医学のあゆみ274巻2号 熱中症に立ち向かう――予防と応急処置

  • ページ数 : 76頁
  • 書籍発行日 : 2020年7月
  • 電子版発売日 : 2021年8月25日
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商品情報

内容

熱中症に立ち向かう――予防と応急処置
企画:三宅康史(帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター,同救急医学講座)

・かつてはそれほど注目されていなかった“熱中症”だが,そういえば,いつから熱中症とよばれるようになったのか.筆者が学生のころには,熱射病や日射病という診断名で習った記憶もおぼろげながらある.
・今後,さらなる温暖化,高齢化,貧困化,孤立化による熱中症リスクが高まるなかで,夏期の気象の変化や熱中症の現状分析,的確な診断と有効な治療法について,最新の知見と見解をまとめていただく.
・今回の企画により,熱中症への理解が深まり,それぞれの立場で熱中症の予防・早期発見と発症時の適切な対策が進むことを切望する.

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序文

はじめに

かつてはそれほど注目されていなかった“熱中症”だが,そういえば,いつから熱中症とよばれるようになったのか.筆者が学生のころには,熱射病や日射病という診断名で習った記憶もおぼろげながらある.

日本救急医学会が“熱中症に関する委員会”を設置したのは,熱中症死亡者数がそれまでの2倍程度に急に増えはじめた2004年の翌年であった.委員会では,暑熱障害を熱中症(heat illness)という呼称に統一したうえで,傷病者を前に応急処置をしながらその反応(回復具合)によって重症度(適切な搬送先)を決定できるよう,現場で対応可能なⅠ度(軽症),医療機関への搬送が必要なⅡ度(中等症),入院が必要なⅢ度(重症)の3段階に分類し,2006年夏期から,救急医療機関に来院した熱中症例を集積・分析する全国調査を開始した.2012年までの隔年調査(Heatstroke STUDY)により,どのような背景を持つ人たちがどこで熱中症にかかり,どのような原因で重症化し命を落としていたのか,それまで知られていなかった多くのエビデンスを発信し,最終的に「熱中症診療ガイドライン2015」の刊行につながっていくのである.

オリンピック・パラリンピックの延期決定,そして新型コロナウイルス感染症の感染爆発とは関係なく,暑い夏は今年もやってくる.医療者としてだけでなく,自身と家族を守るうえでも,熱中症について知っておく必要がある.今後,さらなる温暖化,高齢化,貧困化,孤立化による熱中症リスクが高まるなかで,夏期の気象の変化や熱中症の現状分析,的確な診断と有効な治療法について,最新の知見と見解をまとめていただいた.本特集により,熱中症への理解が深まり,それぞれの立場で熱中症の予防・早期発見と発症時の適切な対策が進むことを切望する.


帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター,同救急医学講座
三宅 康史

目次

目次

熱中症とは何か――その病態・本質を知る……清水敬樹

熱中症と気象条件――暑熱環境と熱中症搬送者数の傾向……登内道彦

熱中症の予防……三浦邦久・他

熱中症の早期認識と応急処置……神田潤

労働者における熱中症……中村俊介

古典的熱中症(非労作性熱中症)への取り組み……髙瀬義昌

重症(III度)熱中症に対する集中治療……横堀將司・横田裕行

夏期大規模イベントの成功に向けて――危機管理から熱中症対策を考える……三宅康史

スポーツにおける最新の熱中症対策……長谷川博

TOPICS

【循環器内科学】

STOPDAPT-2:DES留置後のDAPTはいつまで継続すべきか……渡部宏俊

【腎臓内科学】

Nrf2活性化による腎保護への期待……長洲一・柏原直樹

【生化学・分子生物学】

腎変性“FSGS”の発症を抑制するTRPC6のカルシウム依存的不活性化機構(CDI)……森誠之・岡田亮

連載

【老化研究の進歩】

15.フレイルの病態メカニズム……重本和宏・他

【再生医療はどこまで進んだか】

7.iPS細胞を用いた心疾患に対する再生医療……澤芳樹

速報

自己フィブリン糊の凍結保存期間による影響――とくにトロンビン活性について……牧野茂義・他

フォーラム

【パリから見えるこの世界】

93.COVID-19パンデミック,あるいは「前」と「後」を考える……矢倉英隆

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書籍情報

  • ISBN:9784006027402
  • ページ数:76頁
  • 書籍発行日:2020年7月
  • 電子版発売日:2021年8月25日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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