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- 心エコー 2022年11月号（23巻11号） 温故知新 ドプラ学再考～このドプラ指標の由来と実力を知っていますか？
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内容
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序文
巻頭言
温故知新 ドプラ学再考─このドプラ指標の由来と実力を知っていますか？
循環器疾患では血行動態の把握が重要であることはいうまでもありません．ただ，正確にそれを評価するには心臓カテーテル検査を行う必要があります．しかし，その手間と侵襲性から日常臨床ではいまだに特別な検査感があります．それに代わって心エコー，特にドプラ法が日常臨床では広く用いられています．Bernoulliの法則により圧較差を測定したり，時相解析をしたりして，さまざまなデータを得ることができます．しかし，ちょっと考えてみてください．エコー装置では自動でデータが計算されますが，そこには先達の知恵とひらめきと努力によって導かれた計算式が存在します．
例えば，リウマチ性僧帽弁狭窄症の僧帽弁口面積は220/圧半減時間で推定されますが，なぜ220なのでしょうか？ 左房圧を推定するE/e'，今や心エコーを専門としない医療関係者にも知られていますね．なぜE/e'で左房圧が推定できるのか考えたことはありますか？ このように考えていくと，ドプラ法の血行動態指標の誕生，そして各指標が歩んできた歴史を知りたくなりますね．知りたくない？ そのようなことはいわず，お付き合いください．それぞれの指標が導かれた理論を知れば，その指標の有用性だけでなく，「おやっ？」と思う瞬間もあるはずです．
今回，特集に温故知新という故事を使わせていただきました．有名な論語の一説，「子曰，温故而知新，可以為師矣」．「古くからの伝えを大切にして，新しい知識を得ていくことができれば，人を教える師となることができるでしょう」という意味ですね．超音波医学の中で，最も歴史のあるドプラ医学を再度学べば，きっと新しい発見があるはずです．そして，読者の皆さん自身の理解が深まるだけでなく，後輩にドプラ指標を伝授していく際にお役に立つことでしょう．さらに，読者の皆さんの中から，臨床に役立ち，世界に通じるドプラ指標を誕生させる方が出てくるかもしれません．そこで今回の特集では，このような希望を込めて，歴史をよくご存知のレジェンドの先達ではなく，若手の先生方に執筆をお願いしました．さあ，雄大なドプラ医学の世界を見ていきましょう！
瀬尾由広
目次
【特集】
我が国がリードしてきた僧帽弁血流解析……西條良仁・山田博胤
E/e'の誕生と波乱の道のり……小室あゆみ・和田靖明
忘れたら困ります，肺静脈血流解析……矢田貝菜津子
220/圧半減時間でなぜ僧帽弁口面積がわかるのか？……加藤奈穂子
大動脈弁通過速度はなぜ4m/sec以上が重症なのか？……鍋嶋洋裕
やっぱり難しい大動脈弁逆流の重症度診断……中務智文
いまさら聞けないPISA法の理屈─ずばり何のこと？……宇都宮裕人
右室流出路血流加速時間で肺高血圧を診断できるのはなぜ？……横濱ふみ・伊藤 浩
隠し技に肺動脈弁逆流速度波形はいかが？……岡田一範
血行動態の真打は三尖弁逆流圧較差……中尾倫子
【症例問題】［WEB連動企画］
立位，安静座位で生じた突然の呼吸困難の1例……前川原慧則・泉 佑樹
【投稿】
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書籍情報
- ISBN：9784011102311
- ページ数：104頁
- 書籍発行日：2022年11月
- 電子版発売日：2022年10月28日
- 判：B5判
- 種別：eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数：3
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