整形外科 Knack & Pitfalls 股関節外科の要点と盲点

  • ページ数 : 397頁
  • 書籍発行日 : 2005年11月
  • 電子版発売日 : 2021年5月7日
¥16,500(税込)
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商品情報

内容

整形外科の領域において日常診療に役立つ“コツ”と,陥ってはならない“落とし穴”をまとめた実践的なシリーズ!

股関節外科をテーマに,スタンダード編と応用編で内容を構成.スタンダード編の‘診察の基本’では疾患確定に至るための各種診察手技・検査法を紹介し,‘代表的な手術療法の要点’では代表的な手術手技の概念・基本手技を解説.応用編では,基本編で挙げられた術式について豊富な術中写真やシェーマを用いて詳解.本書を通して,診断から治療方針・術式決定,手術の実際に至るまでの一連の流れがつかめるように編集されている.

あわせて読む → 「Knack & Pitfalls」シリーズ

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序文

「股関節外科の要点と盲点」序文


今回,整形外科Knack & Pitfallsシリーズの1冊である『股関節外科の要点と盲点』を担当させていただきました.

股関節外科は関節外科の中でも最も歴史が古く,多くの業績があり,また小児から成人まで広く学ぶ必要のある領域ですが,本書では紙面の関係から成人股関節を対象とさせていただきました.成人の股関節外科では,まず変形性股関節症治療が大きな柱としてあげられます.また,特発性大腿骨頭壊死症では1975年に発足した厚生省(現厚生労働省)の研究班が病態や治療の進歩にすぐれた貢献をしています.しかし,若年発症例の対処には困難が伴います.さらに,人口の高齢化に伴い股関節の外傷例は増加しています.加えて,人工股関節の再置換術も大きな問題です.一方,治療法に関しては,関節温存術の改良,人工股関節・骨接合材料の進歩があります.最小侵襲手術やナビゲーション・ロボット手術なども導入されています.また,診断面においてはMRIが一般的となり,低侵襲で多くの情報が得られるようになりました.股関節鏡の利用と相まって寛骨臼関節唇の病態の把握も進んでいます.

本シリーズは,一般整形外科医を対象としたスタンダード編と,各分野の専門家を対象とした応用編に分け,必要な情報を要領よく習得できるよう工夫されています.本書の企画にあたっても,股関節外科について,読者が単に技術を磨くためだけではなく,診療に必要な論理的な考え方を身につけられるような構成にしました.まず,股関節のサージカル・アプローチとして,手術や検査に直接役立つ解剖について,イラストを豊富に用いて解説していただきました.スタンダード編では,一般整形外科医はもちろん,臨床研修医の研修にも役立つ基本事項を,診察の基本,各種疾患・障害の治療方針,治療,および周術期管理に分けました.とくに各種疾患・障害の治療方針と治療では,診断,手術適応,術式さらに至適時期を一貫した内容となるよう配慮し,股関節外科全般が見渡せるようにしました.応用編では,各種の手術手技のコツと盲点を実際的にご執筆いただきました.さらに,最近注目されているminimally invasive surgery(MIS)やコンピュータ手術支援についても解説していただきました.手術を担当される先生はもちろん,手術助手を務められる先生にも有益な内容となっています.

本書が股関節疾患の日々の診察・治療の一助となれば,編者として望外の喜びであります.


2005年11月
京都府立医科大学教授 久保俊一

目次

【サージカル・アプローチに必要な解剖】

 1.股関節前方のサージカル・アプローチ(Smith-Petersen法)の要点

 2.股関節前側方のサージカル・アプローチ(Watson-Jones法)の要点

 3.股関節外側のサージカル・アプローチ(direct lateral法とtranstrochanteric法)の 要点

 4.股関節後方・後側方のサージカル・アプローチ(Moore法,southern approach)の 要点

 5.股関節の血行・神経

【スタンダード編】

[I]診断の基本

 1.問診のとり方のコツ

 2.徒手検査のコツ

 3.単純X線読影の要点と盲点

 4.MRI診断の要点

 5.CTの要点

 6.シンチグラフィー要点

 7.MR-angiographyの要点

 8.PETの要点

 9.股関節疾患鑑別のための血液・関節液検査の要点

[II]各種疾患・障害の治療方針

 1.変形性股関節症

 2.大腿骨頭壊死症

 3.大腿骨頚部・転子部骨折

 4.外傷性股関節脱臼・寛骨臼骨折・大腿骨頭骨折

 5.急速破壊型股関節症

 6.一過性大腿骨頭萎縮症・化膿性股関節炎・結核性股間節炎

 7.関節リウマチ

 8.骨系統疾患(epiphyseal dysplasia)

