脊椎脊髄ジャーナル31巻5号 Neuralgic amyotrophyとは

  • ページ数 : 74頁
  • 書籍発行日 : 2018年4月
  • 電子版発売日 : 2021年5月26日
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商品情報

内容

■特集 Neuralgic amyotrophyとは
特集にあたって・・・亀山 隆
神経痛性筋萎縮症の概念とその歴史的変遷―もはや「腕神経叢ニューロパチー」ではない ! ・・・園生雅弘
腕神経叢の臨床解剖・・・中野 隆

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序文

特集にあたって

Neuralgic amyotrophy(NA)とは何か,明確に答えることはできない.病因や病態が確立されていない本疾患の疾患概念は,曖昧ではっきりと定まっておらず,神経内科領域,脊椎外科領域,手の外科領域,それぞれの中でも捉え方や見解が異なり混乱があると思われる.個人的経験では,頸部の神経根障害の経験の少ない神経内科医は,肩甲部の疼痛後に上肢帯の筋萎縮をきたしたC5神経根障害例をNA と診断している場合が多く見受けられる.また,肩甲部痛後の手指の伸展障害をきたすC8神経根障害例をNA と診断していることもある.頸部の神経根障害のMRI 診断が容易ではないためもあり,神経内科医はNA とは何かを深く考えずに,安易にNA の診断をつけやすい傾向があるように思われる.

NA の責任病巣については,日本末ü神経学会の臨床診断ガイドラインでは,腕神経叢やその分枝を推定している.翻って1948 年のParsonage とTurner によるNA の原著論文では,病因は不明ながら長胸神経,腋窩神経,肩甲上神経などの(多発性)単神経障害やC5,C6の神経根障害が推定される症例が多いことを記載しているのみで,病巣を腕神経叢と規定しているわけではない.病因については,特に神経内科においては腕神経叢における免疫介在性の末ü神経炎を推定して,治療として副腎皮質ステロイドに加えて免疫グロブリン大量静注療法が施行される場合がある.

近年ではNA の疾患概念が拡大されて,前骨間神経麻痺や後骨間神経麻痺の病像をとる例(遠位型)や,さらに腕神経叢以外の神経障害(腰仙神経叢,横隔神経,脳神経)の合併例をも含めている.一方,手の外科領域では特発性の前骨間神経麻痺や後骨間神経麻痺の病態として神経束の「くびれ」が注目され,治療として外科的な「くびれ」の解除の有効性が示されている.さらに,上肢帯萎縮を呈する典型的NA 症例にも,神経束の「くびれ」が存在する症例が見出されるに至っている.

本特集は,混乱のあるNA の概念,病態生理,診断(臨床症候や検査所見からの鑑別診断),治療につき,各領域での見解の相違や問題点を整理して,「NA とは何か」「何をもってNA とするか」という命題を明らかにするため,できるだけコンセンサスを得ておくべきと考え企画した.特集の巻頭では,園生雅弘先生にNA の概念の歴史的変遷や問題点について,最新の知見を交えて熱く語っていただいた.NA の診断(特に鑑別診断)に必要な,腕神経叢とその周辺の解剖,現時点での診断ガイドライン,電気生理学的検査や,最近進歩している末ü神経の超音波検査やMR neurographyについても,大変有益な情報が満載されており,ぜひ通読していただきたい.本誌の特色である学際的な「異文化交流」を通じて,NA および関連領域についての新たな発展を期待するものである.


中部ろうさい病院神経内科亀山隆

目次

特集

Neuralgic amyotrophyとは

特集にあたって・・・亀山 隆

神経痛性筋萎縮症の概念とその歴史的変遷―もはや「腕神経叢ニューロパチー」ではない ! ・・・園生雅弘

腕神経叢の臨床解剖・・・中野 隆

NAの症候と診断・・・竹下幸男, 他

神経痛性筋萎縮症の電気診断・・・東原真奈, 他

NAの画像診断―特にMR neurographyによる鑑別診断・・・吉田 剛, 他

NAの超音波診断・・・野寺裕之, 他

NAの治療―IVIg療法を中心に・・・森口幸太, 他

特発性前骨間神経麻痺と特発性後骨間神経麻痺・・・越智健介

Nomade

脊椎外科と医療経済・・・海渡貴司

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書籍情報

  • ISBN:9784013003105
  • ページ数:74頁
  • 書籍発行日:2018年4月
  • 電子版発売日:2021年5月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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