ABC of 医療プロフェッショナリズム

  • ページ数 : 151頁
  • 書籍発行日 : 2020年2月
  • 電子版発売日 : 2020年3月6日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

信頼される医師とは?必要なのはスキルと知識だけではない!患者中心のケア,守秘義務,チーム医療,またSNSやバーンアウトなど現代ならではの問題からプロフェッショナリズムを学べる!医学部教育や臨床研修に!

序文

序原書の序

人間のあり方(human condition)について説明する際,私たちは否定的なことだけを強調して,一人ひとりが犯した些細な過ちにこだわることがあまりにも多い.しかしながら,他者へ医療を提供することを目的に,知識を得て,研究を行い,そして協力することも,また,人間のあり方である.人間誰しも,人生のどこかの時点で患者という立場になる可能性がある.医療プロフェッショナリズムは,これを理解すること,そして,私たちの行動のあり方や知識とスキル,またセルフケアやレジリエンスの維持能力を発揮し,患者に共感することが根底にある.

医療プロフェッショナリズムは,個々の実践家と患者との関係性についてだけではなく,チーム,医療提供者および専門機関の互いの関係性と,それぞれの内部における関係性についても指している.今日 ,医学的知識と技術資源は,かつてないほど膨大になっている.患者安全運動やヒューマンファクター訓練の後押しによって,専門家が患者に提供する医療の基準は絶えず向上し続けている.それと同時に,医療従事者の間では,いわゆるバーンアウトや,自殺率さえも増えている.医療専門家もまた,個人としても職業上においても幸福であるために,患者,同僚,および組織の支援を必要としている.突き詰めれば,このことは安全な患者ケアにつながっているのだ.

本書は,医療系の学生と実践家向けの入門書として,また現在得られているエビデンスのサマリーとして,そして医療における専門的価値が行き着く道筋のガイドラインとなることを意図している.取り上げられているトピックは網羅的ではないが,英国の国民保健サービスにおける私たち自身の臨床診療に関するトピック,および学生自身に求められているトピックを反映している.

医療プロフェッショナリズムの問題は世界のどこであっても非常によく似ている.地域特有のものは地域的な解決策が役立つが,さまざまな国の同僚と話し合って,現代の医療プロフェッショナリズムの課題について国際的視点を得ることは大変有益だ.本書は,実際のそのような議論から生まれたものである.非常に多くの国々から多様な分野の専門家(医師や,研究者 ,教師といった方々)に参加していただいたことに深謝したい.


2017年4月

Nicola Cooper
Anna Frain
John Frain

目次

原書の序

監訳のことば

Chapter1 なぜ医療プロフェッショナリズムが重要なのか

1.はじめに

2.専門職集団の形成とケアの義務

3.それでは,「医療プロフェッショナリズム」とは何か?

4.公衆の視点

5.学生は?

6.ロールモデリング

7.プロフェッショナリズムからの逸脱

8.医療の文化

9.職業上のバーンアウトと自殺

10.おわりに

Chapter2 専門家としての価値観の獲得と形成

1.はじめに

2.コンピテンシーとしてのプロフェッショナリズム

3.専門家としてのアイデンティティの形成

4.専門家としての価値観形成の障壁

5.省察と専門的能力の形成

6.多職種連携とプロフェッショナリズム

7.プロフェッショナリズムの維持におけるセルフケア

8.おわりに

Chapter3 患者中心のケア

1.臨床医中心のケア

2.患者中心のケアの進展

3.コミュニケーションスキル

4.検査・治療への同意

5.省察的実践

6.価値に基づく診療(values based practice:VBP)

7.患者中心のケアの涵養

8.意思決定の共有

9.おわりに

Chapter4 バーンアウト(燃え尽き症候群)とレジリエンス(回復力)

1.バーンアウトの定義

2.レジリエンス

3.レジリエンスとメンタルヘルス障害

4.医学生とバーンアウト

5.専門家の苦悩

6.バーンアウトが患者に及ぼす影響

7.疲労困憊の原因

8.支援メカニズム

9.おわりに

Chapter5 守秘義務とソーシャルメディア

1.守秘義務 ― 背景

2.ソーシャルメディア ― 背景

3.臨床医がソーシャルメディアを利用する利点とリスク

4.ソーシャルメディアでの守秘義務違反の蔓延

5.ソーシャルメディアでの守秘義務違反の例

6.守秘義務の違反 ― 法的,職業的,および倫理的考慮事項

7.ソーシャルメディアへの適切な投稿

8.専門機関による勧告

9.ソーシャルメディアサイトへの投稿に関する最も重要なヒント

10.おわりに

Chapter6 ヘルスケアの文化

1.はじめに

2.文化とは何か?

3.ヘルスケアにおけるヒエラルキーと権力についてはどうか?

4.ヘルスケア文化をどのように経験するのか?

5.どうすればヘルスケア文化を改善できるか?

6.おわりに

Chapter7 患者安全の確保

1.はじめに

2."患者安全"とは何か?

3.なぜ問題が発生するのかを理解する

4.報告・学習システム

5.正義(公正)の文化(just culture)と非難の文化(blame culture)との対比

6.プロフェッショナリズムと患者安全

7.おわりに

Chapter8 リーダーシップと協働

1.はじめに

2.協働して仕事を行う

3.協働してリーダーシップをとる

4.自己認識と自己洞察

5.コミュニケーション

6.機能不全の協働

7.協働,変化,複雑さ

Chapter9 プロフェッショナリズムの倫理的および法的側面

1.はじめに

2.法律と職業ガイドラインに規定されているように行動できていてもなぜ倫理を気にする必要があるのか?

3.医療に適用される法律の認識

4.倫理と職業上の境界線

5.専門職種間倫理

6.「誠実さ」とプロフェッショナリズム―これは何を意味するのか?

Chapter10 プロフェッショナリズムの教育と評価

1.はじめに

2.専門家になるということ

3.カリキュラム

4.学習の障壁

5.評価

6.選抜

Chapter11 医療専門家に対する規制

1.はじめに

2.規制の枠組み

3.診療適性の定義

4.苦情の源と数

5.権力の分離

6.調査プロセス

7.再検証

8.国際的要因

推薦書籍・論文・ウェブサイト

付録 日本における医療プロフェッショナリズムと本書の活かし方

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書籍情報

  • ISBN:9784758118699
  • ページ数:151頁
  • 書籍発行日:2020年2月
  • 電子版発売日:2020年3月6日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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