Urologic Surgery Next 4 オープンサージャリ一

  • ページ数 : 218頁
  • 書籍発行日 : 2019年3月
  • 電子版発売日 : 2020年11月13日
13,200
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商品情報

内容

泌尿器科オープンサージャリー手技を安全・確実に完遂するために

現在,わが国の外科領域では内視鏡外科手術,ロボット支援手術が手術療法の第一選択になりつつある。しかし,手術を安全で確実に完遂するためにオープンサージャリーが適応となる症例がある。ロボット手術の先端を行く泌尿器科においても,オープンサージャリーが適応となる症例が確実に存在する。
ロボット手術時代の今だからこそ,本書で泌尿器科のオープンサージャリー手技を学んでいただきたい。

あわせて読む → 「Urologic Surgery Next」シリーズ

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序文

1804年(文化元年)華岡青洲が世界で初めて全身麻酔下で行った乳癌手術から2世紀が過ぎた。その歴史上の直近のわずか30年間でSurgery 1.0(開放手術)からより低侵襲を目指したSurgery 2.0(内視鏡手術),そしてSurgery 3.0(ロボット支援手術)へと外科手術は劇的な変化を遂げつつある。手術をソフトウエアに例えると,これらの変化はバージョンアップ,すなわち手術方式(概念)の一新ということになる。しかし,実際には全ての手術がロボット支援手術に置き換わっているわけではない。それぞれのバージョンは現在でも常にアップデート,すなわち術式の一部の更新が日々続けられているのである。本シリーズでは,荒井陽一先生の発案で腹腔鏡手術,ロボット支援手術,そして開放手術の3つのバージョンを独立した巻とした。このことは,3つの術式が混在する泌尿器科手術の現状を如実に反映しているものと考えている。

本巻で扱う開放手術の数は年々減少しており,今や若手の泌尿器科医の関心は腹腔鏡手術を通り越しロボット支援手術に向いている。しかし,多くの一般 的な泌尿器科手術が腹腔鏡手術やロボット支援手術に置き換わった中で,開放手術が実臨床で担う役割はむしろ大きくなっているように感じられる。現在,開放手術の真価が最も発揮されるのは,内視鏡手術の適応外となるような高難度手術や拡大手術である。開放手術の熟達者が減少していく時代において,数少ない貴重な開放手術の症例から確かな技術を習得することは,これまで以上に重要性が増すのではなかろうか。

Surgery 1.0(開放手術)のアップデートには腹腔鏡手術やロボット支援手術の影響も少なくないと思われる。私自身も腹腔鏡手術の経験が開放手術に,ロボット支援手術の経験が腹腔鏡手術のスキルアップに大きく影響していることを実感している。本巻の発刊により3つの手術方法が出揃ったわけであるが,各手術法の限界と可能性を含めてこれらを読み比べていただくことをお勧めしたい。本巻のみならず異なる手術法の中から,読者の皆様方の開放手術におけるステップアップに繋がるヒントを探し出していただければ幸いである。


2019年2月

土谷順彦

目次

I 血管を扱うための手術器具と基本手技  出口順夫

Ⅱ アプローチ法

腎・副腎への経後腹膜到達法

 経第11 肋骨ならびに第12 肋骨後腹膜アプローチ法  仲西昌太郎,斎藤誠一

経腹ならびに経胸腹アプローチ法(腎・副腎の大きな腫瘍に対する)  浦上慎司

横隔膜へのアプローチ法  三宅秀明

Ⅲ 腎,尿管,副腎の手術

副腎摘除術  川村幸治,今本 敬,市川智彦

腎癌の手術

 後腹膜アプローチによる根治的腎摘除術  吉村一宏,植村天受

 経腹膜アプローチによる根治的腎摘除術  藤﨑 明,高山達也,森田辰男

 腫瘍血栓を伴う腎癌の手術  安部崇重,丸山 覚,篠原信雄

 開放腎部分切除術  冨田善彦

腎盂尿管癌の手術

 腎尿管全摘除術  西村和郎

Ⅳ 骨盤内臓器,後腹膜腔の手術

恥骨後式前立腺全摘術  川島清隆

男性の膀胱全摘除術 骨盤リンパ節郭清,尿道摘除術を含む  古賀文隆

女性の膀胱全摘除術  井川 掌,末金茂高

膀胱部分切除術  米瀬淳二

骨盤内臓器全摘除術  中川 徹

後腹膜リンパ節郭清術  星 昭夫,河合弘二

Ⅴ 腎移植,バスキュラーアクセス

生体ドナー腎採取術  井手健太郎,大段秀樹

腎移植術  八木澤 隆

自家腎移植術  松浦朋彦,加藤廉平,小原 航

バスキュラーアクセス手術  西田隼人,土谷順彦

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書籍情報

  • ISBN:9784758313339
  • ページ数:218頁
  • 書籍発行日:2019年3月
  • 電子版発売日:2020年11月13日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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