早産のすべて 基礎から臨床,DOHaDまで

  • ページ数 : 308頁
  • 書籍発行日 : 2020年12月
  • 電子版発売日 : 2021年1月27日
¥9,350(税込)
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商品情報

内容

産婦人科医必携!
早産の最新のメカニズムと治療の現状を余すところなく解説!


早産は,多くの産科医が遭遇するにもかかわらず,そのメカニズムは未だに解明されていない。本書では,2018年に発足した日本早産学会が行った大規模調査により得られた情報に基づいて作成した指針を紹介する。
1章では基礎編として早産の機序・病態生理を,2章では臨床編として最新の知見に基づく早産の診療・管理指針を,臨床現場において実際的なクリニカル・クエスチョン形式に基づいて解説する。

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序文

序 文


周産期医療の飛躍的な進歩により,母児の予後は大きく改善したが,早産はいまだに予後不良につながる最も重要な疾患の1つである。

早産は,切迫早産や前期破水から児の娩出につながる「自然早産」と,前置胎盤や胎児機能不全などの理由で娩出を余儀なくされる「治療的早産」とに大別されるが,その原因は多様であり,preterm labor syndromeの概念も紹介されている(Iams & Gravitt 2010年)。驚くべきことに,私が初めて手にした産科領域のバイブルである『Williams産科学 第16版(1980年発行)』には,早産の原因として「炎症」が記載されていない。1990年ごろからの免疫学の周産期領域への進展により,炎症が分娩過程に関連し,ひいては早産に至るプロセスに大きく関与していることが明らかになった。実際,2005年に開催された日本産科婦人科学会学術講演会のシンポジウムで「早産の予知」がテーマとなり,妊娠32週以前の早産発症に「子宮内感染(炎症)」と「子宮頸管無力症」が大きく関係していることが示された。当時,基幹施設では搬送依頼例を受け入れた時点で,「胎胞」が腟内に膨隆していて手の打ちようがなく,娩出させるしか術がない事例に幾度となく遭遇された経験を,皆さんおもち(?)と思われる。子宮頸管長測定が一般的ではなかったからである。2000年以降になって,超音波診断装置の改良に伴い,子宮頸管長の観察も容易になってきた。その結果,子宮頸管長測定の技術は飛躍的に向上し,エビデンスに裏付けされた「子宮頸管長短縮」をスクリーニングする方法が広く一般臨床に認知されるようになってきた。

以上のような経過から,1990年代の疑問点がほぼ解決されたとはいえ,いまだ解決されていない諸問題も残されている。例えば,「児の予後につながる臨床的絨毛膜羊膜の診断法は?」,「早産治療をいつまで続けるべきなのか?」などなど……。

このような観点から,「早産」に関連するさまざまな項目について各エキスパートの先生方に執筆をお願いしたところ,快く引き受けていただいた。早産児や低出生体重児については,神経学的後遺症を中心とする長期予後のみならず,生活習慣病との関連を指摘しているDevelopmental Origins of Health and Disease(DOHaD)の話題についても専門家にお願いした。多くの項目で,質の高い研究結果(前向き研究とその結果を総合的に考察するシステマティックレビュー)に裏付けされた報告が引用されているのは嬉しい限りである。

本書は,2020年の時点で「早産のすべて」を網羅した参考書であると断言できる。

若手医師には,国内外を問わず先人たちの努力の跡が読み取れ,新たな研究シーズのヒントになる情報も満載されている。また,臨床で行われている自施設での治療内容が,どういった位置を占めているのか考える場を提供しているつもりで,本書を完成させた。

このような執筆者の思いが伝わり,周産期(産科・新生児科)専門医のみならず,一般の産婦人科医・小児科医・助産師をはじめ妊娠分娩に携わるすべての方々にご愛読いただければ,望外の喜びである。


2020年11月吉日

編集者を代表して
日本早産学会副理事長
松田義雄

目次

序文 松田義雄

Ⅰ 基礎編

陣痛発来機序と早産

正期産までの諸段階

子宮筋の活動性変化

プロゲステロン作用の機能的消退

オキシトシン4

プロスタグランジン(PG)

