学校職場のメンタルヘルスの実践と応用

  • ページ数 : 156頁
  • 書籍発行日 : 2013年12月
  • 電子版発売日 : 2020年11月27日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

本書は、メンタルヘルスに関する、学校ならびに職場における必要な情報はもとより、環境要因、スタッフ間の連携などにもフォーカスを当て、実際の現場で役立つよう、摂食障害・リストカット・双極性障害・現代型うつ病など数多くの症例を盛り込みました。 学校医・産業医をはじめとする学校・職場のメンタルヘルスに関わる職種の方にオススメの1冊です。

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序文

監修にあたって

学校や職場でのメンタルヘルスに関する関心が高まるなかで,最近では子どものいじめや自殺の問題がクローズアップされている。

一方,職場においてもうつ病の増加と相まって,過労死や自殺者の労災認定も増加する傾向にあり,いかにこれらの課題に対処するかについても,多くの議論がなされているといえよう。

大学附属病院の心療内科の現場で心身医学を早くから学び,摂食障害をはじめとするストレス関連健康障害を長年にわたり診療する女性医師の立場から,今回牧野医師が「学校・職場のメンタルヘルスの実践と応用―ストレス関連健康障害への対処―」と題する医学書を出版するに至った。

牧野医師は企業のメンタルヘルスに関する健康管理に携わる一方で,クリニックにおいて摂食障害症例に対しても,長期間にわたり熱心にとり組んでいるベテランである。

本書ではわが国におけるメンタルヘルスに関する,学校ならびに職場における業務上の必要な情報はもとより,医療のなかで行われる治療関係にもフォーカスを当て,数多くの症例(摂食障害,身体表現性障害,強迫性障害,アスペルガー症候群,リストカット,うつ病,双極性障害Ⅱ型,現代型うつ病)を提示し,心の病へのアプローチを通じて回復への道程をていねいに記述し,解説も加えている。

この機会に学校医,産業医はもちろんのこと,スクールカウンセラー,養護教諭,保健師,看護師,ケースワーカーをはじめ,メンタルヘルスにかかわる心の病と接する機会のある医療従事者や企業の健康管理者,衛生管理者はもとより,これら病める人々をサポートする側に立つ方々にも,本書が少しでも役に立つことを願って止まない。


2013年10月

東邦大学名誉教授
人間総合科学大学名誉教授
筒井 末春

目次

Ⅰ 学校のメンタルヘルス

1 学校メンタルヘルスの現状とストレス関連健康障害

1.近年の傾向と統計

 ❶うつ病と概念の変遷(大人のうつと子どものうつ)

 ❷不登校

 ❸自殺

2.ストレス関連健康障害

 ❶子どものうつ病

  a.小学生のうつ病

  b.中学生のうつ病

 ❷摂食障害

  a.若年発症の特徴

  b.治療

 ❸身体表現性障害

  a.身体化障害

  b.転換性障害

 ❹不安障害

  a.社交不安障害

  b.パニック障害

  c.心的外傷後ストレス障害

  d.強迫性障害

 ❺発達障害

  a.ADHD

  b.自閉症スペクトラム障害

  c.アスペルガー症候群

 ❻統合失調症

 ❼問題行動

  a.リストカット

  b.いじめ

  c.ネット依存

  d.薬物依存(主として脱法ハーブ)

2 メンタルヘルスの問題を抱える児童・生徒の環境要因

1.家庭の問題

2.対人関係やそのトラブル

3.挫折体験

4.学業不振・学習意欲の低下

5.ネットやゲーム

6.学校との相性

3 メンタルヘルスを担うスタッフとその役割

1.校長・教頭

2.学級担任

3.養護教諭

4.スクールカウンセラー

5.スクールソーシャルワーカー

 ❶SSWr活用事業の趣旨

 ❷SSWrの主な職務内容

 ❸SSWrとなる人材

6.校医

7.教育委員会

8.地域資源

9.心の健康問題の組織的な対応の進め方

4 学校メンタルヘルスにおける薬物療法・心理療法の役割

1.薬物療法

2.心理療法

5 症例とその対応

1.摂食障害(神経性無食欲症:制限型)

 ❶起始および経過

 ❷摂食障害 若い患者の特徴

 ❸神経性無食欲症(制限型)治療や予後

2.身体表現性障害(身体化障害)

 ❶起始および経過

 ❷解説と対応

3.身体表現性障害(転換性障害)

