関節外科 2020年4月号 Vol.39 No.4 強直性脊椎炎・乾癬性脊椎関節炎とその周辺疾患

  • ページ数 : 112頁
  • 書籍発行日 : 2020年3月
  • 電子版発売日 : 2021年9月10日
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商品情報

内容

特集:強直性脊椎炎・乾癬性脊椎関節炎とその周辺疾患
 脊椎関節炎の分類
 強直性脊椎炎の診断と治療
 乾癬性関節炎の診断と治療
ほか

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序文

introduction

関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)に伴う関節・脊椎病変については,病態・治療についての研究が進んでいる。一方,血清反応陰性脊椎関節炎としての強直性脊椎炎(ankylosing spondylitis;AS)に関しての研究は必ずしも多くはなかった。近年,ASに対して生物学的製剤が積極的に治療に使用されるようになり,膠原病リウマチ内科の領域ではトピックスの一つとなっている。また,有効な治療法が出現したことから,病態解明に関する研究が盛んになり,MRIや超音波などの画像診断による解析も進んでいる。

ASの分類にも大きな変化がある。以前はASという独立した疾患として扱われていたが,最近は,体軸性脊椎関節炎(axial spondyloarthritis;axSpA)のなかの一つの疾患として捉えられるようになっている。さらには,乾癬性関節炎(psoriatic arthritis;PsA)を代表とする末梢性脊椎関節炎と体軸性脊椎関節炎を併せて,脊椎関節炎(spondyloarthritis;SpA)という疾患概念で一括りに扱うようになった。

国際脊椎関節炎評価学会によってSpAの分類基準が示されているが,診断は必ずしも容易ではない。十分な鑑別・除外診断を行う必要があり,鑑別すべき疾患も多い。

SpAは腱や靱帯の付着部炎が主な病態であるが,付着部の炎症が関節包に及ぶと関節炎様の症状を呈する。さらに関節から周辺に炎症が波及すると,不明瞭な軟部組織炎となり,不定愁訴として扱われることもある。炎症性腰背部痛が重要な症候とされるが,その診断は容易ではない。

日本人の有訴率では腰痛が第1位であり,日常的に多数の腰痛患者が医療機関を訪れている。そして腰痛患者の多くが原因を特定できない腰痛,すなわち非特異的腰痛と診断されている。炎症性腰背部痛を有する患者は整形外科を初診する可能性が高い。このことは,一般整形外科患者にSpA患者が紛れていることを意味する。また非特異的腰痛と診断された患者のなかにSpA患者が含まれていることも危惧される。SpAに対する薬物治療の介入が遅れると関節構造の破壊が進行することから,早期の治療介入が必要である。そのためには,早期診断が重要であり,統一した概念の下で診断を進める必要がある。SpAの診断に整形外科医の果たす役割は大きく,腰痛の診断にあたってはSpAを常に念頭に置く必要がある。

今回は,脊椎関節炎についての最近の情報を整理してみたいという思いから本特集号を企画し,実際の現場でPsAの診療に携わっている先生方に執筆をお願いした。執筆にあたっては,診断・治療の実際,見逃さないためのポイントなどについて具体的に記載していただいた。ぜひご熟読いただき,読者の先生方の知識の整理・向上にお役立ていただければ幸甚である。


筑波大学医学医療系整形外科
山崎正志

目次

特集:強直性脊椎炎・乾癬性脊椎関節炎とその周辺疾患  企画・編集:山崎正志

introduction  山崎正志

脊椎関節炎の分類  冨田哲也ほか

強直性脊椎炎の診断と治療  小林茂人

乾癬性関節炎の診断と治療  門野夕峰

SAPHO症候群の診断と治療  辻 成佳ほか

脊椎関節炎の画像診断  杉本英治

脊椎関節炎における超音波診療の有用性  岡野匡志

脊椎関節炎と皮膚病変  多田弥生

脊椎関節炎を見逃さないための留意点-若年者の持続する腰背部痛-  乾 健太郎ほか

脊椎関節炎と線維筋痛症の関連性  行岡正雄

びまん性特発性骨増殖症と強直性脊椎炎の鑑別  岡田英次朗ほか

脊椎関節炎の臨床① 内科実臨床の現場から  公文義雄

脊椎関節炎の臨床② 脊椎外科医の立場から  國府田正雄

連載

・スポーツドクターの現場

第7回 自転車  阿多由梨加

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書籍情報

  • ISBN:9784008203904
  • ページ数:112頁
  • 書籍発行日:2020年3月
  • 電子版発売日:2021年9月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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