臨牀消化器内科 2021 Vol.36 No.1 上部消化管腫瘍における先進的内視鏡治療の進歩

  • ISBN : 9784004003601
  • ページ数 : 118頁
  • 書籍発行日 : 2020年12月
  • 電子版発売日 : 2021年2月5日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥3,300 (税込)
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商品情報

特集「上部消化管腫瘍における先進的内視鏡治療の進歩」

ポリペクトミーの開発から約50 年,EMR,ESD,LECS の開発から,それぞれ約40 年,約20 年,約10 年が経過した.次に市民権を得るのは,内視鏡的全層切除技術であろうか.ロボットによる管腔内視鏡治療技術であろうか.先人たちが繋いできた内視鏡治療の歩みを止めてはならない.(編集後記より抜粋)

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■ 序文

巻頭言

内視鏡は文字どおり体外からは観察できない管腔内を観察するために開発されたものであるが,ニーズに合わせて見えたものを採取したり切除したりする処置具も開発されてきたため,治療機器としても大きな発展を遂げてきた.局所のコントロールを可能にする内視鏡治療は,以前から侵襲の大きな手術を回避するための切り札として捉えられているが,一方で焼灼したり切除したりできる範囲や深さが限られており,なおかつそのコントロールも困難であったため,わずか20年ほど前までは不確実で姑息的な治療法という印象を拭いきれない状況であった.しかし狙った範囲を切開し,粘膜下層深部までを確実に切除できる内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)が開発され,状況が一変した.

従来のスネアを用いるpolypectomy や内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosalresection;EMR)には大きな制限があったが,ESD は病変の大きさや瘢痕の有無,屈曲の存在などを問わず,技量と経験さえあればほぼ確実に切除できる.そのため,理論的にリンパ節転移のリスクがきわめて低いと考えられる病変に対して積極的に治療が行われるようになり,まずは早期胃癌の治療法として,次いで食道癌の治療法として保険収載され瞬く間に広まった.現在では新規発見される早期癌の多くがESD により治療され,内視鏡治療件数が外科手術件数を上回るというパラダイムシフトがもたらされた.そのESD も,初期の段階では手技の難易度や偶発症のリスクがかなり高かったため,より安全で確実な切除を実現するための処置具や手技の工夫が注目されていたが,標準手技となった現在ではむしろ術後の偶発症を低減するための創部の縫縮法や保護法に関心が寄せられるようになってきている.

一方で,十二指腸だけは上部消化管のなかでは特異な部位であり,胃とともにEMR やESD が保険収載されたものの,手技の難易度や偶発症のリスクがきわめて高かったために長年,内視鏡治療が敬遠されていた.しかし,もし内視鏡的な処置ができなければ膵頭部十二指腸切除のようなきわめて侵襲の大きい手術を選択せざるを得なくなる症例もあるため,さまざまな工夫をこらしながら内視鏡的治療が行われるようになってきた.十二指腸腫瘍は症例数が少ないため,明確な治療方針を示すことが困難であったが,ハイボリュームセンターでの治療成績を元にある一定の方向性が示され,最近になりESD は胃とは分離して保険収載されるに至っている.

また管腔内切除の対象にならない病変に関しても,例えば食道においては遮光期間を大幅に短縮できる新たな光線力学療法(PDT)が実用化されて注目されている.胃においては局所全層切除時の変形を最小限にするために,腹腔鏡・内視鏡合同手術(laparoscopy and endoscopy cooperative surgery;LECS)が開発され,粘膜下腫瘍のみならず上皮性腫瘍の治療にも用いられる新たな低侵襲治療法となった.このLECS は,ESD による偶発症のリスクが高い十二指腸において,創部を保護する補助治療としても注目されている.さらに,従来は腹腔鏡手術が主体であった上部消化管外科手術において,ロボット支援手術が保険適応となり注目されている.スペースが十分にある部位でのロボット支援手術の優位性はまだ議論があるところではあるが,少なくともより緻密な操作が可能で偶発症の低減に繫がることに加えて,国産手術用ロボットも薬事承認されたことから今後より一層の発展が期待されている.

これらの内視鏡治療手技の多くは,本邦で開発あるいは改良されて発展してきたものであり,世界の最先端を走っているものが少なくない.欧米では保険制度の違いもあり,ともすれば手技の簡便さや処置時間の短さが優先され,残念ながら患者のQOL や治療の確実性は無視されがちである.しかし,本邦の内視鏡低侵襲治療のクオリティの高さは世界も注目するところであり,徐々に欧米の状況も変わってきている.本号で紹介された先進的内視鏡治療手技がさらに発展し,いずれ世界の標準治療となり患者のQOL 向上に繫がることを願っている.


矢作 直久

■ 目次

特集/ 上部消化管腫瘍における先進的内視鏡治療の進歩

巻頭 言 矢作 直久     5

1 .前癌病変,早期癌に対する内視鏡治療の種類と適応

(1)食  道 金森  瑛,郷田 憲一 他   7

(2)胃 岡川  泰,小田 一郎 他   14

(3)十二指腸 光永  豊,布袋屋 修 他   24

2 .注目される内視鏡治療の実際

(1)食道癌に対する光線力学療法 笹部真亜沙,矢野 友規 他   33

(2)胃腫瘍に対するLECS 平松 良浩,竹内 裕也 他   39

(3)胃ESD における内視鏡的手縫い縫合法 樋口 和寿,後藤  修 他   48

(4)十二指腸腫瘍に対するCold snare polypectomy 諏訪 哲也,滝沢 耕平 他   54

(5)十二指腸腫瘍に対するUnderwater EMR 山崎 泰史,上堂 文也 他   61

(6)早期十二指腸癌に対するESD 浦岡 俊夫 他   67

(7)十二指腸腫瘍に対するLECS 井田  智,布部 創也     75

(8)Over‒The‒Scope Clip システムによる消化管全層縫合術

港  洋平,大圃  研 他   82

(9)PGA シートとフィブリン糊による消化管被覆術 辻  陽介 他   89

3 .上部消化管癌に対するロボット支援手術 中村 謙一,宇山 一朗 他   95

〔連載〕検査値の読み方

      薬物性肝線維症により腹水貯留をきたした1 例 澤田 保彦 他  103

    薬の知識

      ウステキヌマブ(ステラーラ®)

―中等症から重症のUC 寛解導入療法および維持療法 鈴木 康夫    109

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