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医学のあゆみ290巻10号 性差医学の現在地―最新知識とエビデンス

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2024年9月
  • 電子版発売日 : 2024年8月31日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

・日本で性差医学が紹介されてから,今年でちょうど四半世紀を迎える.それ以降,外来診療科の開設や研究会や学会の創設,循環器領域におけるガイドラインの公開など,国内でも発展を続けている.
・本特集では,各疾患領域の性差に加え,多職種連携,認定制度,医学教育,ジェンダー統計,イノベーションなど,今後の性差医学・医療の発展に欠かせない幅広いテーマを紹介.
・性差医学の最新知識と性差の視点に触れることで,明日からの診療や研究にいかせる新たな気づきとスキルアップのヒントを得るきっかけとなることを期待したい.

序文

はじめに

日本で“性差医学”が広く紹介されてから,今年がちょうど25 年目(四半世紀)となる.日本の医学のあゆみにおいても節目となる年に発刊される本特集「性差医学の現在地―最新知識とエビデンス」が,性差医学の初習者にも専門家にも,読み応えある内容となることを心掛けた.

性差医学誕生の経緯を国際的に振り返ると,各分野のエビデンスが確立される時代に,生殖器系・乳腺系疾患以外で男女共通疾患の性差のエビデンスは明らかでなかった.その背景に,妊婦の服用薬が胎児に影響したサリドマイドなどの薬害を受け,1977 年以降は妊娠可能な女性を臨床試験の対象から除外する措置が各国で取られた結果,診断・治療法のエビデンスの根拠となる臨床試験から“性差”が抜け落ちた経緯がある.臨床上の問題点が指摘され,1980 年代半ばから米国を中心に“性差医学”の概念が提唱されはじめた.

日本では,1999 年の日本心臓病学会「女性における虚血性心疾患」シンポジウムで,天野惠子医師が性差医学・医療の概念を紹介し,広く知られる契機となった.2001 年に“性差医学に基づいた女性外来”が誕生し,2002 年に性差医療・医学研究会が設立され,2008年の日本性差医学・医療学会設立へつながり,2010 年には「循環器領域における性差医療に関するガイドライン」(日本循環器学会)が公開された.2021 年からは医療者全職種を対象に,性差医学・医療認定制度(認定医,認定指導士)が開始された.

日本と同時期に欧州へも性差医学が導入されて以来,欧米では大学医学部教育へ性差医学・医療が積極的に導入されている一方,日本で性差医学教育を取り入れている大学はごく一部に限られる.したがって,性差医学の教科書の発刊も欧米に比べて乏しい現状にある.

そうした状況を補完するため,本誌では,代表的な領域における性差のエビデンスと最近の話題(トピックス)を性差医療で各分野の第一人者の執筆者に概説を依頼した.各疾患領域の性差に加え,多職種連携,認定制度,医学教育,ジェンダー統計,イノベーションなど,今後の性差医学・医療の発展において欠かせない新しいテーマも入れさせていただいた.本誌をお読みいただくことで,新たに性差医学に興味を持っていただく,あるいは性差の知識をアップデートしていただけることを願う.また,“性差の視点”と“性差医学・医療”に触れることで,明日からの診療・研究において,新たな気づきとスキルアップのヒントが得られることを祈念する.


片井みゆき
Miyuki KATAI
日本性差医学・医療学会 理事長
国立大学法人 政策研究大学院大学 保健管理センター 所長・教授

目次

第1土曜特集 性差医学の現在地─最新知識とエビデンス

はじめに

性差医学の歴史―日本導入から四半世紀,米国の動向も踏まえて

性差医学総論

心疾患における性差

呼吸器疾患に関わる性差

消化器疾患における性差

メンタル疾患における性差

老年医学における性差

産業医学における性差

男性医学

性差とライフステージを意識した女性の健康促進に向けて

薬物動態の性差

薬剤師からみた性差医療

性差医療における助産師の役割

医学教育における性差と性差医学教育の導入

性差医学・医療認定制度の概要と展望

ジェンダー統計

性差医療とオープンイノベーション

性差医学・医療―ベッドサイドからジェンダード・イノベーションまで

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書籍情報

  • ISBN:9784006029010
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2024年9月
  • 電子版発売日:2024年8月31日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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