 ❶起始および経過

 ❷解説と対応

4.強迫性障害

 ❶起始および経過

 ❷解説と対応

5.アスペルガー症候群

 ❶起始および経過

 ❷解説と対応

6.リストカット

 ❶起始および経過

 ❷なぜリストカットがとまらないのか

 ❸リストカットへの対応

  a.毎日の記録をつける(リストカット日記)

  b.回数を減らすことを目標にする

  c.リストカットの相談は友人にはしない

  d.相談は信頼できる大人にする

Ⅱ 職場のメンタルヘルス

1 職場のメンタルヘルスの現状

1.労働環境の変化

 ❶雇用システムの変化

 ❷人事評価システムの変化

 ❸組織形態の変化

 ❹労働時間制度の変化

 ❺仕事内容の変化

 ❻勤務形態(場所)の変化

 ❼仕事仲間の変化

 ❽対人関係の希薄化

 ❾求められる能力の変化

2.メンタルヘルスに関連する法律など

 ❶労働基準法

 ❷労働者災害補償保険法

 ❸労働安全衛生法およびその関連提言など

 ❹2000年以降のメンタルヘルス活動

 ❺健康日本21に関する実態と課題

3.心の病の現状と事業所の取り組み

4.心の病の労災認定

5.社内スタッフの役割と連携

 ❶産業医

 ❷産業看護職(保健師や看護師)

 ❸心理相談職(カウンセラー)

 ❹外部機関(EAP)

2 職場のメンタルヘルスに関連する障害

1.うつ関連障害

 ❶うつ病(メランコリー親和型:従来型)

 ❷現代型うつ病

 ❸双極性障害

 ❹うつ状態

2.パニック障害

3.適応障害

4.摂食障害

 ❶行動面の異常

  a.多彩な食行動異常

  b.完璧主義,万引き,自傷行為など

 ❷心理面の異常(ボディイメージの障害)

  a.やせ願望・肥満恐怖

  b.体重に敏感

  c.病識がない

  d.抑うつ

  e.不安

  f.強迫症状

  g.低い自己評価

 ❸身体面の異常

  a.理学所見

  b.検査所見

5.社交不安障害

6.更年期障害

7.発達障害

 ❶ADHD

 ❷自閉症スペクトラム障害

3 ライフサイクルとメンタルヘルス

1.青年期

 ❶青年期における主なライフイベント

  a.青年期の職業選択

  b.結婚

 ❷青年期のメンタルヘルス問題の特徴

2.中年期(成人期,壮年期)

 ❶中年期のライフイベント

  a.身体的変化の時期

  b.職場での変化

  c.夫婦関係の変化

 ❷中年期のメンタルヘルス問題の特徴

3.老年期(主として初老期まで)

 ❶初老期のライフイベント

  a.子どもの結婚,孫の誕生,近親者の死など

 ❷初老期に好発するメンタルヘルス関連疾患

  a.初老期うつ病

  b.初老期認知症

 ❸初老期のメンタルヘルス問題の特徴

4 職務・勤務形態からみた産業ストレス

1.交代勤務者

2.単身赴任者

3.海外勤務者

4.派遣社員

5 職場の健康管理の進め方

1.職場管理のポイント

2.就業制限や休職の判定

3.休職中の職員への対応

4.リワーク(Return to work)

 ❶リワークプログラムの概要

  a.スタッフ

  b.規模

  c.経済的側面

 ❷リワークプログラムの具体例

  a.心理教育プログラム

  b.テーマトーク

  c.オフィスワーク

  d.集団認知行動療法

  e.コミュニケーションプログラム

  f.個人カウンセリング

5.リハビリ勤務

6.復職判定

7.復職後の管理と再発予防

8.職場再適応への支援

6 主治医と産業医との連携に際して

1.主治医(メンタルヘルス専門医)と産業医の判断ギャップを解消するために

2.復職までの休職者とのコンタクト(産業医と主治医の立場から)

3.職場復帰可の最終判定は誰がするのか?

7 症例とその対応

1.うつ病

 ❶起始および経過

 ❷産業医の対応

 ❸産業医と主治医の連携

 ❹その後の経過

 ❺主治医と産業医,保健師から本人へのアドバイス

 ❻コメント

2.双極性障害 Ⅱ型

 ❶起始および経過

 ❷産業医と主治医の連携,上司の役割

 ❸コメント

3.うつ病(女性の場合)

 ❶起始および経過

 ❷働く女性のストレスとうつ

 ❸産業医から夫への働きかけ

 ❹育児休暇制度 出産後の時短勤務など

 ❺上司の役割 育児中の部下に対して

4.現代型うつ病

 ❶起始および経過

 ❷現代型うつ病


■おわりに

■文 献

■索 引

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書籍情報

  • ISBN:9784880028484
  • ページ数:156頁
  • 書籍発行日:2013年12月
  • 電子版発売日:2020年11月27日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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