医学のあゆみ275巻3号 クローン性造血とは?―高齢化社会における新たな研究テーマ

  • ISBN : 9784006027503
  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2020年10月
  • 電子版発売日 : 2021年10月20日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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商品情報

クローン性造血とは?―高齢化社会における新たな研究テーマ
企画:北村俊雄(東京大学医科学研究所先端医療研究センター細胞療法分野,同幹細胞治療研究センター幹細胞シグナル制御分野)

・1996年に,BusqueらがX染色体不活化の偏りから同定した高齢者における血液クローンの偏りをARCHと命名したときに,“クローン性造血(CH)”という言葉がはじめて使われた.
・CHを有する人は造血器腫瘍を発症しやすいが,生命予後を悪化させるのは心筋梗塞,脳梗塞,癌であり,近年注目されている.本特集では,CHに関する8つの総説を専門家にご執筆いただいた.
・CHはこの超高齢者社会において社会的に重要な研究テーマであるが,数多くの疑問をかき立てられる研究対象として,基礎研究においても重要である.CHの研究はいまだ端緒についたばかりである.

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■ 序文

はじめに


1996年に,BusqueらがX染色体不活化の偏りから同定した高齢者における血液クローンの偏りをARCH(age-related clonal hematopoiesis)と命名したときに,“クローン性造血(clonal hematopoiesis:CH)”という言葉がはじめて使われた.このときは遺伝子変異については調べていないが,2012年にはBusque自身がARCHでTET2変異が存在する例があることを報告した.2014年には,3つのグループが白血病にみられる遺伝子変異を有するクローン性の造血が,高齢者において高頻度で存在することが多いことを報告し,遺伝子変異を伴うARCHをCHと呼ぶことが定着した.CHはCHIP(clonal hematopoiesis with indeterminate potential)ともよばれるが同義である.CHを有する人は造血器腫瘍を発症しやすいが,生命予後を悪化させるのは心筋梗塞,脳梗塞,癌であり,近年注目されている.本特集では,CHに関する8つの総説を専門家にご執筆いただいた.

CHはこの超高齢者社会において社会的に重要な研究テーマであるが,以下のように数多くの疑問をかき立てられる研究対象として,基礎研究においても重要である.CHの研究はいまだ端緒についたばかりである.

1.遺伝子変異をひとつ有するクローンが増える理由は,多様な遺伝子変異で共通なのか,また一部だけが白血病に移行する理由は?

2.CHの半数くらいに認められるDNMT3a変異だが,白血病で多く認められるDNMT3a-R882変異が少ない理由は?

3.リンパ系腫瘍に移行するCHにはTET2変異が多い理由は?

4.CHがあると心筋梗塞,脳梗塞が多く,癌が再発しやすいのはなぜか?

5.高齢者の他臓器にも遺伝子変異が存在することが最近報告されたが,主な変異遺伝子は癌遺伝子やシグナル伝達系の分子であり,CHに多いエピジェネティクスやスプライシング関連遺伝子に異常が認められないのはなぜか?

6.再生不良性貧血でもCHが多い理由は?

7.CHを有する骨髄をドナーに使った場合,移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)の頻度が高く予後がよいのはなぜか?

など,枚挙にいとまがない.たとえば,本特集・横山の稿で紹介されているように,CHを有する骨髄細胞を移植に使ったケースで,ドナー,レシピエントがともに骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes:MDS)を発症した例が報告されているが,発症したMDSの遺伝子変異の差異など,臨床から学べることも多い分野である.


東京大学医科学研究所先端医療研究センター細胞療法分野,
同幹細胞治療研究センター幹細胞シグナル制御分野
北村 俊雄

■ 目次

特集:クローン性造血とは?-高齢化社会における新たな研究テーマ

クローン性造血とゲノム異常……牧島秀樹

加齢とクローン性造血……木崎昌弘

Preleukemia,造血幹細胞移植とクローン性造血……横山泰久

クローン性造血とミエロイド系腫瘍……藤野赳至・北村俊雄

クローン性造血とリンパ系腫瘍……坂田(柳元)麻実子・他

クローン性造血と治療関連性白血病……高橋康一

クローン性造血のAML移行のバイオマーカー……野本順子・小林幸夫

クローン性造血と心血管疾患,および慢性炎症……佐藤成・北村俊雄

TOPICS

【臨床検査医学】

簡易核酸検査機器による微生物検査の変革……加勢田富士子・他

【薬理学・毒性学】

スポーツにおけるアンチ・ドーピングと医科学……鈴木秀典

【膠原病・リウマチ学】

濾胞性ヘルパーT細胞による関節リウマチ自己抗体シアル化の負の制御……藏田泉・松本功

連載

【再生医療はどこまで進んだか】

16.神経変性疾患に対するiPS創薬と臨床試験……坂野晴彦・他

【臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学】

9.生体イメージング研究により明らかになったこと……粟生智香・他

【バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用】

5.生物に学ぶバイオフィルムの成長抑制――生物模倣(バイオミメティクス)による表面構造の設計……宮内昭浩・宮崎真理子

フォーラム

【天才の精神分析――病跡学(パトグラフィ)への誘い】

4.夏目漱石II――三兄和三郎とカイン・コンプレックス……高橋正雄

【パリから見えるこの世界】

96.現代の汎心論,あるいはその問題点と可能性……矢倉英隆 

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