婦人科腫瘍治療アップデート

  • ISBN : 9784498160101
  • ページ数 : 340頁
  • 書籍発行日 : 2020年9月
  • 電子版発売日 : 2020年9月14日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥5,940 (税込)
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商品情報

EBMを紐解き,1つ上のQOL-based治療を実現する

血管新生阻害剤,PARP阻害剤や免疫チェックポイント阻害剤,遺伝子・ゲノム診療,HPVワクチンなど話題のトピックを臨床試験動向から,臨床での実際まで解説!薬物療法を中心に最新の知識と使用法,有害事象への対処法,そしてこれからの展望についてわかりやすくまとめた,婦人科医師だけでなく腫瘍内科医にとっても必須となる1冊.

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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■ 序文


婦人科悪性腫瘍に対して血管新生阻害薬ベバシズマブ,PARP阻害薬オラパリブ,免疫チェックポイント阻害薬ペンブロリツマブなどが保険収載され,薬物療法の選択肢が増えてきている.世界ではこれらを組み合わせた臨床試験が進行中である.これらの薬物療法の進化とともに手術療法も低侵襲手術にシフトしていくことも予想される.ASCO,ESMOなどの国際学会で報告され,論文化された最新の国際臨床試験の結果に基づき,割と短期間で新しい薬物療法が承認されるという流れができており,世界の国際臨床試験の最新情報を常に仕入れておく必要のある時代となった.また,コンパニオン診断としての遺伝子検査の導入により遺伝診療が重要になり,個別化治療に向けたゲノム診療の知識も必須となっていく.新しいバイオマーカーや新薬の開発に必須の臨床検体のバンク事業は不可欠となった.さらにWHO をはじめ世界では子宮がん検診,HPV ワクチンで子宮頸癌を撲滅する方向で進んでいる.婦人科腫瘍治療は今後さらに加速度を増して進化していくことは間違いない.

本書では「婦人科腫瘍治療アップデート」と題し,卵巣癌,子宮体癌,子宮頸癌に分けて世界の注目される臨床試験から最新の薬物治療まで最先端で活躍されている先生方にご執筆いただいた.薬物療法を中心に最新の知識と使用法,そして有害事象への対処法,そしてこれからの展望についてわかりやすくまとめていただいた.

婦人科医だけでなく腫瘍内科医にとっても必須となる1冊になれば幸いである.


2020年7月

東京慈恵会医科大学産婦人科学講座主任教授
岡本愛光

■ 目次

第1章 卵巣癌

1.世界の国際臨床試験(田畑 務,本橋 卓)

1.手術療法に関する臨床試験

2.初回化学療法後のPARP inhibitorによる維持療法

3.プラチナ製剤感受性再発卵巣癌に対してのPARP inhibitorによる維持療法

4.治療としてのPARP inhibitor

5.免疫チェックポイント阻害薬

2.dose-dense TC療法(田部 宏)

1.dose-intensityを高めるためのdose-dense

2.進行卵巣癌へのdose-denseの有効性

3.JGOG3016試験

4.dose-dense TC療法の追試RCT

3.HIPEC療法の実際(津吉秀昭,吉田好雄)

1.腹腔内化学療法の有用性と問題点

2.HIPECの現在の位置づけと今後の展望

3.当院での成績

4.血管新生阻害薬(庄子忠宏,永沢崇幸,馬場 長)

1.卵巣癌初回治療におけるベバシズマブの有用性

2.再発卵巣癌に対するベバシズマブの有用性

3.現在進行中のベバシズマブを用いた臨床第III相試験

4.ベバシズマブBeyond PDを検証する試験

5.ベバシズマブの有害事象対策

6.当院におけるベバシズマブの投与規準

5.PARP阻害薬(西野幸治,山口雅幸,関根正幸,榎本隆之)

1.PARP阻害薬とは

2.PARP阻害薬に関する臨床試験のエビデンス

3.PARP阻害薬の有害事象と投与における注意点

4.BRCAコンパニオン診断

6.免疫チェックポイント阻害薬(濱西潤三,万代昌紀)

1.免疫チェックポイントと阻害薬

2.PD-1経路阻害薬の臨床応用

3. 卵巣癌に対する免疫チェックポイント(PD-1経路)阻害薬の治療効果

4.PD-1経路阻害薬の有害事象

7.トランスレーショナルリサーチ(四元房典,宮本新吾)

1.卵巣癌標的分子HB-EGFとその阻害薬

2.‌ CRM197を有効成分とする標的治療薬の創薬開発から臨床試験の実施

第2章 子宮体癌

1.世界の国際臨床試験(進 伸幸,岡田智志,片岡史夫)

1.進行中の臨床試験

2.新規に提案された臨床試験

3.終了・中止された臨床試験

2.化学療法(野村弘行,青木大輔)

1.進行・再発子宮体癌に対する化学療法

2.再発高リスク群に対する補助化学療法

3.化学療法の有害事象

3.免疫チェックポイント阻害薬(竹原和宏)

