カラー図解 一般検査ポケットマニュアル

  • ページ数 : 246頁
  • 書籍発行日 : 2009年6月
  • 電子版発売日 : 2014年5月2日
¥3,630(税込)
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商品情報

内容

必須検査の進めかたと見かた!

尿・便・穿刺液など頻度の高い検査の進めかたと解釈について、現場で必要となるポイントをポケットサイズにまとめました。カラー写真満載の見やすい誌面で、医師、臨床検査技師、さらには看護師など、検査に関わるすべてのスタッフが現場で使えるマニュアルです。

序文

"一般検査"という名称は,尿・体腔液・大便・分泌物など,血液・組織・剥離細胞を除く生体から得られる試料の定性・半定量検査,肉眼観察,顕微鏡的検査など基本的臨床検査の総称である.欧米では一般検査に相当する呼称(例えばgeneral testなど)はなく,尿検査(urinalysis)・体腔液検査(fluid test)・大便検査(fecal analysis)など独立して取り扱われている.一般検査は古典的な検査であるが,試料の多くは採取が容易であり,さらに近年の技術的進歩もあり,現在最も躍進を遂げている分野でもある.常に検査の最前線に位置しているものの,長年の経験と勘を要する領域でもあり,判定そのものが病名に直結する部分が大である.例えば実地医家からの,術中検査材料に小さな糸状物質が出たが,これは何かを迅速に調べてほしいといった難題への対応も,一般検査室が行うのが通常である.

本書出版の企画は約1年前であった.分子生物学に関する書籍の刊行に実績のある羊土社編集部から本書の発刊を打診された背景には,一般検査を実践している技師はもとより,尿・穿刺液・大便・生殖器等からの試料の分子生物学的分析手法を用いる研究員など,これを扱う多くの担当者に対し,その基本的な検体取扱い法・検査術式法等を学んでもらうため,これら基本的知識をまとめた刊行物が必要との多くの声が契機となったとも聞いている.

本書はもともと,臨床検査技師が日常臨床検査で判定に迷う成分に遭遇したときの迅速対応のために役立つポケット版の参考書として刊行されたものであるが,同国家試験受験者の総まとめ書として,あるいは研修医・実地医家・看護師等,そしてそれら国家試験受験者の方々にとっても「一般検査虎の巻」として,かつ即戦力として十分にお役に立つものと信じている.

筆者はこの分野での指導的立場にある方々であり,記載内容には自信を持っている.しかし監修者らの浅学非才も散見されると思われ,読者方々の忌憚のないご意見をお待ち申し上げる.


2009年5月

監修者を代表して
伊藤機一

目次

第1章 尿定性

1.尿色調からわかる所見

健常人の尿色調

尿色調と疾患との関わり

白色を呈する乳び尿と脂肪尿の証明

ミオグロビン尿とヘモグロビン尿の鑑別(Blondheimの硫安塩析法)

2.尿定性検査の現状と基本手技

尿定性検査の現状/x尿定性検査の基本手技

3.尿試験紙異常発色への対応

薬剤による偽反応

偽反応の検出

尿試験紙に影響を与える薬剤

おわりに

4.妊娠反応と黄体形成ホルモン簡易検査(LH検査)

簡易検査法の種類

測定方法の原理

判定

結果の解釈

5.肺炎球菌とレジオネラ

尿中肺炎球菌抗原検査

尿中レジオネラ抗原検査

6.尿定性検査のピットフォール

第2章 尿沈渣

1.尿沈渣検査の基本手技

はじめに

尿の種類

採尿方法

標本の作製方法

鏡検

2.健常者でも出現しやすい成分

血球系の分類および鑑別方法

尿中上皮細胞の分類および鑑別方法

通常結晶・塩類の分類および鑑別方法

その他の成分

3.病的要素が高い成分

異型細胞

卵円形脂肪体(oval fat body:OFB)

シスチン結晶

ヘモジデリン顆粒

4.外的混入成分

糞便の混入

精液成分の混入

意図的な異物混入

5.不明な成分への対応

不明成分

不明成分の対応

不明成分が判明した例(尿中にマーロックスRを認めた例)

おわりに

6.尿沈渣のピットフォール

第3章 腎機能

1.腎機能検査

腎臓の働きとその機能検査の目的

腎機能検査により得られる情報

2.腎機能検査のピットフォール

第4章 髄液

1.外観からわかる所見

髄液の取り扱い

着色した髄液の判断方法

2.細胞数算定の基本手技

細胞数の算定

細胞分類

3.見逃してはならない髄液所見

腫瘍細胞

組織球の存在

異型リンパ球

細菌

真菌

4.化学的成分

髄液の化学的成分

各成分の解説

5.髄液検査のピットフォール

検査目的の確認と検体の取り扱い

髄膜炎での細胞組成の変化

塗抹標本の作製

迅速細菌抗原検査と遺伝子学的検査

第5章 胸水・腹水・関節液

1.外観からわかる所見

胸水・腹水の色調や混濁

関節液の色調や混濁

2.細胞数算定の基本手技

胸水・腹水の細胞数算定

出現細胞

関節液の細胞数

3.関節液中の結晶成分鑑別法

鑑別する意義

結晶の特徴

検体の取り扱い

検査手技

同定ポイント

結果の報告

4.胸水・腹水・関節液検査のピットフォール

よくある質問

おわりに

第6章 便

1.外観からわかる所見

形状・硬度

付着物・混入物

色調

疾患と特徴的外観

2.便潜血反応の基本手技

便潜血化学法

便Hb検査法

3.便潜血のピットフォール

4.排出された寄生虫体の鑑別

線虫類

条虫類

5.便中に出現する蠕虫卵,原虫

蠕虫卵

原虫

6.寄生虫検査法

寄生虫の検査・診断にあたって

検査方法

7.寄生虫検査のピットフォール

虫卵の形態的類似

虫卵の形態的変化(変形)

セロファン厚層塗抹法での虫卵の見え方

第7章 精液

1.外観からわかる所見

はじめに

外観からわかる所見

顕微鏡観察による所見

2.精液検査の基本手技

一般検査

精子濃度測定

精子機能検査

形態分類

3.精液検査のピットフォール

WHO精液検査の安全ガイドライン(概略)

精液検査の基準値

その他の注意点

第8章 鼻汁

1.好酸球検査と検査成績の解釈

好酸球検査

検査成績の解釈

Topics

1.アスベスト小体・線維の検査法とアスベスト関連疾患

アスベスト関連疾患とアスベスト小体算定

算定結果の評価

2.尿試験紙の標準化

標準化の概要

どの試験紙を使っても(1+)はみな同じに出るの?

試験紙の目視判定について

尿試験紙標準化のこれから

3.尿中赤血球形態(変形赤血球)への対応

はじめに

尿中赤血球形態(変形赤血球)とは

日本での判定基準の統一化

2005年判定基準試案の問題点

尿中赤血球形態判定基準再検討の現状

現段階における改訂判定基準案の方向性

おわりに

付録

尿定性検査に影響を及ぼす薬剤一覧

eGFR値早見表

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書籍情報

  • ISBN:9784758106610
  • ページ数:246頁
  • 書籍発行日:2009年6月
  • 電子版発売日:2014年5月2日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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