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- 心エコー 2022年2月号(23巻2号)治療を成功に導く術中エコー
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序文
巻頭言:四海兄弟
昨年,中高生が体育祭で「四海兄弟(しかいけいてい)」と書かれたお揃いのTシャツを着て躍動する姿を目にしました.学生が自分達で決めた今年の体育際スローガンだそうです.この言葉は,論語の「君子は敬して失う無く,人と与わるに恭しくして礼有らば,四海の内,皆な兄弟也」という一節に由来するものです.つまり,「真心と礼儀を尽くして他者に交われば,世界中の人々はみな兄弟のように仲良くなれること」を説いたものです.この言葉を胸に,下級生から上級生までが肩を組んで,仲良くグラウンドを駆け巡る姿には胸を打つものがありました.論語が世に出てから二千年以上経ちますが,困難は次から次へとやってきて,いまだに世の中はコンフリクトに満ちています.真理は明白であっても,到達するのは簡単ではないと改めて考えさせられます.困難な状況の中,心が荒んでしまいそうなこともあると思いますが,そんな時は是非「四海兄弟」という言葉を思い出していただければと思います.
さて,循環器領域における弁形成術やカテーテル治療の進歩には,目を見張るものがあります.こうした治療法の進歩により,より多くの患者さんが治療の恩恵を受けられるようになりました.治療の成功には,術者のスキルもさることながら,術中心エコーによる適切なガイドがとても重要であり,治療を成功に導くことのできる心エコー医の需要は高まるばかりです.さらに,最近では術中心エコーで活躍する技師さんも増えています.このように発展し続ける術中心エコーをまとめて学びたいという声に応えるべく,本特集を組みました.本特集では,多くの治療手技の中から,特に術中エコーの役割が重要なものを選びました.外科手技や治療デバイスは常に進歩していますが,本誌では月刊誌の強みを活かして最新の情報をアップデートできる記事を揃えることができました.この場をお借りして,著者の先生方には厚くお礼を申し上げます.是非とも本書を明日からの診療に活かしていただき,頼れる心エコー医師・技師としてご活躍いただければ幸いです.
大門雅夫
目次
【特集】
僧帽弁形成術の術中心エコー……北井 豪
TAVI(経カテーテル的大動脈弁置換術)の術中心エコー……竹田泰治
MitraClipの術中心エコー……磯谷彰宏
経カテーテル的心房中隔欠損,卵円孔開存閉鎖術の術中心エコー……吉敷香菜子
経皮的左心耳閉鎖術の術中心エコー……田中 旬
肥大型心筋症に対するPTSMA(経皮的中隔心筋焼灼術)の術中心エコー……石黒まや・泉 佑樹・高山守正
PTMC(経皮的僧帽弁交連切開術)の術中心エコー……平田久美子・大倉宏之
SHDカテーテル治療におけるICE(心腔内エコー)の役割と展望……三好達也
【症例問題】[WEB連動企画]
大動脈から分岐する太い血管?これは何?……平田有紀奈・西尾 進
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書籍情報
- ISBN:9784011102302
- ページ数:92頁
- 書籍発行日:2022年2月
- 電子版発売日:2022年3月2日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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