胎盤副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)と胎児視床下部─下垂体─副腎(HPA)系

サイトカイン5

その他の調節因子

早産における陣痛発来メカニズム

炎症カスケードからみた早産の発生機序

自然早産と子宮内炎症

炎症と感染

自然早産における炎症カスケード

組織学的CAMの診断

自然早産児のリスク

子宮内感染・炎症の評価

ヒアルロン酸代謝からみた早産の発生機序

子宮頸管の組織構造

子宮頸管熟化における2系統のメカニズム

腸内細菌叢と早産

妊娠による腸内細菌叢の変化

妊娠中の食事と腸内細菌叢の変化

妊娠中の抗菌薬使用と腸内細菌叢の変化

プレバイオティクスと早産

背景

プロバイオティクスとプレバイオティクス

Ⅰ.ヒト子宮頸管粘液中および羊水中のLF動態の検討

Ⅱ.ヒト子宮頸管腺細胞および羊膜細胞培養系でのLFの抗菌・抗サイトカイン作用とそのメカニズムについての検討

Ⅲ.動物実験系におけるLFの早産抑制効果に関する検討

Ⅳ.ヒトへの投与による腟内細菌叢の改善効果および早産予防効果の検討

羊膜の修復過程

前期破水の原因

胎児組織の創傷治癒

マクロファージ

マクロファージと組織修復

羊膜の器官培養での創傷治癒

マウス前期破水モデルでの創傷治癒

いわゆる「足場」の重要性

羊膜細胞の組織修復能,多分化能

Ⅱ 臨床編

定義/ 診断−日本

 Q1「 切迫早産」の定義は?

最新の用語集とガイドラインにおける切迫早産の定義の変化

定義/ 診断−海外との比較

 Q2 海外における「切迫早産」の定義は?

「切迫早産」に対応する英語は何か?

日本と欧米の症状の定義における共通点と相違点

定義/ 診断−子宮頸管無力症

 Q3 子宮頸管無力症の診断は?

後期流産・早産歴,子宮頸管の手術歴などの既往歴による診断

経腟超音波検査での子宮頸管長測定による診断

定義/ 診断− pPROM

 Q4 早産期前期破水の定義は?

「破水」の時期による分類

破水を疑う臨床症状

診断方法

定義/ 診断−絨毛膜羊膜炎

 Q5 絨毛膜羊膜炎(CAM)の定義と診断は?

組織学的CAMの診断

臨床的CAMとの相違

疫学・リスク因子−リスク比,オッズ比

 Q6 リスクについて具体的に説明できるリスク比,オッズ比とは?

リスクの推定と臨床研究

コホート研究:前向き研究

ケースコントロール(症例対象)研究:後ろ向き研究44

リスクの評価(リスク比)

オッズ比

95%信頼区間

臨床への活用

疫学・リスク因子−年次推移

 Q7 早産の年次推移を示してください

母体年齢別単胎早産率

2,500g未満の低出生体重児の出生数

疫学・リスク因子−諸外国との比較

 Q8 わが国と海外の早産率に違いはありますか?

世界的な早産の推定値

国・地域別における早産率

わが国における早産率

各国の週数別の早産率

人種などによる早産率の違い

疫学・リスク因子−基礎疾患

 Q9 早産になりやすい基礎疾患を教えてください

遺伝的因子,家族因子

糖尿病,高血圧,その他

ストレスとうつ病

栄養状態

感染症

子宮奇形,子宮筋腫,子宮内膜症

子宮頸部の手術歴

疫学・リスク因子−生活習慣

 Q10 喫煙などの生活習慣(歯周病以外)と早産の関連は?

喫煙

カフェインの摂取

アルコールの摂取

その他の化学物質の摂取

仕事

疫学・リスク因子−歯周病

 Q11 歯周病と早産の関連は?

