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- 急性心不全ノート
商品情報
内容
序文
はじめに
急性心不全ノートをお手にとっていただき誠にありがとうございます。私は“心不全バカ” と同僚から呼ばれている内科医師で、現在、民間病院で看護師さんと一緒に急性心不全患者を診療しながら臨床心不全を学んでいる修行の身です。以前は心臓移植待機患者も入院されている大学病院に勤務しておりましたので、拡張型心筋症による重症心不全患者(HFrEF)を診療する機会も多く、ドブタミンやPDEIII阻害薬などの強心薬の投与にいつも難渋しておりました(安村良男先生に何度もご教授いただきました)。最近は高齢者の急性心不全患者(HFpEF)を診療する機会が多く、カルペリチドやニコランジルなどの血管拡張薬を投与する頻度が高くなり、抗心不全薬の有効性、安全性、そして限界を肌で感じております。2007年からは日本で初めての急性心不全多施設共同疫学観察研究(ATTEND registry)を佐藤直樹先生とともに立ち上げる機会もいただきました。このATTEND registryでは日本全国の53病院の先生方のご協力により4,842人の急性心不全患者を登録していただいたことで、39論文が主に欧米誌に掲載となりました。私の臨床経験はまだまだ未熟ですが、このたび急性心不全に対してわが国で投薬可能な抗心不全薬についてまとめる機会をいただきました。
急性心不全の薬物治療では、論文や教科書から学び、かつ経験を積み上げて(インプットして)薬物治療の“ひきだし(オプション)” を一つでも多く増やすことがとても大事なことだと私は考えています。また、多くの“ひきだし(オプション)” から適切な治療を選択して速やかに心不全患者へ提供すること(アウトプットすること)が重要な課題であるとも考えています。つまり、この本を活用していただくことで、心不全患者の症状と予後の改善のお手伝いが少しでもできればと考えております。しかし、急性心不全治療には正解がありませんからこの本の内容が正しいなどとは私はまったく思っておりません。これから一層の改善・改訂がこの本には必要であると考えています。そのため、皆様の異論・反論などを書き込んでノートのように活用していただきたいという願いを込めまして“急性心不全ノート” という書名にしました。皆様がこのノートにご自身のお考えなどを書き込んでいただき、現場でいつでもどこでも誰にでも速やかに適切な急性心不全薬物治療を実践される時のお役に立てたら幸いでございます。
2024年11月吉日
梶本克也
目次
はじめに
1.心不全とは?
2.疫学研究
3.薬物療法のビューポイント
4.ループ利尿薬
フロセミド/トラセミド/アゾセミド
1. 薬剤特性
2. 薬剤比較
3. 投与時の視点・観点
5.水利尿薬
トルバプタン
1. 薬剤特性
2. 薬剤比較
3. 臨床研究;有効性と予後評価
4. 投与時の視点・観点
6. ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
スピロノラクトン/エプレレノン/エサキセレノン
1. 薬剤特性
2. 臨床研究;予後評価
3. 投与時の視点・観点
7. α型ヒト心房性Na利尿ポリペプチド製剤
カルペリチド
1. 薬剤特性
2. 臨床研究;有効性評価
3. 臨床研究;予後評価
4. 投与時の視点・観点
8. ATP感受性カリウムチャネル開口薬
ニコランジル
1. 薬剤特性
2. 薬剤比較
3. 臨床研究;有効性評価
4. 臨床研究;予後評価
5. 投与時の視点・観点
9.硝酸薬
ニトログリセリン注射液/ニトログリセリンスプレー/硝酸イソソルビド注射液/硝酸イソソルビドスプレー
1. 薬剤特性
2. 薬剤比較
3. 臨床研究;有効性評価
4. 投与時の視点・観点
10. 強心薬
ドパミン/ドブタミン/ノルアドレナリン/ミルリノン/オルプリノン
1. 薬剤特性
2. 薬剤比較
3. 臨床研究;予後評価
4. 投与時の視点・観点
おわりに
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書籍情報
- ISBN:9784771961357
- ページ数:160頁
- 書籍発行日:2024年12月
- 電子版発売日:2025年1月30日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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