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  • もっとねころんで読めるてんかん診療~医師が使える、患者にも効く、やさしくふかい処方箋

もっとねころんで読めるてんかん診療~医師が使える、患者にも効く、やさしくふかい処方箋

  • ISBN : 9784840471794
  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2020年9月
  • 電子版発売日 : 2020年9月4日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥3,740 (税込)
ポイント : 68 pt (2%)

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商品情報

大ヒット本第2弾!診療のヒントが満載!

12,000部超えのベストセラー「ねこてん」、待望の続編! てんかんのよくある誤解から、病歴聴取のコツや心因性非てんかん発作(PNES)の鑑別、新規抗てんかん薬の特徴と使い方、てんかん外科、精神疾患自立支援などの社会リソースの活用、トランジションまで、幅広くてんかん診療のエッセンスを伝授。いつも手元に置いておきたい、珠玉の実践書。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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■ 序文

プロローグ

2月某日、東京大手町にある経済団体所有のビルの大会議室―。

この日、てんかん診療の制度を考える有識者会議が開催されようとしていた。議長には日本医師会で診療報酬を担当する副会長、副議長には医療経済学を専門とする某私立大学経済学部の教授が就いていた。参加者は、日本てんかん学会からの代表に加えて、厚生労働省、日本医師会、社会医学系学識経験者、そしてマスメディアなど、多岐にわたっていた。

この時期は、1 年後の診療報酬改定に向けて、まさに正念場というタイミングであった。さまざまな学会が厚生労働省に提出する診療報酬改定の要望書を作成していた。日本てんかん学会では要望書の作成に加えて、てんかん診療を改革するため、1 年前から大々的にアウトリーチ活動を展開していた。これが功を奏し、「てんかん診療についてはこのままではいけない」という気運がようやく盛り上がり、メディアを巻き込んだ有識者会議の開催に至ったのである。

日本てんかん学会を代表して壇上に立つのは、大学病院てんかん科を創設したN教授である。冒頭の20 分で資料説明を終了し、いよいよ質疑応答が開始された。

議長「それでは、ただいまの説明につきまして質問や意見のある方、どうぞ」

発 言者1「さまざまな疾患がある中で、てんかんだけが、どうして特別扱いで議論されるのですか? 他の疾患と違い、てんかんはすぐに命にかかわるものではないでしょう? 日本てんかん学会はメディア戦略を繰り広げているようだが、他の疾患との医療費のバランスというものを、ちゃんと理解しているのでしょうかね?」

N 教授「てんかんの有病率は約1 %です。赤ちゃんからお年寄りまで、誰でもいつでも発症します。生涯の治療が必要です。高齢者の疾患と違い、就学中や働き盛りの若い人たちも多く、治療の成否は医療経済のみならず、国家経済全体にとっても重要なのです」

発言者2「てんかん専門医がもっと頑張って診療すればいいだけでしょう?」

N 教授「専門医の数は限られています。専門医不在の都道府県もあり、地方にいたっては専門的治療を受けられないのが現状です」

発言者3「てんかんなんて、脳波をとれば、パッと診断がつくのでは?」

N 教授「脳波の異常の有無は、てんかんか否かとは無関係です。時間をかけた病歴聴取が必要です」

発 言者4「てんかんでは、有効性が高く安全性も高い良い薬が、ずいぶん普及していると聞きましたが」

N 教授「てんかんではないのに、誤診によって抗てんかん薬を何年も服用している患者もいます」

発言者5「結局、日本てんかん学会は、国にどうしろと言うのですか?」

N 教授「てんかん診療を甘く見ることなく、初診の段階で早く専門医に紹介するシステムを作ってほしいのです」

発言者6「具体的にはどうやって?」

N 教授「患者に初めて抗てんかん薬を処方する際には、緊急時を除いて、必ず専門医が診察することを義務付けてほしいのです」

発 言者7「そんなの、ムチャクチャやで。専門医のいない地方や離島はどうすんねん?」

N 教授「オンライン診療があります!」

発 言者8「オンライン診療では聴診器も当てられんし、ハンマーを使っての神経学的診察もできんとですよ。それに通信セキュリティの問題はどげんするとですか? いい加減な星占い外来みたいなオンラインクリニックが雨後の筍のように乱立するのは困るたい!」

……ここで、私は夢から覚めたのでした。それにしても、妙に現実味のある夢ではございました。

注: このプロローグをはじめ、本書に登場する人物や団体は、すべて架空のものです。万が一「この話は私とそっくり同じだ」と思った場合には、偶然のなせる結果だとお考えください。てんかんは多様性に富む疾患であり、その種類は千差万別です。てんかんに罹患する患者も老若男女、それぞれの人生も千差万別。疾患の多様性と人生の多様性をかけ合わせると、まったく同じ物語は、そうそうあるものではないはずです。

架空の話とは言え、筆者には自信があります。

読者の皆さまが本書を読んだ時に、きっと「あっ、これは自分が診察しているあの患者だ!!」とか、「この患者はまるで私みたい!」と思っていただけるという自信です。本書の中に、そんな「あなた自身」を見つけていただければ幸いです。


2020年8月

東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野教授
東北大学病院てんかん科科長/てんかんセンター長
中里 信和

■ 目次

【1章 てんかんと問診ー患者と向き合う、患者の話を聴く】

(1)自分や家族が「てんかん」になったとき

(2)てんかん診療の初回の設定

(3)発作症状の聴取

(4)生活歴はなぜ必要か

【2章 診断と検査】

(1)てんかん診断に脳波は必要か?

(2)てんかん診断におけるMRI

(3)人生を変える「ビデオ脳波モニタリング」

【3章 てんかんと薬】

(1)てんかん治療のゴール設定

(2)「とりあえずバルプロ酸」の功罪

(3)カルバマゼピンを使いこなす(前編:最初の3カ月)

(4)カルバマゼピンを使いこなす(後編:長期投与で注意すること)

(5)第二の薬剤を選ぶ、人生を考える

(6)新薬のヒーロー、レベチラセタム

(7)新薬のヒロイン、ラモトリギン

(8)ゾニサミドとトピラマート:医師の技量が問われる「両刃の剣」

(9)クロナゼパムとクロバザム:クロウトが困ったときのレスキュー薬

(10)抗てんかん薬との「別れ方」

【4章 てんかんと手術】

(1)てんかん外科への迷信:術前診断編

(2)てんかん外科への迷信:診療連携編

(3)専門施設に紹介する勇気

【5章 てんかんと生活】

(1)思春期の患者と向き合う

(2)妊娠への備えは初診時から

(3)妊娠、出産、授乳と育児の応援

(4)てんかんでも明るい老後

(5)運転免許対応へのヒント

(6)「てんかんのリハビリテーション」を知っていますか?

(7)てんかん一般診療の品質評価

(8)医師よ弱くなれ!患者よ強くなれ!

<巻末資料>

・てんかん情報を扱う代表的なウェブサイト

・参考図書

■ 特記事項

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