ポジショニング学—体位管理の基礎と実践 改訂第2版

  • ページ数 : 416頁
  • 書籍発行日 : 2023年12月
  • 電子版発売日 : 2024年1月23日
¥5,280(税込)
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商品情報

内容

超予防学的観点に立ち,ポジショニング学をさらに深化!

安全・安楽な観点から体位を評価し,自然な体軸の流れを整えるポジショニングの「技」を「学問」としてとらえ解説した,医療専門職必携テキストの改訂版.
改訂版ではスモールチェンジの概念を丁寧に解説するとともに,ポジショニングにおけるマイナス事象をそもそも起こさない超予防学的観点を随所に盛り込んだ.多くの写真や実際の症例を通じ,具体的なイメージを持って学ぶことができる.

序文

はじめに

どうして「ポジショニング」にかかわる活動を始めることになったのか。第2版の序文を書くにあたって,その経緯を振り返ってみた。初めて「褥瘡予防・管理に活かすポジショニング」と題して,教育講演を務めたのが2004 年の第6回日本褥瘡学会であった。これが契機となったか,さまざまな場においてポジショニングに関する講演を依頼されることが多くなった。ある県の看護協会で開催されたセミナーでのこと,会場で書籍販売をしていた中山書店営業部の山本太朗氏から講演内容を本にまとめることを提案され,これらの講演内容は『動画でわかる 褥瘡予防のためのポジショニング』(2006 年,中山書店刊)に結実することとなった。

このようにしてポジショニングに関する書籍を手がけるようになり,それ以降,毎年1 冊意欲的に多くの方々とコラボレーションした書籍を発表することが数年間続いた。2013 年の第15 回日本褥瘡学会の学術集会長を拝命した際,こうした活動をまとめ,『ポジショニング学』として本書の初版を発行した。「ポジショニング学」とはずいぶんと大上段に構えたものだが,若さゆえか怖さよりも世に出ていくことの喜びがその当時は大きかった。そして,10 年が経過し,内容に関する見直しを痛感するようになり,このたびの第2 版の上梓となった。

この10 年で,ポジショニングに関する内容は少しずつ変化している。理論としての変わらない本質と,時代の趨勢が生み出す技術のありようが,ポジショニング方法の変遷となっているように思う。初版では「スモールチェンジ」という概念とその方法にふれ,体位変換における新たなステージを示唆するのみであったが,第2版ではスモールチェンジの効果として,筋骨格系に関する運動のメカニズムから反射や動作の仕組みまで,解説の領域と幅を広げた。そして間接法と連動することで,ケアを受ける・ケアを提供する双方にとって意義深い方法として普及・浸透しつつあること,自動体位変換マットレスにもこうした発想が組み入れられ,患者・家族の安全・安心・安楽につながるような発展を続けていることを解説した。

このような変化や発展を受け,ポジショニングにおいては受動的なケアばかりでなく,動きが引き出されるような能動的なケアが行われ,さらには「超予防から自立の促し」という高い目標も掲げるようになった。その目標達成のため,ヒトの動き・姿勢,形態機能と人間工学,物理学的な視点,古武術などへの理解を通じた,ポジショニングに関する「学」の追究と方法としての構築に興味と関心は尽きない。

第2版の執筆にあたっては,自身に対する厳しい眼差しと,真摯に学ぼうとする姿勢を兼ね備えた先生方に加わっていただいた。ともに高い目標に立ち向かう同志として,大変心強くかつ嬉しかった。ご多忙中のご執筆に心から感謝の意を述べる。

ポジショニングには,まだまだ明言できない内容も多い。しかし,一つひとつ説明可能とし「学」として掘り下げられるよう,次のステージに向かって歩き出したい。読者には,是非「これはどうしてなのか?」という疑問や意見をいただきたい。そうした疑問や意見が「ポジショニング学」の深化に繋がり,患者・家族の皆さんに寄り添えるものになると信じている。


2023年10月

 金木犀かおる秋
田中マキ子

目次

Chapter 1 ポジショニングとは何か (田中マキ子)

Chapter 2 ポジショニングおよびその関連事項の歴史的考察

1.体位変換の変遷 (田中マキ子)

2.体圧分散寝具の変遷 (土屋智久)

3.車椅子クッションの変遷-利用者ニーズからみた発展と課題 (塩谷俊之)

4.キネステティクの歴史-その考え方と実践方法の変遷 (只浦寛子,徳永惠子)

Chapter 3 ポジショニングの基本となる知識

1.姿勢による身体機能の変化 (前重伯壮)

2.臥位のポジショニングの考え方 (田中マキ子)

3.座位のポジショニングの考え方 (前重伯壮)

