に対する運動療法

1. 末梢神経性運動麻痺はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 末梢神経障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 末梢神経性運動麻痺に対する運動療法をどう進めるか?

6 感覚障害に対する運動療法

1. 感覚障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 感覚障害に対する運動療法の理論的背景にはどのようなものがあるか?

4. 感覚障害に対する運動療法をどう進めるか?

7 バランス障害に対する運動療法

1. バランス障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. バランス障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. バランス障害に対する運動療法をどう進めるか?

8 協調性運動障害に対する運動療法

1. 協調性運動障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 協調性運動障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 協調性運動障害に対する運動療法をどう進めるか?

9 姿勢障害に対する運動療法

1. 姿勢はどう分類されるか?

2. どのようにして評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 姿勢障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 姿勢障害に対する運動療法をどう進めるか?

10 歩行障害に対する運動療法

1. 歩行障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 歩行障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 歩行障害に対する運動療法をどう進めるか?

11 高次脳機能障害に対する運動療法

1. 高次脳機能障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?

3. 高次脳機能障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 高次脳機能障害に対する運動療法をどう進めるか?

12 痛みに対する運動療法

1. 痛みはどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 痛みに対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 痛みに対する運動療法をどう進めるか?

13 発達障害に対する運動療法

1. 発達障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 発達障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 発達障害に対する運動療法をどう進めるか?

14 呼吸障害に対する運動療法

1. 呼吸障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 呼吸障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 呼吸障害に対する運動療法をどう進めるか?

15 循環障害に対する運動療法

1. 循環障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 循環障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 循環障害に対する運動療法をどう進めるか?

16 代謝機能障害に対する運動療法

1. 代謝機能障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 代謝機能障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 代謝機能障害に対する運動療法をどう進めるか?

17 嚥下機能障害に対する運動療法

1. 嚥下機能障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 嚥下機能障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 嚥下機能障害に対する運動療法をどう進めるか?

18 加齢による機能障害に対する運動療法

1. 加齢による機能障害はどう分類されるか?

2. どのように評価を進めていくか?─評価のポイント

3. 加齢による機能障害に対する運動療法の理論にはどのようなものがあるか?

4. 加齢による機能障害に対して運動療法をどう進めるか?


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書籍情報

  • ISBN:9784830645037
  • ページ数:540頁
  • 書籍発行日:2014年2月
  • 電子版発売日:2020年9月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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