医学のあゆみ275巻12・13号 ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)―臨床応用の展望

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2020年12月
  • 電子版発売日 : 2021年9月29日
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商品情報

内容

ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)――臨床応用の展望
企画:平田雅之(大阪大学大学院医学系研究科脳機能診断再建学共同研究講座,同脳神経外科学,大阪大学国際医工情報センター)
貴島晴彦(大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学,大阪大学国際医工情報センター)

・ブレイン・マシン・インターフェース(brain-machine interface:BMI)とは“脳と機械の間で直接信号をやりとりしてヒトの神経機能を代行,補完する技術”である.
・体内埋込を必要とする侵襲型のBMIはようやく治験が行われつつあるところで,臨床応用には時間がかかっている.企業の参入により,今後の加速が期待されるところである.
・非侵襲型のBMIは体内埋込が不要な分,一足先にリハビリテーション分野での治験が完了し,臨床応用にも目途が立った.

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序文

はじめに

ブレイン・マシン・インターフェース(brain-machine interface:BMI)とは“脳と機械の間で直接信号をやりとりしてヒトの神経機能を代行,補完する技術”である.脳信号を復号化(デコーディング,解読)して外部機器に伝え,これらを“考えるだけ”で操作したり,外部機器で感知した信号を符号化(コーディング)して脳に伝え,“感覚器や感覚神経を介さず”に感覚を得るなどして種々の疾患,外傷により失われた身体機能を代行,補完することが期待されている.

本誌によるBMI技術の紹介は,2013年4~10月にBMIに関する連載が17回にわたって行われ,これをまとめたものが別冊として2014年1月に刊行されている.今回の特集はそれ以来のまとまった紹介となる.

前回の連載からの大きな変化は2点ある.第1は,deep learningの登場により,当時は半ば死語となっていた人工知能(AI)という言葉がふたたび脚光を浴び,大流行に至っているという点である.前回の連載時にも機械学習がデコーディングに用いられていたが,単層の簡素なものであった.その後,deep learningが登場して,Alpha Goが囲碁の名人に勝利するなど脚光を浴び,医療への応用が幅広く行われ,脳信号のデコーディング技術も大きく進歩している.第2は,Facebookやイーロン・マスクが設立したNeuralinkなど,新興分野で急成長を遂げている有名企業が巨額の投資を行ってBMIに参入してきたことである.

一方で,体内埋込装置の開発には10~20年の期間が必要といわれるように,体内埋込を必要とする侵襲型のBMIはようやく治験が行われつつあるところで,臨床応用には時間がかかっている.企業の参入により,今後の加速が期待されるところである.この点,非侵襲型のBMIは体内埋込が不要な分,一足先にリハビリテーション分野での治験が完了し,臨床応用にも目途が立った.

今回の特集は,こうしたBMIに関する研究開発,臨床応用の最新の状況を把握できる構成としたので,本誌の読者に広くお読みいただけることを期待したい.


平田雅之
(大阪大学大学院医学系研究科脳機能診断再建学共同研究講座,同脳神経外科学,大阪大学国際医工情報センター)

目次

特集

ブレイン・マシン・インターフェースとニューロリハビリテーション……牛場潤一・岩間清太朗

非侵襲型BMIによるコミュニケーションと運動の補助……神作憲司

Decoded Neurofeedbackによる疼痛緩和……栁澤琢史

視覚脳情報解読の今とこれから……小出(間島)真子・西本伸志

侵襲型BMI……海住太郎・鈴木隆文

網膜電気刺激による視覚再建……不二門尚

人工神経接続の臨床応用……田添歳樹・他

ALS患者に対する体内埋込型BMIによる機能再建……平田雅之

TOPICS

【輸血学】

大量出血を止める!――クリオプレシピテートの臨床的意義……山本晃士 

【薬剤学】

自然界の毒を医療に応用する……船山信次 

【脳神経外科学】

髄膜腫における遺伝子異常……柴尾俊輔 

連載

【臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学】

15.サイトカインと抗サイトカイン療法……原侑紀・他 

【バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用】

11.金ナノ粒子自己組織化カプセルを用いたドラッグデリバリーシステムの開発……三友秀之・居城邦治 

速報

ウィズコロナ時代でも消化器がん検診は必要である……中島滋美・他

フォーラム

【病院建築への誘い――医療者と病院建築のかかわりを考える】

特別編―感染症対策と建築③……亀谷佳保里 

【天才の精神分析――病跡学(パトグラフィ)への誘い】

9.病跡学は実践に使えないのか?――病跡学を“精神科医の趣味”とお考えの先生方に……佐藤晋爾 

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書籍情報

  • ISBN:9784006027512
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2020年12月
  • 電子版発売日:2021年9月29日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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