4.体圧分散寝具・ポジショニングピロー・車椅子クッションの理解 (田中マキ子)

5.ポジショニングのパラダイム転換:スモールチェンジ,間接法 (田中マキ子)

Chapter 4 ポジショニングの実践方法

1.身体の構造評価と動かし方 (田中マキ子)

2.臥位のポジショニング方法 (田中マキ子)

 1)仰臥位のポジショニング

 2)仰臥位から背上げ・背下げをする際のポジショニング

 3)仰臥位から30 度側臥位にするポジショニング

 4)仰臥位から側臥位にするポジショニング

 5)腹臥位のポジショニング

 6)呼吸を支援するポジショニング

 7)食事援助のときのポジショニング

3.座位のポジショニング方法

 1)ポジショニングの評価 (前重伯壮)

 2)高齢者の座位のポジショニング (吉川義之)

 3)片麻痺患者の座位のポジショニング (植村弥希子)

 4)スモールチェンジによる座位時のポジショニング (田中マキ子)

4.褥瘡のある人のポジショニング方法 (磯貝善蔵)

Chapter 5 手術室における患者のポジショニング

1.手術室ポジショニングの現状と課題 (市岡 滋)

2.手術室ポジショニングの総論・原則 (浅野隆之)

3.手術室のポジショニングに使われる用具・器具 (西村健司)

4.ポジショニングの実際 (浅野隆之)

 1)仰臥位のポジショニング

 2)側臥位のポジショニング

 3)腹臥位のポジショニング

 4)砕石位のポジショニング

 5)座位のポジショニングの考え方

5.小児患者の手術ポジショニング (長谷川宏美)

6.巨大体重患者の手術ポジショニング (長瀬 寅)

7.ロボット手術時のポジショニング (吉村美音)

8.手術ポジショニングにおける体圧測定の意義とエビデンス (徳山薫, 仲上豪二朗, 真田弘美)

Chapter 6 症状別ポジショニング

1.臥位のポジショニング

 1)やせ・拘縮・浮腫のある患者への側臥位のポジショニング (江村真弓)

 2)意識障害を伴う廃用症候群の患者のポジショニング (西出 薫)

 3)集中ケア患者への下肢屈曲位のポジショニング (貝川恵子)

 4)筋緊張による下肢の屈曲がある患者のポジショニング (栁井幸恵)

 5)高度肥満の患者への臥位のポジショニング (山中なみ子)

 6)呼吸管理の必要な肺炎患者へのポジショニング (内山啓子)

 7)体位制限を強いられた痙攣を伴う寝たきり患者のポジショニング (政田美喜)

 8)拘縮のある患者への仰臥位のポジショニング (山本由利子)

 9)拘縮がある患者へのさらなる拘縮進行予防を目的としたポジショニング (三村昂平, 中村良太)

 10)安全な拘束のためのポジショニング (江村真弓)

2.座位のポジショニング

 1)円背を呈する患者へのポジショニング (吉川義之)

 2)股関節屈曲制限を呈する患者のポジショニング (植村弥希子)

 3)脊柱側彎のある患者へのポジショニング (永吉恭子)

 4)姿勢反射障害(意識障害含む)を呈する患者へのポジショニング (永吉恭子)

3.ポジショニングの困難要因 (磯貝善蔵)

 1)認知症

 2)パーキンソン病

 3)せん妄

Chapter 7 在宅における患者のポジショニング

1.在宅におけるポジショニングの課題 (原田典子,田中マキ子)

2.在宅でのポジショニングの実際

 1)人工呼吸器装着者の臥位における褥瘡予防のポジショニング-側臥位を取るとハイプレッシャーになり換気不良となるケース (原田典子)

 2)人工呼吸器装着者のこだわりのポジショニング-重度褥瘡が治癒した側臥位が嫌いで体位変換を拒否するALSのケース (原田典子)

 3)ALS患者の臥位におけるコミュニケーション・エイド使用時のポジショニング (濱本尊博)

 4)ALS患者の座位における趣味活動時のポジショニング (濱本尊博)

 5)側方に傾斜する患者への座位のポジショニング (古田大樹)

 6)四肢が拘縮している高齢者への座位のポジショニング (古田大樹)

 7)脊柱側彎のある患者へのポジショニング (清宮清美)

 8)腰部に髄膜瘤がある患者へのポジショニング (清宮清美)

ポジショニングに関するQ&A

基本編 (田中マキ子)

マネジメント編 (田中マキ子)

手術患者編 (吉村美音)

付録

付録1 物品一覧

付録2 車椅子体圧データ


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書籍情報

  • ISBN:9784521750477
  • ページ数:416頁
  • 書籍発行日:2023年12月
  • 電子版発売日:2024年1月23日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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