クイックリファレンス フローチャートがん緩和薬物療法

  • ページ数 : 168頁
  • 書籍発行日 : 2021年3月
  • 電子版発売日 : 2021年3月3日
¥3,300(税込)
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商品情報

内容

緩和医療の薬物がわかる、使えるようになる!
困った時にパッと見て対応できる便利な1冊


いつでもどこでも取り出せて、知りたい症状と選択すべき薬物が瞬時に見つかる「クイックリファレンス フローチャート」シリーズが誕生しました。本書では緩和医療領域を扱っており、種類が増えてきたオピオイドや鎮痛補助薬の使い分け、作用機序の異なる薬物が登場している便秘薬など、緩和医療領域で頻用処方される薬物をフローチャートを用いながらわかりやすく解説しています。

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序文

はじめに


新見正則先生とご縁をいただき『フローチャートいたみ漢方薬』を共著で出版し,ペインクリニック領域と緩和医療領域の漢方薬の使い方を書かせていただきました.その後,緩和医療領域の薬物療法について「新規オピオイドや鎮痛補助薬が増えてきていることからその使い分けがいまいちよくわからないのでその解説書を出してもらえると助かる」というご意見をいただきました.

確かにオピオイドも鎮痛補助薬も種類が増え,便秘薬に関しても近年作用機序の異なったものが使用できるようになっています.睡眠薬やせん妄の薬剤についても精神科の先生でなければなかなか使い分けが難しいのが現状です.これらを含め,緩和医療領域の薬物療法について困った時にパッと見てある程度の対応ができるような本として本書を利用していただければ幸いです.

構成としては,最初に少し概要を,その次に「がん緩和領域頻用処方解説」「フローチャート」の構成となっています.使用方法としては頻用処方解説をざっと読んでいただいてからフローチャート部分を読むとよりわかりやすいかと思いますが,どちらから読んでいただいても結構です.

緩和医療領域の症状緩和に用いられる薬剤は各種ガイドラインに載っている場合も適応外使用であることも多く,本書においても適応外使用になる薬剤も記載しております.使用される場合は各人のご判断のもと使用をご検討いただくようにお願いいたします.


2021年1月 棚田大輔

目次

はじめに

本書のご利用にあたって

がん緩和医療とがん性疼痛

がん緩和医療とは

がん性疼痛とは

鎮痛薬使用時の基本原則

がん性疼痛の治療目標

痛みの数値的評価方法

WHO 式3 段階がん性疼痛除痛ラダー

がん緩和領域頻用処方解説

非オピオイド鎮痛薬

 アセトアミノフェン/NSAIDs

オピオイド性鎮痛薬とその特徴

 オピオイドとは/マルチアクションオピオイド/トラマドール/コデイン/モルヒネ/オキシコドン/フェンニタル/メサドン/タペンタドール/ヒドロモルフォン/ブプレノルフィン/ペンタゾシン

オピオイドの変更方法

 オピオイドスイッチング/オピオイドスイッチングの方法

オピオイド等価換算

オピオイドの退薬症状

鎮痛補助薬とその特徴

 鎮痛補助薬とは?/プレガバリン/デュロキセチン/アミトリプチリン/ミロガバリン/バルプロ酸/リドカイン/ケタミン/神経ブロック療法の適応

制吐薬とその特徴

 プロクロルペラジン/メトクロプラミド,ドンペリドン/モサプリド/ジフェンヒドラミン/ヒドロキシジン/オランザピン/クエチアピン/デキサメタゾン/オクトレオチド/グラニセトロン,オンダンセトロン/ミルタザピン/アプレピタント/ロラゼパム

睡眠薬とその特徴

 がん患者は不眠の訴えは高頻度!睡眠薬の調整ができるとQOL 上昇!/ゾルピデム/エスゾピクロン/ゾピクロン/トリアゾラム/ブロチゾラム/フルニトラゼパム/ラメルテオン/スボレキサント/ブロマゼパム/鎮静系抗うつ薬/鎮静系抗精神病薬

せん妄の薬剤とその特徴

 せん妄とは/リスペリドン/ハロペリドール/クエチアピン/オランザピン/アセナピン

便秘の薬剤とその特徴

 酸化マグネシウム/センノシド/ピコスルファート/炭酸水素ナトリウム・無水リン酸二水素ナトリウム坐剤/ルビプロストン/リナクロチド/エロビシパット/マクロゴール4000・塩化ナトリウム・炭酸水素ナトリウム・塩化カリウム散/ナルデメジン/オリーブオイル/グリセリン/新規下剤の作用機序から考える内服タイミング

がん緩和領域フローチャート

 がんの痛み

がん性疼痛(軽度)

がん性疼痛(中等度)

がん性疼痛(強度):1

がん性疼痛(強度):2

がん性疼痛(神経障害性疼痛を伴うもの):1

がん性疼痛(神経障害性疼痛を伴うもの):2

がん性疼痛(骨転移痛):1

がん性疼痛(骨転移痛):2

開胸術後疼痛症候群

乳房切除術後疼痛症候群

脊髄圧迫症候群

悪性腸腰筋症候群

オピオイド耐性・痛覚過敏

どうしても取れない痛み

 身体症状

食欲不振・悪液質

オピオイドによる嘔気嘔吐

化学療法による嘔気嘔吐

化学療法による末梢神経障害

化学療法・放射線治療による口内炎

化学療法による下痢

放射線性皮膚炎

 副作用

口渇・唾液腺障害

味覚障害

倦怠感

腹水・腹部膨満感

腸閉塞

脳浮腫・頭蓋内圧亢進症

便秘:1(オピオイド開始後増悪した便秘)

便秘:2(オピオイドと関係ない便秘)

膀胱腫瘍・出血性膀胱炎の痛み

頻尿・尿閉

吃逆

咳嗽

呼吸困難(内服可能な時)

呼吸困難(内服不可能な時)

オピオイドによる呼吸抑制

高カルシウム血症

 精神症状

不眠:1(入眠障害)

不眠:2(中途覚醒)

不眠:3(熟眠障害)

不眠:4(経口摂取不可能)

不眠:5(せん妄のリスクが高い不眠)

不眠:6(不安が強い不眠)

悪夢

薬剤性錐体外路症状(アカシジア・パーキンソニズム)

せん妄:1(経口摂取不可・緊急時)

せん妄:2(経口摂取可能の時)

持続鎮静

コラム

抗がん作用の期待できる漢方薬

医療用大麻(カンナビス)

関連痛って?

現代ホスピスの推進者シシリー・ソンダースの一言

日本で最初のオピオイド系薬剤?


参考文献

事項索引

薬剤名索引

本書掲載薬剤 商品名・一般名対照表

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書籍情報

  • ISBN:9784880028842
  • ページ数:168頁
  • 書籍発行日:2021年3月
  • 電子版発売日:2021年3月3日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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