歯周病とは

妊娠と口腔環境,口腔衛生

歯周病と早産の関係

歯周病治療は早産防止に有効か

疫学・リスク因子−早産歴,子宮頸管手術歴

 Q12 早産歴や子宮頸管手術歴と早産の関連は?

早産既往

子宮頸管手術が早産率を上昇させるメカニズム

子宮頸部円錐切除術と早産

広汎性子宮頸部摘出術(トラケレクトミー)と早産

子宮内容除去手術と早産

疫学・リスク因子−母体体重

 Q13 母体体重と早産の関連は?

妊娠前の体格や体重増加量と早産

わが国の周産期登録でみた妊娠中の体重増加量と早産

『産婦人科診療ガイドライン産科編2020』で推奨される妊娠中の体重増加量

妊娠中の介入(運動・食事)

疫学・リスク因子−細菌性腟症

 Q14 細菌性腟症と早産の関連は?

細菌性腟症とは

細菌性腟症と早産の関係

疫学・リスク因子−子宮頸管長

 Q15 子宮頸管長と早産の関連は?

子宮頸管長測定の対象と時期

円錐切除術および広汎子宮頸部摘出術後妊娠における子宮頸管長測定の意義

予防の実際−細菌性腟症

 Q16 細菌性腟症に対する治療介入によって早産は減少しますか?

細菌性腟症(BV)の診断に関する研究

細菌性腟症(BV)の治療効果に関する研究

早産予防に関する研究

システマティックレビュー(SR)での評価

今後の対策

予防の実際−ペッサリー

 Q17 ペッサリー使用成績の現状を教えてください

概要

子宮頸管ペッサリー

単胎妊娠

双胎妊娠

その他症例への検討

児の長期予後

海外のガイドライン

ペッサリーの診療経験年数と臨床実績

日本での臨床研究

予防の実際−子宮頸管縫縮術

 Q18 子宮頸管無力症への対応はどのようにしたらよいですか?

「後期流産・早産歴,子宮頸管の手術歴などの既往歴を有する」症例への対応

「経腟超音波検査での子宮頸管長測定により診断」された症例への対応

予防の実際−子宮頸管縫縮術

 Q19 子宮頸管縫縮術の分類とその術式などの注意点は?

子宮頸管縫縮術の分類方法

「予防的子宮頸管縫縮術」と「治療的子宮頸管縫縮術」

Ultrasound-indicatedcerclage(超音波所見を指標とした治療的子宮頸管縫縮術)

Shirodkar法とMcDonald法施行時の注意点とコツ

周術期管理(手術に伴う合併症とその安全対策)

予防の実際−子宮頸管縫縮術

 Q20 子宮頸管縫縮術の治療成績は?

治療成績に影響を与える諸因子

術式による予後比較

予防の実際−子宮頸管縫縮術

 Q21 緊急時の子宮頸管縫縮術の手技・管理とその評価(治療成績)は?

Urgent(rescue)cerclage(緊急子宮頸管縫縮術)

術式の実際

予防の実際−プロゲステロン

 Q22 プロゲステロン筋肉内投与の成績は?

筋肉内投与に使用するプロゲステロン

17-OHPCの薬理作用

早産既往妊婦に対する17-OHPCの効果

切迫早産,無症候性子宮頸管短縮,双胎に対する17-OHPCの効果

予防の実際−プロゲステロン

 Q23 プロゲステロン腟坐剤の薬理作用と治療成績は?

腟坐剤に使用するプロゲステロン

P4腟坐剤の薬理作用

P4腟坐剤の効果

母体・胎児評価と診断−予定日の確認

 Q24 分娩予定日の確認方法は?

妊娠週日の修正

妊娠初期の超音波検査計測基準値

母体・胎児評価と診断−母体評価

 Q25 入院時の母体評価の手順を示してください

症状と進行の評価

早産分娩の準備

鑑別診断

患者・患者家族への精神的ケア

母体・胎児評価と診断−他疾患との鑑別

 Q26 臨床症状を中心とした鑑別診断のフローチャートを示してください

Braxton-Hicks収縮

胎児心拍数陣痛図の意義

さまざまな痛みと常位胎盤早期剥離

腟鏡診

子宮頸管の状態の確認

胎盤位置異常(低置胎盤,前置胎盤)

絨毛膜下血腫

子宮頸管ポリープ

母体・胎児評価と診断−血液検査

 Q27 CRP測定の意義は?

