〜その麻酔管理方法にエビデンスはあるのか?〜 心臓血管麻酔Positive and Negativeリスト25

  • ページ数 : 208頁
  • 書籍発行日 : 2020年9月
  • 電子版発売日 : 2020年9月9日
¥3,520(税込)
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商品情報

内容

日々の麻酔管理を「エビデンスに基づく」と自信を持って言えますか?

実臨床で幅広く⾏われている⼼臓⾎管⿇酔管理の中で,意⾒が分かれている項⽬についてエビデンスがある程度確⽴しており実際の臨床現場で有⽤であると考えられるʼPositive listʼ,エビデンスがない,あるいは不⼗分であるʼNegative listʼと解説ですぐに臨床に活⽤できる読みやすい内容.現場で迷ったときに読んでいてよかったと思う1冊.

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序文


心臓血管麻酔管理は,他の麻酔管理と比較して,多くの知識,技術,経験が要求される領域です.そして,施設や麻酔科医によって,麻酔管理方法にバリエーションが存在するのも心臓血管麻酔の特徴ではないかと考えます.実際,論文や学会発表で臨床研究や症例報告を拝見すると,麻酔導入時の使用薬剤や投与方法,術中の循環作動薬の選択,術中のモニタリング,術後抜管のタイミングなど,さまざまであることに気づきます.つまり,心臓血管麻酔管理方法は施設の状況や麻酔科医の裁量に任されているのが現状です.

本書は「多様な心臓血管麻酔管理方法は,エビデンスとして確立しているのだろうか? 実は,科学的根拠が乏しい医療行為も中には存在するのではないだろうか?」という疑問に答えられる内容にできればと考えました.項目としては,実臨床で幅広く行われている心臓血管麻酔管理の中で,意見が分かれていると思われる項目を取り上げました.エビデンスがある程度確立しており,実際の臨床現場で有用であると考えられる項目を‘Positive list’,エビデンスがない,あるいは不十分である項目を‘Negative list’として掲載し,すぐに臨床に活用できる読みやすい内容にしたいと考えました.

執筆者は,現場の第一線でご活躍されている心臓血管麻酔専門医や心臓血管麻酔関連で多くの業績を挙げられている先生方を選ばせていただきました.これから心臓血管麻酔を行う若手麻酔科医は,学術的背景を学ぶ場として,心臓血管麻酔管理方法にこだわりと自信をお持ちのベテラン麻酔科医には,‘自分の常識は世間の常識ではない’可能性に気づけるような内容としたつもりです.

明日からの心臓血管麻酔管理に役立ち,患者さんの周術期安全とQOLに少しでも貢献できれば,監修者として望外の喜びです.


 2020年8月

札幌医科大学医学部麻酔科学講座 教授
山蔭道明

目次

循環作動薬

1 強心薬: ドパミン,ドブタミン,PDEⅢ阻害薬の使用の是非について 〈江木盛時〉

2 血管収縮薬: 人工心肺後のvasoplegic shock に対する適切な血管収縮薬は何か? 〈藤井 祐〉

3 硝酸薬とニコランジル 〈辛島裕士〉

4 βブロッカー 〈髙橋伸二〉

麻酔管理

5 心臓血管麻酔導入時の鎮静薬 〈西原教晃〉

6 術中鎮痛: フェンタニルor レミフェンタニル? 〈石井久成〉

7 吸入麻酔薬の心保護作用 〈原 哲也〉

8 デクスメデトミジン 〈吉川裕介〉

9 トラネキサム酸 〈池﨑弘文〉

10 区域麻酔と心臓血管麻酔 〈汲田 翔〉

モニタリング

11 肺動脈カテーテル 〈上村 直,讃井將満〉

12 低侵襲血行動態モニタリング 〈末廣浩一〉

13 経食道心エコー使用のエビデンス 〈伊藤明日香〉

14 血液凝固モニタリング 〈小川 覚,吉井龍吾〉

15 局所脳酸素飽和度(rSO2)の活用 〈吉谷健司〉

16 人工心肺中の血行動態 〈横塚 基〉

17 MEP モニタリング 〈和泉俊輔〉

18 スパイナルドレナージ 〈石田和慶〉

術中管理

19 心臓血管麻酔における輸液療法:GDT は心臓血管麻酔でも有効か? 〈坂本安優,小竹良文〉

20 心臓血管麻酔における輸血療法 〈平田直之〉

術後管理

21 心臓血管手術後の呼吸管理 〈鈴木 聡〉

22 心臓血管手術後の循環管理 〈小山 薫〉

エキスパートオピニオン 私ならこうする心臓血管管理

23 Stanford A 型急性大動脈解離手術の麻酔導入:導入法とモニタリング 〈能見俊浩〉

24 予期しない人工心肺後の低血圧,低心拍出症候群への対応 〈清水 淳〉

25 輸血拒否患者(エホバの証人)での循環管理法 〈安部和夫〉

コラム

麻酔科医の腕の見せ所 〈江木盛時〉

所変われば品変わる 〈江木盛時〉

バソプレシンは奇跡の薬剤? 〈藤井 祐〉

Serendipity 〈辛島裕士〉

これからの注目点 〈髙橋伸二〉

期待の新薬レミマゾラム 〈西原教晃〉

麻酔導入時のレミフェンタニルの至適(私的?)投与量 〈石井久成〉

吸入麻酔薬と人工心肺回路 〈原 哲也〉

DEXは魔法の薬!? 〈吉川裕介〉

新たなブロックの誕生 〈汲田 翔〉

術後管理において心エコーはPAC の代用となるか?〈上村 直,讃井將満〉

全自動麻酔 〈末廣浩一〉

術野止血は共同作業 〈小川 覚,吉井龍吾〉

rSO2 の値が出ない! 〈吉谷健司〉

人工心肺業務のススメ 〈横塚 基〉

MEPとTEVAR 〈和泉俊輔〉

スパイナルドレナージのカテーテルの工夫とバイオマーカー 〈石田和慶〉

局所脳酸素飽和度(rSO2)を目標としたGDT 〈坂本安優,小竹良文〉

多部署との連携が重要 〈平田直之〉

制限的酸素療法導入のコツ 〈鈴木 聡〉

心臓血管手術後の心停止 〈小山 薫〉

大動脈解離に臨むにあたって 〈能見俊浩〉

エホバの証人に対する心臓血管手術の難しさと工夫 〈安部和夫〉

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書籍情報

  • ISBN:9784498055469
  • ページ数:208頁
  • 書籍発行日:2020年9月
  • 電子版発売日:2020年9月9日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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