眼手術学 5 白内障

  • ページ数 : 582頁
  • 書籍発行日 : 2012年1月
  • 電子版発売日 : 2020年11月4日
¥33,000(税込)
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商品情報

内容

白内障手術は,基本手技を確実に習得する事が重要である.本書では1つ1つの基本動作を書籍とWEB上の動画の両方でしっかり学習できるようにした.一方,現代の白内障手術は通常の症例をこなすだけでは十分とは言えない.基本手技をマスターした次のステップとして,本書では特殊例・難治例を網羅し,如何なる症例にも対応できる応用力を身につけられるようにした.自施設では滅多に見られない特殊症例の手術も,WEBで確認できる.

あわせて読む → 「眼手術学」シリーズ

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序文

「白内障」序文

白内障手術が,水晶体嚢内摘出術や水晶体嚢外摘出術,あるいは初期の超音波水晶体乳化吸引術で行われていた頃には,手術の修得にはトライアンドエラー的な要素があり,各手技にも名人芸というようなものが存在した.系統立った手術教育というようなものはなく,「手術は見て覚えろ」といった方法論がまかり通っていたように思う.

しかし,外科治療にもエビデンスが必要とされ,眼科手術のさまざまな分野でもその流れに沿った知識の整理が行われるようになってきた頃から,状況は徐々に変わってくる.特に手術件数が非常に多く,術者の裾野が広い白内障手術ではその流れが速く,手術生理学的な知識とエビデンスが急速に蓄積され,白内障手術の理論が組み立てられていく.手技の改良や器具の洗練と相俟った,過去20 年間における白内障手術の進化は瞠目に値する.「眼手術学」の一巻である本書では,現時点における“ 白内障手術学” を一冊にまとめようとするものである.

本書は白内障手術に必要な解剖の知識から始まり,術前評価と検査,手術器具・材料など術前準備の項に続いている.次に手術のトレーニングの項を入れたのは,ウェットラボやドライラボなど,模擬練習の方法が多様化してきているからである.白内障手術の基本手技と眼内レンズには最も多くのページを割き,手技におけるさまざまなバリエーションをカバーするようにした.現在の白内障手術は2 mm 程度の小切開創から超音波水晶体乳化吸引術を行い,折り曲げ可能なfoldable 眼内レンズを嚢内に挿入し,無縫合の自己閉鎖創で終了するという流れを基本としている.しかしその中でも,創口の作成方法にはいくつか種類があり,核の分割・除去方法にもバリエーションがある.本書ではそれらを等しく扱い,同列で述べるようにしている.

本書が,従来の成書と大きく異なるのは,その後の特殊な白内障,難症例の手術,術中合併症,術後管理・合併症に非常に力を入れたことである.通常の症例だけではなく,難症例においても良好な術後成績を求められるのが現代の白内障手術である.白内障手術の学習には動画が有効である.「眼手術学」では敢えて動画をDVDとして添付することはせず,ウェブサイトにアップしている.本書の解説と合わせてウェブ上の動画を利用して頂きたい.


平成24年1月

大鹿哲郎

目次

I.白内障手術に必要な基礎知識

1.白内障手術に必要な解剖

II.白内障手術に必要な評価・検査

1.水晶体混濁の種類と程度分類

2.術前の視機能評価

3.術前検査

 抗血栓薬の中止は必要か?

4.手術適応

 糖尿病患者の白内障手術のタイミング

III.白内障手術の器具・材料

1.白内障手術に使用する器具

 ディスポパック

2.超音波水晶体乳化吸引装置

 前房不安定への対処法

3.白内障手術における手術用顕微鏡

4.粘弾性物質の種類と使い分け

 粘弾性物質除去法

IV.白内障手術のトレーニング

1.動物眼でのウェットラボ

2.模擬眼でのウェット・ドライラボ

 角膜混濁モデルによるウェットラボ

3.手術器具の動かし方

Ⅴ.白内障手術の基本手技

1.術前処置

2.術野の準備

 術者の姿勢

 術中自動点眼装置

3.制御糸

4.麻酔

5.強角膜切開

 自己閉鎖率を高めるための工夫

6.創口の縫合

7.角膜切開

 耳側切開のコツ

8.経結膜・強角膜一面切開

9.前嚢切開(チストトーム)

10.前嚢切開(鑷子)

 成熟白内障・過熟白内障での前嚢切開

11.水流核皮質分離

 術中capsular block syndromeを避けるために

12.核処理(一手法)

13.核処理(divide and conguer法,phaco chop法)

14.核処理(biaxial phaco法)

15.核処理(プレチョップ法)

 epinucleusが残った場合

 フェムト秒レーザーによる白内障手術

16.皮質吸引

VI.眼内レンズ

1.眼内レンズ度数計算

 眼内レンズ度数設定の目標

2.角膜形状異常眼での眼内レンズ度数計算

3.眼内レンズの種類

4.眼内レンズ挿入法:PMMA

5.眼内レンズ挿入法:シリコーン系

6.眼内レンズ挿入法:アクリル系

7.トーリック眼内レンズ

8.多焦点眼内レンズ

9.眼内レンズ縫着

10.眼内レンズ摘出・交換

VII.特殊な白内障手術

1.先天・小児白内障

2.水晶体嚢外摘出術(ECCE)

3.水晶体全摘出術(ICCE)

4.輪部減張切開

5.瞳孔・虹彩処置

6.人工虹彩

Ⅷ.難症例の白内障手術

1.成熟白内障

2.小瞳孔

3.虹彩後癒着

4.浅前房

5.後極白内障

6.Zinn小帯断裂(カプセルエキスパンダー)

7.Zinn小帯断裂(CTR)

 落屑症候群に対するcapsular tension ring挿入法

8.角膜内皮細胞密度減少眼

9.角膜混濁眼

10.小角膜眼

11.術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)

12.糖尿病と白内障手術

IX.術中合併症

1.後嚢破損

2.核落下

3.虹彩脱出

4.infusion misdirection syndrome(IMS)

5.創口熱傷

6.Descemet膜剝離

Ⅹ.術後管理・合併症

1.術後管理

2.眼圧上昇

3.核片・皮質残存

4.屈折誤差

5.眼内レンズ偏位

6.瞳孔偏位

7.前嚢収縮

8.後発白内障

 液状後発白内障

9.術後眼内炎

10.toxic anterior segment syndrome(TASS)

11.黄斑浮腫

12.角膜内皮障害

Ⅺ.資料

1.クリニカルパス

2.インフォームド・コンセント

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書籍情報

  • ISBN:9784830655944
  • ページ数:582頁
  • 書籍発行日:2012年1月
  • 電子版発売日:2020年11月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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