正常妊娠におけるCRP値の変化

CRPによる周産期異常の発症予知

母体・胎児評価と診断−バイオマーカー

 Q28 早産に関するバイオマーカー(癌胎児性フィブロネクチン,

顆粒球エラスターゼ)は?

癌胎児性フィブロネクチン

子宮頸管粘液中顆粒球エラスターゼ

母体・胎児評価と診断−発育の評価

 Q29 胎児発育はどのように評価しますか?

母体・胎児評価と診断−胎児健常性の評価

 Q30 胎児健常性の評価法は?

胎児健常性の評価法

母体・胎児評価と診断−胎児心拍数陣痛図

 Q31 早産期の胎児心拍数陣痛図の特徴と薬剤の影響を教えてください

早産期における心拍数波形の特徴

薬剤が心拍数波形に与える影響は?

切迫早産管理の注意点

検査所見−超音波断層法を用いた検査

 Q32 子宮頸管長の正確な測定法とプレッシャーテストを教えてください

切迫早産管理における子宮頸管長の位置付け

子宮頸管長測定の実際

プレッシャーテスト

検査所見−超音波断層法を用いた検査

 Q33 切迫早産・前置胎盤に特徴的な超音波所見はありますか?

切迫早産に特徴的な超音波所見

前置胎盤に特徴的な所見

検査所見−超音波断層法を用いた検査

 Q34 常位胎盤早期剥離の超音波所見のポイントを教えてください

常位胎盤早期剥離の超音波所見

常位胎盤早期剥離を疑う

切迫早産治療−安静

 Q35 安静は有効ですか?

床上安静による早産予防の有効性

切迫早産治療−補液

 Q36 補液は有効ですか?

切迫早産治療−子宮収縮抑制薬

 Q37 各種子宮収縮抑制薬の歴史的変遷と現状,今後の展望は?

歴史的変遷

現状

今後の展望

切迫早産治療−β刺激薬

 Q38 イソクスプリンの適応と使い方は?

添付文書,インタビューフォームから

イソクスプリン,リトドリン塩酸塩の使い分けについて141

イソクスプリンの点滴静注について

切迫早産治療−β刺激薬

 Q39 リトドリン塩酸塩の適応と使い方は?

添付文書,インタビューフォームから

EMAの見解

キッセイ薬品工業株式会社の見解

今後の展望

切迫早産治療−β刺激薬

 Q40 テルブタリンの適応と使い方は?

日本におけるテルブタリン投与について

切迫早産治療−インドメタシン

 Q41 インドメタシンの適応と使い方は?

インドメタシンとは

切迫早産治療−オキシトシン受容体拮抗薬

 Q42 海外におけるオキシトシン受容体拮抗薬の適応と使い方は?

アトシバンとは

切迫早産治療−ニフェジピン

 Q43 ニフェジピンの適応と使い方は?

ニフェジピンとは

切迫早産治療−硫酸マグネシウム

 Q44 硫酸マグネシウムの適応と使い方は?

子宮収縮抑制薬としての適応

子宮収縮抑制薬としての投与方法

児の脳保護を目的とした適応・投与方法

硫酸マグネシウムの副作用

切迫早産治療−硫酸マグネシウム

 Q45 硫酸マグネシウムの神経保護作用について教えてください

基礎研究

臨床研究

最近の研究

切迫早産治療−併用療法

 Q46 子宮収縮抑制薬併用時の実際を教えてください

ニフェジピンとの併用療法

子宮収縮抑制薬併用療法に関する調査・研究

リトドリン塩酸塩と硫酸マグネシウムの重大な副作用

子宮収縮抑制薬併用の増量・減量の仕方

切迫早産治療−短期投与 vs. 長期投与

 Q47 子宮収縮抑制薬の至適投与期間は?

