救急・集中治療(33巻3号) ショック管理2021-‘22

  • ページ数 : 400頁
  • 書籍発行日 : 2021年9月
  • 電子版発売日 : 2021年10月1日
¥12,100(税込)
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商品情報

内容

●「ショック管理の基本的な知識」から「ショック時の対処法」「ショックの新たな知見/治療法」に至るまで、あらゆる疑問に対応できるよう構成。
● どの項目もエッセンスが簡潔かつ理解しやすく記述されており、基本から臨床における実用性の高い知識が得られる。

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序文

ショック管理2021‒’22
—ガイドライン,スタンダード,論点そして私見—


ショックの概念は,古くはローマ・ギリシャ時代に遡ります.ヒポクラテスは,外傷創部の挙上や駆血帯による止血法を示し,進行したショックの徴候であるヒポクラテス顔貌(眼はくぼみ,頬はこけ,唇が弛緩した状態)は,患者観察の重要さを示しています.ショック概念の変遷をみると,外傷に伴う出血性ショックが主軸であった時代から,急性循環不全と重要臓器機能障害を意味する時代を経て,侵襲に対する過剰な生体反応に伴う多臓器不全という新たな概念に変わっていこうとしています.多くの基礎・臨床研究,そして分子生物学的アプローチの導入により,ショックから多臓器不全への流れが詳細に解き明かされてきました.ショックの診断と治療にEBM が導入され,世界的なショック診療指針も示されるようになってきました.つまり,我々は個々の臨床経験だけに頼るのではなく,常に最新の情報をもとにショックの病態を理解し,適切な診断治療を行うことが求められています.

今回特集された「ショック管理2021-’22」は,ショックを多角的な視点から掘り下げた貴重な一冊になりました.ベーシック編である「ショックの病態生理」「ショックの定義/ 病態/ 治療戦略」「ショック時の検査/ モニタリング」では,最も重要なショックの病態生理とショックの定義や検査法を提示し,アドバンス編である「知っておきたいショック時の対処法」「ショックに伴う臓器障害/ 治療戦略」では,重症臓器障害の治療戦略を示しました.トピックス編である「ショックに伴う過剰生体反応とその制御」「ショックと新たな知見/ 治療法」では,新たなショック治療の可能性を秘めた治療法を取り上げて解説していただきました.それぞれの領域のエキスパートに執筆していただき大変興味ある内容になっております.本書が,この分野や周辺領域の新たな視点や着想の一助となり,救急・集中治療で管理する重症患者の救命につながるならば望外の喜びです.

最後にCOVID-19 パンデミックの大変お忙しい中,ご快諾をいただきご執筆を賜りました先生方にこの場をお借りしまして心から御礼を申し上げたいと思います.


特集編集 垣花泰之 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科救急・集中治療医学分野

目次

Ⅰ.ショックの病態生理

ショックとは/垣花泰之

ショックにおける生体反応/松田直之

ショックに伴う血管内皮傷害/上谷 遼,岡田英志

ショックとサードスペース/両角幸平,小竹良文

Ⅱ.ショックの定義/病態/治療戦略

●心原性ショック

急性心筋梗塞/佐藤直樹

劇症型心筋症/猪又孝元

たこつぼ症候群/明石嘉浩

大動脈弁疾患・僧帽弁疾患(狭窄/逆流)/小張祐介,福田恵一

致死性不整脈/野上昭彦

●循環血液量減少性ショック

出血性ショック/下野謙慎,垣花泰之

体液喪失/佐藤 仁,中村京太

●血液分布異常性ショック

敗血症性ショック/大地嘉史,後藤孝治

アナフィラキシーショック/大藤 純

神経原性ショック/鈴村未来,原 哲也

●心外閉塞性・拘束性ショック

重症肺塞栓症/澁谷淳介,山本 剛

心タンポナーデ/花島陽平

緊張性気胸/室野井智博,渡部広明

収縮性心膜炎/大竹成明,新井隆男

●産科ショック/安田則久

●内分泌疾患によるショック/高橋 完

Ⅲ.ショック時の検査/モニタリング

ショックにおける身体診察とその使い方/平島 修

胸部・腹部X 線/高間辰雄

心電図/入來泰久,垣花泰之

血液ガス分析(乳酸値も含む)/濱﨑順一郎

ショック時のエコー/瀬良 誠

ポイントオブケア超音波検査/入江 仁

心拍出量モニター/坂本安優,小竹良文

組織酸素代謝モニタリング(SvO2,NIRS,etc)/小山泰明

呼気CO2 モニタリング/坂口嘉郎

Ⅳ.知っておきたいショック時の対処法

輸液療法の考え方/有嶋拓郎

循環作動薬の使い方/照屋孝二,垣花 学

ショック時の人工呼吸療法の考え方/堺奈生美,内山昭則

急性血液浄化療法の考え方/奥 怜子,服部憲幸,中田孝明

IABP の導入と管理のポイント/那須崇人

体外式膜型人工肺(V-A ECMO)/三角香世,小倉崇以

補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA とVAD)/岩田博文,藤野裕士

Ⅴ.ショックに伴う臓器障害/治療戦略

敗血症における脳障害/黒田泰弘,河北賢哉

ショックに伴う心筋症/鈴木武志

ショックに伴うARDS/石井潤貴,志馬伸朗

ショックに伴う腸管脆弱性/横山陽香,関野元裕,原 哲也

ショックに伴う肝障害/池嶋健一

ショックに伴うAKI/前田明倫,土井研人

Ⅵ.ショックに伴う過剰生体反応とその制御

ショックに伴うDIC と治療戦略/十時崇彰,伊藤隆史

ショックに伴う炎症反応とその制御/大村 拓,大網毅彦,中田孝明

Ⅶ.ショックと新たな知見/治療法

敗血症と免疫/免疫チェックポイント阻害薬/渡邉栄三

敗血症性ショックに対するmetabolic resuscitation/上國料千夏,政所祐太郎

臓器障害とエクソソーム/丸山征郎

敗血症と免疫反応/小泉仁志,小田ちぐさ,渋谷 彰

敗血症性ショックと免疫学的治療/武山直志

新たな神経系と免疫系の相互作用:ゲートウェイ反射と炎症反射/久保田晋平,長谷部理絵,村上正晃

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書籍情報

  • ISBN:9784883785711
  • ページ数:400頁
  • 書籍発行日:2021年9月
  • 電子版発売日:2021年10月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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