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- 関節外科 2018年7月号 Vol.37 No.7 腱板断裂治療のフローチャート
商品情報
内容
腱板断裂の自然経過と治療戦略−保存療法における危険因子とは−
腱板断裂の病態と治療における生物学的アプローチ
ほか
>「関節外科」バックナンバー
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序文
introduction
30代はじめのころ,右肩伸展外転外旋位でスキーストックをついたときに右肩が「ガクッ」となり痛みが走りました。その後,運動に際して野球ではピッチャーを務めることができなくなり,肘と手首のスナップだけで投げる投法に変わりました。セカンドに守備を変えました。3年ぐらいかけてゆっくりと痛みはやわらいでいき,その後は肩の運動域も回復して野球にも復活しました。55歳のころ,原因なくじわりと左肩に鈍痛が出現し,徐々に痛みは増していきました。仰向けで左肩が伸展位になると痛みが増して寝付けませんでした。また,左肩を下にしての横向きでも強い痛みがありました。夜間痛が悩みの種で睡眠の質が悪くなり,生活のリズムに乱れが生じてきました。内旋位がまったく駄目で,腰にまともに手も当てられません。手術中もふとした動作で肩に痛みが走り,一瞬手が止まることがありました。好きな野球,ゴルフ,テニスもまったく思うようにできず,生活の質が低下し,味気ないものに変わっていきました。整形外科教授としての立場上,肩痛を公にせず,ただただ痛みが一刻も早く遠のいていくことを願っていました。平穏な生活に戻るには3年間ほどの時間を要しました。還暦,定年という節目ごとに,そして近年では1年ごとに全身の筋量・筋力が減少し,姿勢さえも悪くなっていくように感じられます。ロコモ,フレイル,サルコペニアを意識しだす年齢です。努めて理想形の立位・歩行姿勢,座位姿勢を心がけるようにしました。現代人の日常生活では肩が前にせり出る姿勢が多く,筋肉の緊張が偏っています。肩甲・胸郭関節の動きを意識して大きくするように予防運動・体操を行うようになりました。また脊柱や骨盤と連動させる広背筋のストレッチも行って,あの忌まわしい肩痛が起こらないように努めています。
肩関節医療は近年における発展が目覚ましく,多くのチャレンジ的鏡視下手術が幅広く行われています。その大半は腱板修復関連です。保存療法のあり方そして限界,手術の適応とその方法やタイミング,さらに手術の不成功要因などがいまだ議論進行中の問題点です。一般には制御しがたい痛みや機能障害が手術の適応になろうかと思います。筋腱付着部では,腱の緊張や損傷で多種の発痛物質が放出され炎症を引き起こしてきます。拘縮も続いて起こります。そのため夜間痛が,そして肩肢位による牽引痛が生じます。関節鏡手術では洗浄による発痛物質の排出,拘縮改善,断端部の骨への縫着による安定した筋力や筋緊張の結果,肩のforce coupleが改善し,ケミカル的にもバイオメカニクス的にも症状が改善され,一定の効果を示せるようになりました。一方,一次修復ができない症例や再断裂例への対応も今後明らかにされていくのでしょう。
本特集では肩疾患のフローチャートを示していただき,治療戦略をわかりやすく説明していただきました。
医療法人くすのき会 新門整形外科
鹿児島大学名誉教授
小宮節郎
目次
特集:腱板断裂治療のフローチャート 企画・編集:小宮節郎
腱板断裂診断・治療のフローチャート 栫 博則ほか
腱板断裂の自然経過と治療戦略−保存療法における危険因子とは− 藤井康成ほか
腱板断裂の病態と治療における生物学的アプローチ 井手淳二
腱板小・中断裂の診断と手術,後療法 南川智彦ほか
大・広範囲腱板断裂の診断と手術,後療法 竹内康剛ほか
腱板再断裂の診断と手術・後療法 濱田博成ほか
肩甲下筋腱断裂の診断と手術,後療法 中川照彦ほか
スポーツ・外傷による腱板断裂の診断・治療法決定のフローチャート 田中 稔
多くの腱板断裂の病態は拘縮肩である 矢野雄一郎ほか
一次修復が困難な腱板断裂の治療①鏡視下肩上方関節包再建術 三幡輝久
一次修復が困難な腱板断裂の治療②筋腱前進術・移行術 小林尚史
一次修復が困難な腱板断裂の治療③小径人工骨頭置換術を併用した腱板再建術 三好直樹ほか
一次修復が困難な腱板断裂の治療④リバース型人工肩関節全置換術 伊﨑輝昌
連載
・これだけは知っておきたい,整形外科的徒手検査法
第31回 上肢−肩関節 Speed's test 深尾 悠ほか
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書籍情報
- ISBN:9784008203707
- ページ数:140頁
- 書籍発行日:2018年6月
- 電子版発売日:2021年10月29日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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