1.子宮体癌と免疫チェックポイント阻害薬

2.免疫チェックポイント阻害薬を併用した臨床試験

4.トランスレーショナルリサーチ(大神達寛,吉田祥子,加藤聖子)

1.子宮体癌の分子サブタイプ分類

2.分子標的治療

3.子宮体癌とがん幹細胞

第3章 子宮頸癌

1.世界の国際臨床試験(寒河江 悟)

1.手術療法に関する臨床試験

2.放射線治療を含んだ臨床試験

2.化学療法(鈴木百合子,永瀬 智)

1.IVB期に対する化学療法

2.再発例に対する化学療法

3.術前化学療法

4.術後補助療法

3.血管新生阻害薬(的田眞紀,竹島信宏)

1.子宮頸癌と血管新生

2.‌ 血管新生阻害薬ベバシズマブの抗VEGF作用

3.子宮頸癌と血管新生阻害薬の臨床試験

4.その他の分子標的薬

4.免疫チェックポイント阻害薬(笠松由佳,平嶋泰之)

1.免疫チェック機構

2.実臨床における免疫チェックポイント阻害薬の現状

3.免疫チェックポイント阻害薬に関する臨床試験

4.有害事象

5.トランスレーショナルリサーチ ─HPVを標的としたCIN治療薬の創薬開発の現状(川名 敬)

1.子宮頸癌に対する創薬開発の必要性

2.CINに対する創薬開発はアンメットニーズである

3.CIN治療薬の創薬開発における世界の現状

4. HPVを標的とした創薬開発の新しいTR研究(粘膜免疫療法)

第4章 絨毛性疾患

1.化学療法(松本浩範,小林陽一)

1.非絨毛癌

2.絨毛癌

3.PSTTおよびETT

4.有害事象

2.分子標的治療薬/免疫チェックポイント阻害薬(井箟一彦)

1.血管新生阻害薬

2.GTNにおける免疫寛容メカニズムと標的分子

3. GTNにおける免疫チェックポイント阻害薬の臨床効果と将来展望

第5章 将来に向けて ─課題と展望

1.バイオバンク(辻 圭太,八重樫伸生)

1.本邦におけるバイオバンク

2.婦人科腫瘍におけるバイオバンク

2.がんゲノム診療と治療の個別化(織田克利)

1.日本におけるがんゲノム医療の実施体制

2.保険収載された2種類のオンコパネル

3.エビデンスレベルと薬剤到達性

3.HBOC ―奈良県における取組み(新納恵美子,小林 浩)

1.遺伝性乳癌卵巣癌症候群

2.HBOC診療体制「奈良モデル」の構築

3.PARP阻害薬のコンパニオン診断開始以降の取組み

4.Lynch症候群(安達将隆,阪埜浩司,青木大輔)

1.Lynch症候群の検査法とその評価

2.Lynch症候群における婦人科腫瘍の特徴

3.Lynch症候群のサーベイランスとリスク低減手術

4.Lynch症候群に関する最新の知見と今後の展望

5.卵巣癌の手術療法(加藤一喜,寺内文敏)

1.早期卵巣癌の手術療法

2.進行卵巣癌の手術療法

6.卵巣癌の妊孕性温存手術(佐藤豊実)

1.対象

2.術式

7.子宮体癌の手術療法(渡利英道,金野陽輔)

1.子宮摘出方法

2.卵巣摘出

3.リンパ節郭清

4.センチネルリンパ節生検

5.腹腔細胞診

6.大網切除術

7.アプローチ方法

8.子宮体癌の妊孕性温存療法(三橋 暁,生水真紀夫)

1.若年性子宮体癌・子宮内膜異型増殖症の特徴

2.温存治療の適応

3.温存治療の実際

4.寛解後の管理

5.治療成績

6.再発後の管理

7.妊孕性温存療法の新しい試み

9.子宮頸癌に対する手術療法―LACC trialの結果を受けて何を考える(三上幹男)

1.LACC trial(1〜2)の結果と問題点

2.LACC trial結果公表後の後方視的研究報告

3.LACC trial後に計画された試験

4.標準治療とは

5.日本での動き

10.子宮頸癌の妊孕性温存療法(牛若昂志,小林裕明)

1.組織型と適応

2.進行期分類に関して

3.進行期別治療方針

4.子宮頸部摘出術における適応拡大の試み

11.子宮頸がん検診の現状とHPV検査の検診導入に関する議論(藤井多久磨)

1.子宮頸がん検診事業の目的

2.科学的根拠に基づく検診の有効性評価

3.がん検診の質の担保

4.対策型がん検診の現状

5.検診にまつわる問題点

12.HPVワクチン(宮城悦子,川名 敬)

1.HPVワクチンとその効果

2.HPVワクチン接種後の有害事象,安全性評価

13.Symptom Benefit(久慈志保,鈴木 直)

1.QOLとは

2.HRQOL評価のための測定尺度

3.RCTとQOL調査の実際

4.医療行為の価値

索引

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