 9.股関節周辺の骨腫瘍

 10.hip-spine syndrome

 11.coxitis knee

 12.股関節・骨盤のスポーツ障害

 13.離断性骨軟骨炎

 14.再置換術の必要な人工骨頭・人工股関節

[III]治療

A.手術までの保存方法

 1.薬物療法

 2.運動療法・装具療法・生活指導

B.代表的な手術療法の要点

 1.骨盤側の各種関節温存手術の要点

 2.大腿骨側の各種関節温存手術の要点

 3.関節鏡視下手術・関節固定術・筋解離術・core decompressionの要点

 4.各種人工骨頭置換術の要点

 5.各種人工股関節置換術の要点

 6.各種骨接合材料の要点

 7.人工股関節再置換術の要点

[IV]周術期管理

 1.術前管理の要点

 2.術前の必須検査と必須処置

 3.側臥位settingの要点とコツ

 4.牽引手術台の使い方のコツ

 5.麻酔・周術期疼痛管理

 6.肺塞栓症と神経麻痺に対する対策

 7.術後の必須検査と感染防止対策

 8.人工股関節置換術と骨切り術のクリニカルパスの要点

【応用編】

[I]関節温存手術

 1.寛骨臼回転骨切り術のコツ

 2.寛骨臼移動術のコツ

 3.periacetabular osteotomyのコツ

 4.Chiari骨盤骨切り術変法(大転子切離・ドーム状)のコツ

 5.臼蓋形成術(Lance-神中法)のコツ

 6.大腿骨楔状内反骨切り術のコツ

 7.大腿骨転子間弯曲内反骨切り術のコツ

 8.大腿骨転子部外反骨切り術のコツ

 9.大腿骨外反伸展・外反屈曲骨切り術のコツ

 10.大腿骨頭回転骨切り術のコツ

 11.大腿骨頭壊死症に対する深腸骨回旋動静脈を有茎とした血管柄付き腸骨移植術のコツ

 12.遊離血管柄付き腓骨移植術のコツ

[II]関節鏡・関節固定術・筋解離術

 1.関節鏡視下洗浄術・滑膜切除術・関節唇切除術の適応とコツ

 2.関節固定術のコツ

 3.筋解離術のコツ(O'Malley変法筋解離術)

[III]人工骨頭・人工股関節置換術

 1.人工骨頭置換術

 2.セメント人工股関節置換術のコツ

 3.セメントレス人工股関節置換術のコツ

 4.大腿骨骨切り併用人工股関節置換術のコツ

 5.表面置換型人工股関節全置換術

 6.thrust plate hip prosthesis

[IV]骨接合術

 1.大腿骨頚部骨折に対するcannulated cancellous screw (CSS)法のコツと盲点

 2.大腿骨転子部骨折に対するsliding hip screw法の要点と盲点

 3.大腿骨転子部骨折に対する近位髄内釘法のコツと盲点

 4.大腿骨頭骨折に対する骨接合術の要点とコツ

 5.寛骨臼後壁骨折に対する骨接合術の要点とコツ

[V]人工股関節再置換術

 1.インプラント抜去法

 2.弛みを伴わないポリエチレンライナーの破損・脱転および摩耗とosteolysisに対する

   再置換術

 3.セメントレスコンポーネント(臼蓋・大腿骨側)

 4.impaction bone graftingを用いた再建(大腿側)

 5.金属補強器具を用いた股臼側再置換

 6.人工股関節置換術+大腿骨骨折に対する手術

 7.頻回脱臼に対する手術

 8.感染人工関節に対する手術

[VI]minimally invasive surgery (MIS)

 1.MIS mini-oneおよびMIS-antero-lateral incision人工股関節置換術の要点とコツ

 2.MIS two-incision人工股関節置換術の要点とコツ

[VII]コンピュータ手術支援

 1.コンピューター手術支援の概念と要点

 2.寛骨臼回転骨切り術のナビゲーションの要点

 3.人工股関節のナビゲーションの要点

 4.3Dテンプレートの要点

 5.人工股関節のロボット手術の要点と盲点

 6.股関節の動作解析─人工股関節術後脱臼予防への臨床応用─


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書籍情報

  • ISBN:9784830627538
  • ページ数:397頁
  • 書籍発行日:2005年11月
  • 電子版発売日:2021年5月7日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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