整形外科 Knack & Pitfalls リウマチ診療の要点と盲点

  • ページ数 : 315頁
  • 書籍発行日 : 2010年5月
  • 電子版発売日 : 2021年5月7日
¥16,500(税込)
ポイント : 300 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

整形外科の領域において日常診療に役立つ“コツ”と,陥ってはならない“落とし穴”をまとめた実践的なシリーズ!

近年薬物療法の進歩により,リウマチ診療は大きく変容している.その中で主体的に診療を進める整形外科医にとって,知っておくべきことは多い.本書では,サージカルアプローチに始まり,診断,薬物療法から,手術手技まで,リウマチ専門医を目指す整形外科医が知っておかねばならない知識を,それぞれ[スタンダード編]と[応用編]に分けてわかりやすく解説した1冊.

あわせて読む → 「Knack & Pitfalls」シリーズ

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

「リウマチ診療の要点と盲点」序文


関節リウマチ(RA)の診療は近年になって飛躍的に進歩しました.RA病態の詳細が明らかになってきたことに加えて,薬物治療が著しい効果を上げたことが大きな理由です.

生物学的製剤をはじめとする薬剤が炎症を抑える切り札となり,さらに骨・関節破壊の進行抑制や関節機能の維持にも有用であることは既によく知られています.一方,破壊されてしまった関節の機能再建を目的とする人工関節置換術などのリウマチ外科手術は,一見すると完成域に達しつつあるように見えます.しかしこれからのRA関節破壊制御の時代にあっては,治療にも関らず破壊が進行する関節に対して,各々のリウマチ外科手術がより高いレベルの機能回復を目標とすることが必要となっています.治療の進歩は,RA診療に高い専門性を要求するようになると同時に,RA患者が最初に訪れる診療の場でも適切な診断と評価が行われて,早期から治療が開始されることの重要性も示しています.さらには投薬から手術に至るまでのリウマチ診療の体系と,個々の治療法についての十分な知識を持っていることも求められるようになっています.

本シリーズは,臨床研修医や一般整形外科医を対象としたスタンダード編と,その分野の専門家にとって参考になる応用編に分けて,必要な情報を要領よく得られるシリーズとして刊行されてきました.本書「リウマチ診療の要点と盲点」の企画にあたっては,スタンダード編は診察のポイントや診断評価法,薬物治療の基本,そして破壊関節に対する手術の基本など,RA診療のファンダメンタルについて解説していただきました.また本書はRA手術に重点をおいたテキストですが,RA診療の一連の流れの中で,外科医にとっても気にかかるRAの関節外病変や合併症についても述べていただいています.応用編では,創意工夫に基づく治療法や,リウマチ診療の専門家にとって役立つコツなどが盛り込まれています.とくにリウマチ手術については,RAに特徴的な術式があると同時に,一般的な関節手術であってもRA手術上は知っておきたいポイントもたくさんあり,各専門家のエッセンスと経験をわかりやすく纏めていただくことができました.

本書を診療の傍らに置いていただき,必要に応じて項目を参照していただいても,あるいは熟読していただいてもよろしいかと思います.本書がリウマチ性疾患の診療に大いに役に立つものとなることを願っています.


2010年5月
富山大学教授 木村友厚

目次

I リウマチ手術に必要なサージカルアプローチ

 1.上肢(肩・肘・手関節)

 2.下肢(股関節・膝関節・足関節)

II 効率的なリウマチ性疾患診断の手順

[スタンダード編]

 1.リウマチ早期診断の要点

 2.関節リウマチの新診断基準

 3.関節リウマチと鑑別すべき疾患・そのポイント

 4.リウマチの疾患活動性をいかに診るか

 5.身体機能障害評価

 6.知らないと困る皮膚症状

 7.注意すべきリウマチ合併症と症候

 8.関節液検査

[応用編]

 1.知っておくべき肺病変と診断のポイント

 2.関節リウマチと間違われる疾患:リウマチ性多発筋痛症

 3.関節リウマチと間違われる疾患:RS3PE症候群

 4.高齢発症関節リウマチ

 5.成人発症Still病

 6.血清反応陰性脊椎関節炎

 7.若年性特発性関節炎

 8.専門医なら知っておくべきリウマチ病態

III 関節リウマチの診断評価と治療法決定のABC

[スタンダード編]

 1.単純X線による関節破壊の各種評価法

 2.ここまでみる単純X線所見

 3.関節リウマチMRI所見と診断評価のポイント

 4.超音波でみる関節リウマチ所見

 5.関節リウマチの手術とタイミング

[応用編]

 1.リウマチの3D-CT所見

 2.MRIと関節軟骨所見

IV 薬物療法

[スタンダード編]

 1.主要抗リウマチ薬療法の基本と要点

 2.免疫抑制薬

 3.関節リウマチのタイトコントロール

 4.生物学的製剤治療のタイミングと選択

 5.生物学的製剤の副作用予防と対処の基本

[応用編] 

 1.関節リウマチに合併する呼吸器疾患への対処

 2.サイトカイン制御と関節破壊抑制

 3.関節リウマチの骨粗鬆症対策

V リウマチ患者の周術期管理

[スタンダード編]

 1.関節リウマチの周術期管理の要点

 2.免疫抑制薬・生物学的製剤と整形外科手術の留意点

 3.感染対策

VI リウマチ上肢・脊椎の再建手術

[スタンダード編]

 1.肘関節の滑膜切除・関節形成術

 2.表面置換型人工肘関節

 3.半拘束型人工肘関節

 4.modified Sauve-Kapandji法

 5.部分手関節固定術

 6.全手関節固定術

 7.手指伸筋腱断裂の再建の要点

 8.母指変形再建のコツ

[応用編]

 1.リウマチ頚椎病変と外科治療のタイミング

 2.リウマチ頚椎病変に対する術式選択

 3.人工肩関節置換術と再建の要点

 4.Swanson flexible implant

 5.MP用セメントレス表面置換型人工指関節の要点

 6.スワンネック変形の再建

 7.ボタン穴変形の再建

 8.FINE人工肘関節

VII リウマチ下肢の再建手術

[スタンダード編]

 1.人工膝関節全置換術の要点

 2.セメントレス人工膝関節全置換術

 3.人工股関節全置換術の要点

 4.足関節の固定術

 5.足関節の再建術の要点

 6.リウマチ足趾の形成術

 7.滑膜切除術update

[応用編]

 1.高度外反膝に対するTKA

 2.高度骨欠損膝への対応

 3.拘縮膝への対応

 4.膝展開困難例への対応とコツ

 5.膝蓋骨非翻転(PEACE)TKA

 6.人工膝関節周囲骨折の治療

 7.感染人工膝関節に対する手術

 8.両側同時TKAの要点

 9.高度破壊例への対応

 10.impaction bone grafting法併用の人工股関節再置換術の要点(ステム側)

 11.股臼再建十字プレートを用いた再置換術

 12.足三関節固定術と手術の工夫


代表的診断基準

略語一覧

索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:28.9MB以上(インストール時:68.0MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:115.4MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:28.9MB以上(インストール時:68.0MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:115.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784830627644
  • ページ数:315頁
  • 書籍発行日:2010年5月
  • 電子版発売日:2021年5月7日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。