短期投与について

長期投与について

切迫早産治療−胎児/ 新生児への影響

 Q48 子宮収縮抑制薬の胎児/新生児に与える影響は?

子宮収縮抑制薬の胎児/新生児への影響

切迫早産治療−抗菌薬

 Q49 未破水の切迫早産に対する抗菌薬投与は何に対して有効ですか?

未破水の早産ハイリスク妊婦に対する抗菌薬投与について

切迫早産治療−出生前ステロイド

 Q50 一般的な出生前ステロイド投与法を教えてください

歴史

一般的な投与法

効果

ベタメタゾンとデキサメタゾンの共通点および相違点

副作用

未投与早産症例を減らすためには?

切迫早産治療−出生前ステロイド

 Q51 出生前ステロイドの反復投与はどう評価されていますか?

反復投与法

副作用

切迫早産治療−出生前ステロイド

 Q52 妊娠24週未満,34週以降の投与は有効ですか?

効果

副作用

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q53 糖尿病合併妊娠,妊娠糖尿病妊婦に対する

切迫早産治療のポイントは?

Tocolyticagentsと注意点

出生前ステロイド投与

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q54 心疾患,甲状腺機能亢進症などの内科的合併症で,早産治療を行う際の注意点は?

心疾患,甲状腺機能亢進症などの内科的合併症が早産にどう影響するか

切迫早産に対する治療が心疾患,甲状腺機能亢進症などの内科的合併症にどう影響するか

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q55 高血圧や慢性腎臓病で早産治療を行う際の注意点は?

妊娠高血圧症候群・慢性腎臓病(CKD)と自然早産

CKD,妊娠高血圧症候群での腎機能障害の診断・重症度

妊婦の腎機能障害と薬物治療

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q56 子宮筋腫合併妊娠・子宮筋腫核出術後の症例で早産治療を行う際の注意点は?

子宮筋腫と妊娠

子宮筋腫と周産期合併症

子宮筋腫と早産

子宮筋腫核出術後妊娠の早産治療

妊娠中の子宮筋腫核出術

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q57 多胎妊娠で早産治療を行う際の注意点は?

多胎妊娠における早産予防

子宮収縮抑制薬投与の際の注意点

膜性診断に基づいた管理

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q58 羊水過多や胎児発育不全(FGR)などで,早産治療を行う際の注意点は?

羊水過多における早産治療の際の注意点

FGRにおける早産治療の際の注意点

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q59 前置胎盤で早産治療を行う際の注意点は?

各報告とガイドラインの要点

分娩のterminationの適応

切迫早産治療−合併症妊娠における切迫早産治療

 Q60 外回転術施行時の子宮収縮抑制薬使用方法を教えてください

外回転術の成功率

子宮収縮抑制薬

分娩管理時−娩出のタイミング

 Q61 切迫早産治療中どういった場合に分娩に踏み切りますか?

筆者らの施設での切迫早産治療中の分娩適応についての調査

妊娠週数と母児の予後

成育限界出生児の予後

Latepreterm出生の児の予後

妊娠期間の延長

分娩時期の決定

分娩管理時−娩出のタイミング

 Q62 切迫早産管理中の胎児機能不全をどう判断しますか?

早産児の胎児心拍数パターンと低酸素(アシドーシス)による変化

常位胎盤早期剥離

胎児機能不全判定が困難になる状況

その他の確認方法

筆者らの施設での切迫早産分娩例

分娩管理時−娩出のタイミング

 Q63 陣痛発来をどのように判断しますか?

子宮収縮と子宮口開大

Tocolysisindex

分娩管理時−娩出のタイミング

 Q64 絨毛膜羊膜炎(CAM)が顕性化したときに,どう管理したらいいでしょうか?

Intraamnioticinfectionandinflammation(triplⅠ)

出生前ステロイド投与

分娩管理時−娩出方法

 Q65 分娩様式を決定する因子を教えてください

早産の分娩方法

分娩様式別の注意点

経腟分娩の場合

分娩様式を決定する因子

分娩管理時−娩出方法

 Q66 帝王切開はどういった場合に施行しますか?

