医学のあゆみ268巻5号 動脈硬化UPDATE

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2019年2月
  • 電子版発売日 : 2021年3月10日
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商品情報

内容

動脈硬化UPDATE
企画:山下静也(りんくう総合医療センター病院長,大阪大学大学院医学系研究科総合地域医療学寄附講座)

・動脈硬化の分子機構は,細胞生物学的・分子生物学的レベルで詳細が明らかになってきた.一方,マクロファージ,炎症,脂肪酸代謝に関わる酵素群,脂肪酸結合蛋白との関係も明らかになっている.
・臨床的観点からは,糖尿病合併リポ蛋白代謝異常,高HDL血症の臨床的意義に関する最近の疫学研究,治療における性差,抗体医薬の開発による治療などについて,各領域の専門家に解説していただく.
・さらに,HDLをターゲットとした薬物療法,脂肪組織由来間葉系前駆細胞移植による血管再生療法のほか,動脈硬化性疾患予防ガイドラインや,スタチン不耐の診療ガイドなどについても最新の情報を紹介する.

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序文

はじめに

冠動脈疾患や虚血性脳卒中などの疾患の基盤となる粥状動脈硬化の発症のメカニズムとして,RossらによってResponse to injury仮説が1976年に提唱され,その後2度にわたって修正が加えられた.粥状動脈硬化の分子機構は,その後発見された新たな分子によって,細胞生物学的・分子生物学的レベルでも詳細が明らかになってきた.一方,動脈硬化病変に浸潤するマクロファージのタイプ,炎症,脂肪酸代謝に関わる酵素群,脂肪酸結合蛋白などと,動脈硬化との関係も明らかになっている.また,microRNA,アンジオポエチン様因子,腸内細菌,アディポサイトカイン,肥満症・生活習慣病制御におけるエピゲノム研究なども注目を集めている.

本特集ではこのような基礎的なトピックスに加え,動脈硬化評価のための新しい画像診断,検査法についても紹介した.さらに,臨床的観点からは,糖尿病合併リポ蛋白代謝異常,高HDL血症の臨床的意義に関する最近の疫学研究,CETP欠損症,HDLの機能評価,動脈硬化治療における性差,早発性冠動脈疾患を高頻度に合併する家族性高コレステロール血症の原因遺伝子としてのPCSK9の発見と,抗体医薬の開発による治療についても,各専門領域の最前線で活躍しておられる研究者・臨床家に解説していただいた.

さらに,本特集では動脈硬化の予防・治療の観点から,新たな選択的PPARαモジュレーター,開発中の抗PCSK9アンチセンス薬,HDLをターゲットとした薬物療法,脂肪組織由来間葉系前駆細胞移植による血管再生療法,動脈硬化性疾患予防ガイドラインやスタチン不耐の診療ガイドなどについても最新の情報を紹介した.

本書を熟読していただくことにより,動脈硬化の最新の研究と診断・治療の最前線を広く,また深く理解できる絶好の機会となろう.本書を多くの方々にご活用していただき,研究や診療の一助となれば,編者にとってこの上ない喜びである.


山下静也(りんくう総合医療センター病院長,大阪大学大学院医学系研究科総合地域医療学寄附講座)

目次

基礎

PCSK9の多面的役割と動脈硬化への関与……野原淳

脂肪酸代謝と動脈硬化──動脈硬化を標的とした脂肪酸の量的・質的制御……唐澤直義・島野仁

動脈硬化の残余リスクとしての炎症……石井秀人・吉田雅幸

動脈硬化病変形成におけるマクロファージの役割……宮崎章

microRNAと動脈硬化……尾野亘

アンジオポエチン様因子と心血管疾患……尾池雄一

腸内細菌と動脈硬化性疾患――現在までのエビデンスと今後の展望……吉田尚史・他

動脈硬化の新たな治療ターゲットとしての脂肪酸結合蛋白……古橋眞人

新規アディポサイトカインと心血管病……大内乗有・大橋浩二

肥満・生活習慣病におけるエピゲノム研究……酒井寿郎

動脈硬化の実験動物モデルの現状および今後の課題……範江林

NAFLD/NASHと動脈硬化をつなぐ分子メカニズム……小関正博

診断

血管内視鏡からみた大動脈プラーク破綻とコレステロール結晶……小松誠・児玉和久

次世代の血管内視鏡──動脈硬化血管における最新のイメージング技術……岡山慶太

家族性高コレステロール血症診断のためのアキレス腱肥厚測定……善積透

検査

腸管の脂質吸収と血管内皮機能障害……的場哲哉・筒井裕之

食後高脂血症、カイロミクロンレムナント代謝の評価のためのアポ蛋白B-48測定……増田大作

高中性脂肪血症の遺伝子-環境連関――apoA-V欠損症からの新知見……岡﨑啓明

臨床

糖尿病におけるリポ蛋白代謝異常とその治療……稲垣恭子

高HDL血症と心血管イベントに関する疫学研究からの知見――日常診療で高HDL血症をみつけたらどうするか……岡村智教

CETP欠損症からみたコレステロール逆転送と動脈硬化……岡田健志・山下静也

HDLコレステロール引き抜き能とその臨床応用……杜隆嗣

高齢者における脳心血管病のリスクと治療における性差……秋下雅弘

治療

抗PCSK9核酸医薬の登場が意味するもの……小倉正恒・斯波真理子

選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)……荒井秀典

HDLをターゲットとした薬物療法……大濵透

スタチン不耐――新たな残余リスクとしての意義と対策……梶波康二・佐伯泰彦

『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017』の総括と次期改訂へ向けた提言……横手幸太郎

脂肪組織由来間葉系前駆細胞移植による血管再生療法……清水優樹・室原豊明

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書籍情報

  • ISBN:9784006026805
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2019年2月
  • 電子版発売日:2021年3月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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