神経内科Clinical Questions & Pearls 頭痛

鈴木 則宏 (シリーズ監修) / 清水 利彦 (編集) / 中外医学社

  • ページ数 : 326頁
  • 書籍発行日 : 2016年5月
  • 電子版発売日 : 2017年4月14日
¥6,160(税込)
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商品情報

内容

神経内科のエキスパートを目指す医師のための新シリーズ遂に登場!

基礎から応用まで,頭痛診療のあらゆる「困った!」に第一人者がすべてお答えします.以降,「脳血管障害」「認知症」と続刊予定.

神経内科Clinical Questions & Pearlsシリーズ

序文

序文

日常診療において頭痛,胸痛および腹痛など様々な痛みを主訴に数多く患者さんが受診されます.これらの症状は炎症,虚血ならびに腫瘍などを原因とする器質的な疾患により生じます.しかし,頭痛の大きな特徴は,このような器質的な疾患が原因となるだけではなく,片頭痛や緊張型頭痛などにみられるような機能的な異常により症状を呈することにあると考えられます.2004 年に作成された国際頭痛分類第2 版でもこのような頭痛の特徴から頭痛を片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛と血管障害や腫瘍など器質的疾患により生じる二次性頭痛に分類しています.このコンセプトは2013 年に改訂された第3 版beta 版においても継承されています.本書でもこの理念に基づき,片頭痛や緊張型頭痛など一次性頭痛についての解説を最初に行った後,二次性頭痛および有痛性脳神経ニューロパチー,他の顔面痛およびその他の頭痛についてまとめていただきました.

片頭痛の治療においては急性期治療に用いるトリプタンが定着する一方,カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に対する抗体療法が予防効果を持つことで注目を浴びるとともに治療に関する最新の知識の獲得が要求されるようになってきています.また頭痛診療の現場では片頭痛のみならず,様々な種類の頭痛に対する正確な理解が必要とされております.このような流れの中で,日本頭痛学会では学会認定頭痛専門医制度を確立し,2008 年から毎年専門医試験を施行して現在800 名を超える頭痛専門医が認定されて質の高い頭痛医療を提供しています.さらに専門医を目指す医師および専門医の生涯教育のため日本頭痛学会が主催する教育セミナーであるHeadacheMaster School Japan も行われ,頭痛に関する教育システムは整えられてきました.

しかし頭痛診療に携わる先生方にとっては「これは困ったな,どうしたらいいだろう」という場面に遭遇されることも多いと思います.そこで本書は,このような頭痛診療に関係する多くの問題を取り上げ,第一線で活躍されている先生方に,それぞれの課題についてわかりやすく,ご解説いただきました.現在,数多くの頭痛診療に関する優れたテキストが出版されていますが,このような問答形式で問題点を取り上げることにより,頭痛診療における多くの問題の解決にお役に立てていただけると確信いたしております.

最後に,本書企画にあたり適切なアドバイスをいただきました慶應義塾大学医学部神経内科教授 鈴木則宏先生に心より感謝させていただきます.


2016年5月吉日

慶應義塾大学医学部神経内科
清水 利彦

目次

I 頭痛診療総論

1 頭痛の分類(国際頭痛分類を含む)

2 頭痛に関する解剖学的部位

3 頭痛診療の手順(診療アルゴリズムなど含めた解説)

4 救命救急室(ER)における頭痛診療

II 片頭痛

1 片頭痛はどのような病気で,どのように診断するのですか?

2 片頭痛の病態はどのように考えられていますか?

3 片頭痛の急性期治療はどのようにしたらよいでしょうか?

4 片頭痛の予防療法はどうしたらいいのでしょうか?

5 片頭痛に対する漢方治療にはどのようなものがありますか?

6 片頭痛の誘発因子と増悪因子にはどのようなものがありますか?

7 月経時片頭痛の診断および治療はどのようにしたらよいでしょうか?

8 妊娠中または授乳中の片頭痛患者さんはどのように治療したらよいでしょうか?

9 脳幹性前兆を伴う片頭痛および片麻痺性片頭痛の診断および治療はどのようにすればいいですか?

10 小児の片頭痛の診断および治療はどのようにしたらよいでしょうか?

11 慢性片頭痛の診断および治療はどのようにするのでしょうか?

12 前庭性片頭痛はどのような頭痛ですか?

case approach 片頭痛症例

III 緊張型頭痛

1 緊張型頭痛はどのような病気で,どのように診断するのですか?

2 緊張型頭痛の病態はどのように考えられているのですか?

3 緊張型頭痛の治療はどのようにしたらよいでしょうか?

case approach 緊張型頭痛症例

IV 三叉神経・自律神経性頭痛

1 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)にはどのような頭痛がありますか?

2 群発頭痛の診断および治療はどのようにするのでしょうか?

3 群発頭痛の病態はどのように考えられていますか?

4 発作性片側頭痛および持続性片側頭痛の診断および治療はどのようにするのでしょうか?

5 短時間持続性片側神経痛様頭痛発作とはどのような頭痛ですか?

case approach 群発頭痛症例

V その他の一次性頭痛疾患

1 一次性咳嗽性頭痛はどんな頭痛ですか?

2 一次性運動時頭痛はどのような頭痛ですか?

3 性行為に伴う一次性頭痛はどのような頭痛ですか?

4 一次性雷鳴頭痛はどのような頭痛ですか?

5 寒冷刺激による頭痛はどのような頭痛ですか?

6 一次性穿刺様頭痛はどのような頭痛ですか?

7 貨幣時頭痛はどのような頭痛ですか?

8 睡眠状頭痛はどのような頭痛ですか?

9 新規発症持続性連日性頭痛はどのような頭痛ですか?

case approach 睡眠時頭痛症例

VI 二次性頭痛

1 二次性頭痛にはどのようなものがあり,どのように診断しますか?

2 頭頸部外傷・傷害による頭痛にはどのようなものがありますか?

3 頭頸部血管障害による頭痛にはどのようなものがありますか?

4 くも膜下出血による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

5 巨細胞性動脈炎による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

6 解離性動脈瘤による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

7 RCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

8 CADASILによる頭痛はどのような特徴がありますか?

9 MELASによる頭痛にはどのような特徴がありますか?

10 下垂体卒中による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

11 低髄液圧による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

12 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)はどのように診断し,治療するのでしょうか?

13 感染症による頭痛にはどのようなものがありますか?

14 高山性頭痛はどのような頭痛ですか?

15 飛行機頭痛はどのような頭痛ですか?

16 顎関節症による頭痛はどのような頭痛ですか?

17 精神疾患による頭痛にはどのようなものがありますか?

case approach MELASによる頭痛症例

case approach 薬剤の使用過多による頭痛症例

VII 有痛性脳神経ニューロパチー,他の顔面痛およびその他の頭痛

1 三叉神経痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

2 舌咽神経痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?

3 中間神経痛はどのような病気ですか?

4 口腔内灼熱症候群(BMS)はどのような病気ですか?

case approach 三叉神経痛症例


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書籍情報

  • ISBN:9784498228627
  • ページ数:326頁
  • 書籍発行日:2016年5月
  • 電子版発売日:2017年4月14日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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