特別な方法で行いますか?

早産期の帝王切開の適応

帝王切開時に考慮すべき点

分娩管理時−娩出方法

 Q67 帝王切開時の麻酔法は?

麻酔方法によるメリット・デメリット

早産期の帝王切開の麻酔

子宮筋の弛緩方法

新生児管理−蘇生のポイント

 Q68 早産児蘇生の具体的手順を教えてください

準備

出生直後のチェックポイント

母児面会

NICUへの移送

高次周産期施設以外での出生

シミュレーションによるトレーニング

新生児蘇生に関する論点と予想される推奨

新生児管理−新生児センターでの管理

 Q69 早産児出生直後の合併症を教えてください

体温異常

呼吸障害

循環不全

重症感染症

その他

新生児管理−新生児センターでの管理

 Q70 新生児センター入院中の合併症を教えてください

日齢0~2

日齢2~7

日齢8~27

日齢28以降

早産児の予後−死亡率

 Q71 在胎週数別の死亡数・死亡率を教えてください

人口動態調査(e-Stat)から取得した在胎週数別の死亡数・死亡率

日本小児科学会新生児委員会調査の死亡数・死亡率

新生児ネットワーク(NRN)データベース

早産児の予後−最近の動向

 Q72 極低出生体重児の予後についての最近の動向を教えてください

生命予後

神経学的予後

発達予後

早産児の予後−長期予後

 Q73 早産症例の長期予後について教えてください

早産児の長期予後

早産と生殖

スウェーデンでのコホート研究246

DOHaDとその周辺−総論

 Q74 DOHaDとは?(小さく産まれることと早産児の健康リスク)

DOHaD(ドーハッド)とは

出生体重低下の意味するもの

高い低出生体重児の割合が長く続いている日本

妊娠中の栄養と体重増加の意義

DOHaDとその周辺−低出生体重児との関連

 Q75 低出生体重とDOHaDの関連は?

低出生体重とNCDs発症リスクについてのかかわり

母体のエネルギー摂取不足とNCDs発症リスクについてのかかわり

わが国の妊孕世代女性のやせと妊娠中のエネルギー摂取不足について

DOHaDとその周辺−PMPC

 Q76 胎盤関連産科合併症(PMPC)とは?

概念

特徴

治療

DOHaDとその周辺−日本のエコチル調査

 Q77 日本のエコチル調査の概要を教えてください

エコチル調査とは

早産に関するエコチル調査の知見

pPROM−抗菌薬

 Q78 早産期前期破水(pPROM)に対する予防的抗菌薬投与は有効ですか?

早産期前期破水(pPROM)の管理

予防的抗菌薬投与

pPROM−子宮収縮抑制薬

 Q79 早産期前期破水(pPROM)に対する子宮収縮抑制薬は有効ですか?

pPROM−妊娠週数別の対応

 Q80 早産期前期破水(pPROM)に対する週数ごとの対応を教えてください

pPROM−長期PROM

 Q81 長期破水に伴う合併症を教えてください

pPROM−CAOS

 Q82 CAOSとは何ですか?

胎盤病理

 Q83 早産症例によくみられる胎盤病理所見を教えてください

CAMの肉眼像と病理像

臍帯炎の肉眼像と病理像

DCHの肉眼像と病理像

CAMと臍帯炎の胎盤病理診断基準

Colum

細菌の分類

子宮頸管無力症の診断についての日米での差異

子宮頸管縫縮術の適応と分類についての日米での差違

プロゲステロン(17-OHPC)とプロゲストーゲン,プロゲスチン

単一施設における早産児の推移

子宮収縮抑制薬(tocolytics)の思い出話

前期破水管理の変遷

切迫早産・前期破水合併妊婦の看護のポイント

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書籍情報

  • ISBN:9784758319959
  • ページ数:308頁
  • 書籍発行日:2020年12月
  • 電子版発売日:2021年1月27日
  • 判:B5判
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  • 同時利用可能端末数:3

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