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- 心臓外科 Knack & Pitfalls 小児心臓外科の要点と盲点
商品情報
内容
小児心臓外科の対象となる先天性心疾患は多種多様であり,疾患別の診断法と手術適応が必要になる.一方,術前術後管理や手術法については,いくつかの基本的管理法や手術手技の集積であり,各々を協調的かつ統合的に構築していくことで完遂される.本書では,そうした診断法や管理法,基本的手術手技の「コツ」や「落とし穴」をわかりやすく解説し,読者が各々のレベルと興味に合わせた情報を得られる内容とした.
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序文
序文
医学には科学(サイエンス)science としての側面と,技術(アート)art としての側面があるといわれます.すなわち医学の進歩には,個々の疾患を十分観察し科学的に分析・理解する一方これを利用して診断・治療技術を向上させていくことが必要です.サイエンスのないアートは単なるテクニックですし,アートのないサイエンスは机上の学問にすぎません.さて,この50 年の心臓外科領域を振り返ってみますと,まさに日進月歩の世界であり,しかもそれは手術機器やテクニックの進歩だけに限るわけではありません.診断技術の向上,あるいは内科的治療の変化に伴い,手術適応そのものに関する考え方まで刻々と変わっているのが現状です.したがって,本シリーズの内容も当然将来変化していくこととは思われますが,現時点におけるスタンダードであり最もプラクティカルなKnack & Pitfalls をまとめることは,意義のあることと考えます.
同時に,このKnack & Pitfalls は,われわれ心臓外科医の長年にわたる試行錯誤,あるいは辛い経験の積み重ねから得られた貴重な知恵とも言えます.この知恵を,サイエンスに裏打ちされたアートとして次の世代に伝えることは,われわれの体験を患者さんに還元することに繋がると信じます.心臓外科医が遭遇する領域を大きく4つに分け,それぞれの巻の編集は,実際の臨床の場で本邦をリードするご活躍中の先生方にお願いしました.編集者には,診療の流れに沿ってすぐに実際に役に立つ項目を選んで頂きました.さて,一口に“コツ”といっても,それは単にテクニカルな問題に限るわけではありません.手術適応を決めるための画像診断や,術後の管理に至るまで,すなわち“どのように考えどのように診療するか”という広い範囲で,さまざまな“コツ”があり“落とし穴”があると思います.本シリーズでは,手術そのものに関するコツばかりでなく,手術の周辺にある実際に役立つ知識を満載したいと思います.
また本シリーズではレジデントからベテランに至るまで,さまざまな読者が自分のレベルと興味に合わせて,欲しい情報を得られるように編集しています.そのために,解説記事は各々独立して完結した情報として“拾い読み”ができるように項目立てを工夫しました.また,全ページを4色刷りとし,的確なカラー写真と美しいカラーシェーマとで,読者の視覚に訴えるものとしたいと思います.さらに,ちょっと知っておくと便利な知識やコツは“ワンポイント・アドバイス”として1ページくらいの読み物にしました.
これによって本シリーズが,初心者にとっては手術室に入る前に必ず目を通したいと思うものに,ベテランにとっては自らのやり方を今一度振り返る機会として,また思いもよらぬ新たな発見の源として活用頂けるものとなることを確信しております.このシリーズが心臓血管外科医にとって有用なだけでなく,皆さんを通じて心臓血管疾患に悩む多くの患者さんたちの救命と術後のQOL の確保にいささかでもお役に立つことができれば,編者として望外の喜びとするところです.
東京大学教授 本眞一
目次
I 小児心臓血管外科の潮流
II 総 論
〔1〕心臓の発生と形態,正常心の解剖
〔2〕小児心臓外科における診断法と術前管理
1.診断法
2.術前管理
〔3〕手術適応と至適時期
〔4〕小児人工心肺法
1.新生児・乳児開心術のセットアップ
2.無輸血開心術の適応と限界
3.開心補助手段
〔5〕小児心臓外科術中術後管理
1.術中麻酔管理
2.小児心臓血管外科における術後管理の実際(1)
3.小児心臓血管外科における術後管理の実際(2)
〔6〕基本的手術手技のKnack & Pitfalls
1.開胸法と閉胸法
2.体肺動脈短絡手術
3.肺動脈絞扼術 川?志保理
4.動脈管結紮および切離手術
〔7〕小児心臓外科特有の長期予後
1.複雑心奇形の長期予後(不整脈を中心に)
2.成人になった心奇形術後患者の管理
III 各 論
〔1〕心室中隔欠損
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.心室中隔欠損閉鎖法(結節縫合を中心に)
3.心室中隔欠損閉鎖法(連続縫合を中心に)
〔2〕心房中隔欠損
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.心房中隔欠損閉鎖法(正中開胸法と右側開胸法)
〔3〕Fallot四徴
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.Fallot四徴:経右房経肺動脈到達法
3.Fallot四徴:conotruncal repair変法
〔4〕部分および完全型房室中隔欠損
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.房室中隔欠損の根治手術
〔5〕総肺静脈還流異常
〔6〕大動脈縮窄・大動脈弓離断複合
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.大動脈再建法と根治術式
〔7〕総動脈幹遺残
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.総動脈幹遺残の根治手術
〔8〕左心低形成症候群
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.Norwood一期手術
〔9〕単心室
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.Glenn手術
3.Fontan手術(TCPC法)
〔10〕完全大血管転位
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.心房内血流転換(Senning/Mustard)
3.大血管血流転換(Jatene)
4.心室内血流転換(Rastelli/REV)
〔11〕修正大血管転位
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.修正大血管転位の機能的根治手術
3.double switch手術
〔12〕両大血管右室起始
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.両大血管右室起始:大動脈弁下型の手術
3.両大血管右室起始:遠位型の手術
4.両大血管右室起始:肺動脈弁下型(Taussig?Bing奇形)の手術
5.両大血管右室起始:SDL型の手術
〔13〕純型肺動脈閉鎖
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.右室流出路再建術(Brock手術,RV overhaul法など)
3.one and a half ventricular repair
〔14〕主要大動脈肺動脈側副動脈
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.unifocalization法
3.主要大動脈肺動脈側副動脈を有する心室中隔欠損+肺動脈閉鎖:根治手術
〔15〕Ebstein奇形
1.外科解剖と手術適応,手術成績と遠隔成績
2.重症Ebstein奇形に対するRV exclusion法
3.Carpentier手術,Danielson手術
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書籍情報
- ISBN:9784830623325
- ページ数:304頁
- 書籍発行日:2006年1月
- 電子版発売日:2021年11月3日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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