栄養科学イラストレイテッド 応用栄養学 第3版

  • ページ数 : 280頁
  • 書籍発行日 : 2025年2月
  • 電子版発売日 : 2025年3月11日
¥3,300(税込)
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商品情報

内容

日本人の食事摂取基準(2025年版)対応の改訂版!
ライフステージごとの生理的特徴や栄養ケア・マネジメントが,豊富なカラー図表とポイントを押さえた解説でよくわかる! 第3版では国試出題箇所を中心に下線を引くなどし,さらに学びやすくなりました.「管理栄養士国家試験出題基準」準拠,「日本人の食事摂取基準(2025年版)」対応!

序文

第3版の序

年を重ねても,いつまでも健康でいたいと考えることは,人にとって当然の願いです.健康は,食事や運動などを含む生活習慣に大きく影響されます.わが国では寿命が年々延びていることで,生活習慣の少しのゆがみの蓄積が中高年時に生活習慣病として顕在化してきます.

いつまでも健康でいるためには,正しい食習慣と運動習慣を身につけることが必要です.では,いつから実施すればよいのでしょうか.

それは,母親のおなかにいる胎児のころから影響があります.生まれたときに2,500g 未満の低出生体重児は,成人になると糖尿病や高血圧症などの生活習慣病になりやすいことが知られています.乳幼児や妊婦から高齢者まで,各ライフステージの生活習慣で注意する点が変わってきます.特に高齢化が進むわが国では,高齢者のフレイルの問題も深刻になってきています.高齢者は,筋たんぱく質の合成能が低下するため,それを補うにはたんぱく質を積極的に摂取する必要があります.しかし高齢者は何らかの疾患に罹患している場合も多く,たんぱく質摂取が進めにくいこともあります.また,咀嚼機能や嚥下機能が低下すると食形態の調整も必要になります.つまり,栄養管理するには,栄養的な知識だけでなく,食形態についての知識も求められます.このような個々の状況に応じて適切に対応する能力が管理栄養士には必要です.

応用栄養学では,各ライフステージに適した栄養摂取方法や生活習慣,さらには,運動時や特殊環境下での代謝の変化や必要栄養素の変化について学びます.

本書第1版は2014年に出版いたしましたが,食事摂取基準の改定や管理栄養士コアカリキュラムの改定があったため,大幅な改訂を行い,2020年に第2版を出版しました.今回は,日本人の食事摂取基準(2025年版)に準拠し,管理栄養士・栄養士養成のための栄養学教育モデル・コア・カリキュラムにも準拠し,管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)にも対応するように工夫を凝らし,作成いたしました.

執筆者も各分野のスペシャリストが担当しましたので,とても充実した内容となりました.本シリーズの特徴である,イラストレイテッド(illustrated),つまり図解入りの教科書ですので,各所でのイメージがしやすく理解が進むように工夫されています.

末筆ながら,本書の出版に際しては,羊土社編集部の中川由香氏はじめ,関係者の方々のご協力のおかげで出版できましたことを深く感謝いたします.


2025年1月

執筆者を代表して
栢下 淳

目次

第1章 栄養ケア・マネジメント【栢下 淳】

1 栄養ケア・マネジメントの概念

 A 栄養ケア・マネジメントの定義

2 栄養ケア・マネジメントの概要

3 栄養スクリーニング

4 栄養アセスメント

 A 栄養アセスメントの意義と目的

 B 栄養アセスメントの方法

 C 栄養アセスメント結果からの現状把握と課題の抽出

5 栄養ケア計画と実施・チェック

 A 栄養ケア計画の作成

 B 多領域による栄養ケアの実施・チェック

6 モニタリングと評価

7 サービスの評価・継続的な品質改善

 A サービスの評価

 B 継続的な品質改善

[臨床栄養への入門]成人と高齢者での栄養管理視点の違い

第2章 食事摂取基準の基礎的理解【桒原晶子】

1 策定の基本的事項と留意事項

 A 食事摂取基準の概要

 B 策定方針

 C 指標の概要

 D 策定した食事摂取基準

 E 策定の留意事項

2 活用に関する基本的事項

 A 活用の基本的考え方

 B 食事摂取状況のアセスメントの方法と留意点

 C 指標別に見た活用法の留意点

 D 目的に応じた活用上の留意点

3 エネルギー・栄養素別食事摂取基準

 A エネルギー

 B たんぱく質

 C 脂質

 D 炭水化物

 E エネルギー産生栄養素バランス

 F ビタミン

 G ミネラル

4 対象特性

 A 妊婦・授乳婦

 B 乳児

 C 小児

 D 高齢者

5 生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連

 A 食事摂取基準における生活習慣病の取り扱い

 B 高血圧

 C 脂質異常症

 D 糖尿病

 E 慢性腎臓病(CKD)

