実験医学別冊 メタボロミクス実践ガイド サンプル調製からデータ解析まで、あなたに合った実験デザインと達人テクニック

  • ページ数 : 334頁
  • 書籍発行日 : 2021年3月
  • 電子版発売日 : 2021年4月21日
¥7,920(税込)
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商品情報

内容

「メタボロミクスって何から始めればいいの?」「うまくデータが解析できない…」そんな悩みをもつ人を本書が成功まで導きます!プロ直伝の実験デザインのコツからテクニック,応用例まで徹底紹介した実験書

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序文

はじめに

メタボロミクスが世のなかに現れて20 年ほど経ち,さまざまな分野で利用されるようになっている.これまで,メタボロミクスの技術開発,応用研究に関する書籍は数多く出版されているが,メタボロミクス全体のプロセスをカバーした詳細なメソッドが記載された,いわゆるプロトコール本は出版されていない.多種多様なメタボロミクスメソッドが存在することが,その理由の1 つであると思う.

メタボロミクスで解析するサンプルは多岐にわたり,またそれぞれのサンプルごとに扱いが異なる.また,分析対象となる化合物も幅広い化学的性質を有し,それら混合物を一斉に分析することが必要なため分析条件を1 つに決めることが困難なことから,個々で最適化された分析系が使用されているのが現状である.このような状況であるため,メタボロミクスをやってみたいと思ったときに,どのメソッドを使ったらよいか迷うユーザーも多いのではないかと思う.また,論文を参考にメタボロミクスを実施してみたときに,なぜか論文のような結果が得られないこともあるのではないかと思う.メタボロミクスは,試料調製,機器分析,データ解析のそれぞれのプロセスが複雑で,複数のメソッドを組み合わせて用いるためエラーが生じやすく,目的とするデータを取得するためには,経験,ノウハウが必要になる.このような状況が,メタボロミクスの一般化を阻んでいる大きな理由の1 つである.

そこで,メタボロミクスの成功のコツを習得でき,メタボロミクスが代謝解析,成分プロファイリングのツールとして,多くの研究者の身近な存在になることをめざして,本書『メタボロミクス実践ガイド』を出版するに至った.本ガイドブックにおいては,多くの経験をおもちのメタボロミクスのプロの方々に本書の目的をご理解いただき,それぞれが実際に運用されているプロトコールを惜しみなく詳細に記載いただいた.それぞれのプロトコールには,多くの試行錯誤の結果得られたコツやノウハウも記載いただいており,これまでにないメタボロミクスのバイブルとして多くの方に有効利用いただけるのではないかと思う.本書を熟読し,メタボロミクスの各種メソッド,プロセスの原理,重要なポイントについて理解することによってメタボロミクスを使いこなしていただき,その有用性を実感していただきたい.


2021年3月

編者を代表して
馬場健史

目次

導入編

1 メタボロミクス手法概説【馬場健史】

2 メタボロミクスを実施するための重要ポイント【馬場健史】

実践編① 試料収集,サンプリング

1 オーバービュー 〜メタボロミクスの威力を最大化するサンプリング・試料調製のコツ【平山明由】

2 血液【平山明由】

3 尿【平山明由】

4 唾液【杉本昌弘】

5 糞便【石井千晴,福田真嗣】

6 動物 〜in vivoの代謝情報を保持した臓器サンプルの採取法【杉浦悠毅,上村立記】

7 微生物【松田史生】

8 培養細胞【和泉自泰】

9 植物【及川 彰】

10 食品【若山正隆】

実践編② 機器分析

1 オーバービュー 〜メタボロームデータを自力で取得したい/外部に依頼したい人のためのガイド【松田史生】

Ⅰ.汎用される機器分析のプロトコール

2 GC-MSを用いたメタボローム解析【西海 信,辻井良政】

3 CE-MSを用いたメタボローム分析【及川 彰,平山明由】

4 親水性代謝物のターゲットメタボローム分析【中谷航太,和泉自泰,馬場健史】

5 13C標識トレーサー解析【岡橋伸幸,松田史生】

6 脂質メディエーターのターゲット分析【北 芳博,山田真希,可野邦行】

7 ノンターゲット・ターゲットリピドーム分析【池田和貴,中西広樹,馬場健史】

Ⅱ.発展的な機器分析の紹介

8 LC/MSを用いたワイドターゲットメタボロミクス【澤田有司】

9 イオンクロマトグラフィー質量分析(IC/MS)を用いた陰イオン性代謝物の分析手法【高橋政友,和泉自泰,平山明由】

10 生物の生成・放出する揮発性成分のメタボローム解析【飯島陽子】

11 NMR(核磁気共鳴)スペクトルによるメタボロミクス【関山恭代】

12 振動分光法(赤外・ラマン・近赤外)を用いたメタボローム分析【池羽田晶文】

13 MALDI-MSを用いたハイスループット代謝プロファイリング【三浦大典】

14 質量分析イメージングによるメタボローム分析【新間秀一】

実践編③ データ解析

1 オーバービュー 〜メタボロームデータを出す側/使う側としてのデータサイエンス・プロトコール【津川裕司】

2 GC/MSメタボロミクスのデータ処理プロトコール【篠原正和】

3 LC-MS/MSノンターゲットリピドミクスのデータ処理プロトコール【岡橋伸幸,津川裕司】

4 ターゲットメタボロミクスのデータ処理プロトコール【津川裕司】

5 質量分析インフォマティクスによる未知化合物の構造推定【早川英介】

6 多変量解析,エンリッチメント解析,代謝マップ描画【山本博之】

7 複数のオミクス階層にまたがる大規模パスウェイの2.5次元可視化【西田孝三,高橋恒一,柚木克之】

8 GARUDAを用いた簡便なデータ解析【松田史生】

9 論文化するにあたり要求されるメタボロームデータ出力形式【津川裕司】

10 メタボロームデータの公共レポジトリへの登録【櫻井 望】

応用・展望編

Ⅰ.応用研究

1 褐色脂肪組織におけるアミノ酸代謝と糖尿病【米代武司,曽我朋義,梶村真吾】

2 生命の脂質多様性から解き明かす病態・バイオロジー研究【有田 誠】

3 メタボロミクスによる食道がん治療効果予測代謝物マーカーの探索【吉田 優,藤垣誠治,西海 信,小林 隆】

4 メタボリックフィンガープリンティングの食品機能解析への応用【福崎英一郎】

5 食品分野におけるメタボロミクスの応用【及川 彰】

6 安定同位体標識を用いた植物メタボロミクス【中林 亮,斉藤和季】

7 メタボロミクスを用いた植物特化代謝の機能ゲノミクスと代謝分子育種への応用【峠 隆之】

8 代謝工学分野へのメタボロミクスの応用【蓮沼誠久】

9 大規模コホート研究におけるメタボローム解析の意義【三枝大輔】

10 腸内細菌分野へのメタボロミクスの応用【中西裕美子,大野博司】

Ⅱ.今後の取り組み

11 [座談会]エキスパート直伝!メタボロミクス研究の歩き方【馬場健史,松田史生,岩橋福松,山﨑 真,三浦大典,齊藤公亮】

12 研究室間連携によるメタボロミクスFuture planの模索【松田史生,和泉自泰,平山明由】

おわりに【馬場健史】

メタボロミクス受託機関例

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書籍情報

  • ISBN:9784758122511
  • ページ数:334頁
  • 書籍発行日:2021年3月
  • 電子版発売日:2021年4月21日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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