 F 骨粗鬆症

[臨床栄養への入門]食事摂取基準は「守る」のではなく「使いこなす」

第3章 成長,発達,加齢【小切間美保,桒原晶子】

1 成長,発達,発育,加齢の概念

 A 成長,発達,発育,加齢の定義

 B 発育の生物学的一般原則

 C スキャモンの発育曲線

2 成長,発達に伴う身体的・精神的変化と栄養

 A 身長,体重,体組成

 B エネルギー代謝

 C 運動,知能,精神,社会性

 D 食生活,栄養状態

3 加齢に伴う身体的・精神的変化と栄養

 A 老化のメカニズム

 B 加齢による機能の変化

[Advanced]身長は大切な栄養スクリーニング指標である

第4章 妊娠期,授乳期の栄養管理【五関正江】

1 妊娠期,授乳期の生理的特徴

 A 妊娠の成立・維持

 B 胎児付属物

 C 胎児の発育

 D 母体の生理的変化

 E 乳汁分泌の機序

 F 初乳,成乳

 G 母乳成分・母乳量の変化

2 妊娠期,授乳期の栄養ケア・マネジメント

 A 妊娠期,授乳期の栄養アセスメント

 B 妊娠期,授乳期の食事摂取基準

 C やせと肥満

 D 貧血

 E 妊娠悪阻

 F 妊娠糖尿病

 G 妊娠高血圧症候群

 H 神経管閉鎖障害

 I 出産後の健康・栄養状態およびQOLの維持・向上

 J 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針

 K その他の留意点

[Advanced]胎児期の栄養とエピジェネティクス

第5章 新生児期,乳児期の栄養管理【小倉有子】

1 新生児期,乳児期の生理的特徴

 A 出生体重による分類

 B 呼吸器系

 C 循環器系

 D 体水分量と生理的体重減少

 E 腎機能

 F 体温調節

 G 新生児期,乳児期の発育

 H 血液・免疫系

 I 摂食機能

 J 消化管機能

2 新生児期,乳児期の栄養ケア・マネジメント

 A 新生児期,乳児期の栄養アセスメント

 B 乳児の食事摂取基準

 C 授乳・離乳の支援ガイド

 D 乳児期の栄養補給法

 E 低出生体重児

 F 低体重と過体重

 G 母乳性黄疸

 H 乳児ビタミンK欠乏性出血症

 I 貧血

 J 乳児下痢症

 K 二次性乳糖不耐症

 L 食物アレルギー

 M 便秘

[Advanced]食物アレルギーの栄養指導

第6章 幼児期,学童期,思春期の栄養管理【妻木陽子】

1 幼児期の発達と生理的特徴

 A 身体の成長

 B 摂食機能

 C 生理機能

 D 運動機能

 E 精神機能

 F 生活習慣

 G 社会性

2 幼児期の栄養ケア・マネジメント

 A 小児(幼児期)の食事摂取基準

 B やせと肥満

 C 偏食

 D 脱水

 E う歯

 F 成長に応じた栄養ケア

 G 教育・保育施設における栄養ケア・マネジメントの実践

 H 食物アレルギー

3 学童期・思春期の発達と生理的特徴

 A 身体の成長

 B 摂食機能

 C 運動機能

 D 精神機能

 E 社会性

 F 生活習慣

 G 第二次性徴

4 学童期,思春期の栄養ケア・マネジメント

 A 小児(学童期,思春期)の食事摂取基準

 B やせと肥満

 C 摂食障害

 D 貧血

 E 成長に応じた栄養ケア

 F 教育・保育施設における栄養ケア・マネジメントの実践

 G 食物アレルギー

[Advanced]食べることを考える

第7章 成人期の栄養管理【松本義信】

1 成人期の生理的特徴

 A 成人期の生理的変化

 B 更年期の生理的変化

 C 更年期の内分泌系・生殖器系

 D 更年期の代謝機能

 E 男性更年期障害

2 成人期の栄養ケア・マネジメント

 A 成人期の生活習慣の特徴 

 B 成人の食事摂取基準

 C 生活習慣病予防

 D 生活習慣病①:肥満

 E 生活習慣病②:糖尿病

 F 生活習慣病③:高血圧

 G 生活習慣病④:脂質異常症

 H 生活習慣病⑤:動脈硬化

 I 生活習慣病⑥:脳血管疾患(脳卒中)

 J 生活習慣病⑦:虚血性心疾患(冠動脈疾患)

 K 生活習慣病⑧:慢性腎臓病(CKD)

 L 更年期障害

 M 骨粗鬆症

[Advanced]食生活の“これまで”と“これから”

第8章 高齢期の栄養管理【榎 裕美】

1 高齢期の生理的特徴

 A 感覚機能

 B 咀嚼・嚥下機能

 C 消化・吸収機能

 D たんぱく質・エネルギー代謝

 E 身体能力

 F 身体活動

 G ADL

 H IADL

2 高齢期の栄養ケア・マネジメント

 A 低栄養

 B 咀嚼・嚥下障害

 C 脱水

 D 便秘

 E フレイル

 F サルコペニア

 G ロコモティブシンドローム

 H 転倒,骨折

 I 認知症

[Advanced]栄養管理の重要性を明らかにした研究を紹介します

第9章 運動・スポーツと栄養管理【小久保友貴,上西一弘】

1 運動の健康への影響

 A 健康の維持・増進

 B 生活習慣病予防

 C 運動基準

2 運動時の生理的特徴

 A 骨格筋とエネルギー代謝

 B 呼吸・循環応答

 C 体力

3 運動時における栄養ケア・マネジメント

 A 運動とトレーニング

 B 糖質・たんぱく質摂取

 C 水分・電解質補給

 D 食事内容と摂取のタイミング

 E 運動時の食事摂取基準の活用

 F ウェイトコントロールと運動・栄養

 G エネルギー不足

 H 貧血

 I 栄養補助食品の利用

[Advanced]スポーツ選手の栄養学

第10章 環境と栄養管理【小久保友貴,上西一弘】

1 ストレス時における栄養ケア・マネジメント

 A 恒常性の維持とストレッサー

 B 生体の適応性と自己防衛

 C ストレスによる代謝の変動

 D ストレスと栄養

2 特殊環境における栄養ケア・マネジメント

 A 特殊環境下の代謝変化

 B 熱中症と水分・電解質補給

 C 高温・低温環境

 D 高圧・低圧環境

 E 無重力環境(宇宙空間)

 F 災害時

[Advanced]特殊環境への対応

付表 日本人の食事摂取基準(2025年版)



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書籍情報

  • ISBN:9784758113793
  • ページ数:280頁
  • 書籍発行日:2025年2月
  • 電子版発売日:2025年3月11日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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