ゼロからマスター 膝の鏡視下手術

  • ページ数 : 216頁
  • 電子版発売日 : 2011年5月31日
¥13,200(税込)
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商品情報

内容

写真やイラストを多用し、関節鏡の初心者の方を対象に書かれた「ゼロからマスター 膝の鏡視下手術」の電子書籍版です。

序文

メジカルビュー社から本を出しませんかというお話をいただいたとき,まだまだ未熟な私が手術書を出すなどと言うことは全く思いもよらなかったのでとても驚きました。ただ今まで私は勉強の課程で名人の手術を見て自分の物にした技術を,どの様にすれば次の人に伝えられるかと考え,私の下についた人に教えてきました。その伝承した技術を他の方にもお伝えするのが私の使命かなと考え直し,お引き受けすることといたしました。

私が初めて接した関節鏡は渡辺式21号関節鏡でした。もちろんビデオシステムはなく先端には豆電球がついている物でした。これで渡辺正毅先生の愛弟子である守屋秀繁先生に関節鏡の手ほどきを受けました。しばらくするとビデオシステムが開発され,関節鏡視下手術も半月板切除から半月板縫合へ,前十字靱帯再建術も関節切開から関節鏡視下へと,丁度膝関節手術の時代が急激に移り変わっていくまっただ中で,守屋先生の元で手術を学んで来ました。その間Massachusetts General HospitalのDinesh Patel先生からも関節鏡手技を学ぶ機会を得て,私の中で両名人の手技を組み合わせることが出来ました。

本書は関節鏡の初心者の方を対象に書きました。基本観察手技を中心に,半月板切除の方法を断裂形態ごとに分け,滑膜切除,遊離体摘出などの基本と思われる手術手技をわかりやすく記載しました。関節鏡や器具の位置だけでなく,下腿の位置や助手の介助の仕方なども図説し,切除方法も器具を移動させるごとに細かく記載しました。しかし残念ながら文章では限りがあります。疑問があるようでしたら学会などで直接聞いていただいたり,御連絡のうえ手術を実際に見ていただいたりできますので,遠慮無くご相談下さい(病院のホームページ〈//www.fff.or.jp〉からご連絡下さい)。

この本に書かれたことを踏み台にし,沢山の良い手術を見てもっともっと手術がうまくなる手助けになっていただけるならとても嬉しく思います。

最後に本書の執筆にご助力いただいた船橋整形外科病院スポーツ医学センター下肢グループの先生方,手術室のスタッフの皆様,放射線部の皆様,なかなか筆の進まない私を懲りずに叱咤激励してくださったメジカルビュー社の藤原琢也さんに深謝いたします。皆様のご協力なくして本書はできあがりませんでした。


2009年 3月

土屋 明弘

目次

実践!基本事項

手術機器

関節鏡

ビデオカメラシステム

潅流液およびセット

関節鏡視下手術に用いる基本的機器

セッティング

手術までのセットアップ

1 麻酔

2 体位,機器の配置

3 消毒

4 ストッキネット被覆

5 ドレープのセット

6 コード類のセット

7 術者の立ち位置

膝関節鏡視下手術の基本手技

外側ポータルの作製

1 ポータルデザイン

2 刺入位置の確定

3 エピネフリン入りマーカイン注入

4 切開

5 関節鏡の挿入

外側からの観察

1 内側半月板の観察

2 顆間窩の観察

3 外側の観察

4 膝窩筋腱鞘の観察

5 膝蓋大腿関節の観察

内側ポータルの作製

1 刺入位置確定

2 切開

内側ポータルからのプロービング

1 半月板の観察

2 顆間窩の観察

3 外側のプロービング

4 膝蓋骨軟骨面のプロービング

術後合併症

感染

関節血症,深部静脈血栓症

創部痛,皮下神経損傷

半月板切除後の骨髄内MRI変化および軟骨障害


実践!鏡視下手術

内側半月板切除-水平断裂

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 内側ポータル作製

3 半月板のプロービング

4 半月板中節までの切除

5 半月板中節~後節の切除

6 遊離縁側の切除

7 半月板後節の切除

8 半月板辺縁部の切除

9 半月板最後節の切除

術後鏡視像

内側半月板切除-縦断裂,bunket handle tear

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 内側ポータル作製,整復

3 内側半月板後節の観察

4 内側半月板前節の処置

5 内側半月板後節の切り離し

6 内側半月板前節の切り離しと摘出

7 残存部大腿骨側断裂の切除

術後鏡視像

内側半月板切除-flap tear

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 内側ポータル作製

3 断裂部のプロービング

4 flap切除の準備

5 flapの切除

6 flapの摘出

7 後方部の切除

8 顆間窩からの切除

9 後節の追加切除

10 半月板の大腿骨側の切除

術後鏡視像

外側半月板前節切除-縦断裂

■左膝

術前診断

手術手技

1 外側ポータル作製

2 内側ポータル作製

3 軟部組織の切除

4 切除範囲の設計図作製

5 断裂中央部の切除

6 水平断裂の脛骨側の切除

7 断裂の中節寄りの切除

8 前節付着部を切離

9 切除面をスムーズに

10 切除部を確認

■右膝

外側半月板切除-横断裂

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 プロービング

3 前節の切除

4 中節~後節の切除

術後鏡視像

円板状半月板切除-水平断裂(形成的切除術)

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 内側ポータル作製

3 内側からのプロービング

4 形成的切除部位の設計

5 前節の切除

6 後節~中節の切除

7 最前節の切除

8 前節の追加切除

9 切除片の摘出

10 水平断裂脛骨側の切除計画

11 脛骨側後節の切除

12 脛骨側中節境界部の切除

術後鏡視像

円板状半月板切除-横断裂

■左膝

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 内側ポータル作製

3 切除範囲の決定

4 メッツェンによる前節の切開

5 オーバルパンチによる切除

6 アップバイターパンチによる切除

7 取り残しの切除

8 後節の切除

9 切除面の形成

10 切除終了

■右膝

手術手技

1 基本観察

2 内側ポータル作製,切除範囲の決定

3 メッツェンによる前節の切除

4 オーバルパンチによる切除

5 ローテーティングパンチによる切除

6 中節,後節の切除

術後鏡視像

膝蓋大腿関節軟骨損傷に対するマイクロフラクチャー

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 大腿骨滑車の処置

3 滑車部辺縁の切除

4 膝蓋骨軟骨の処置

5 膝蓋骨のシェービング

6 マイクロフラクチャーオールの挿入

7 滑車部のマイクロフラクチャー

8 軟骨の切除

大腿骨顆部骨軟損傷に対するマイクロフラクチャー

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 皮切位置の確認

3 皮切

4 プロービング

5 軟骨切除

6 マイクロフラクチャーオールの挿入

7 マイクロフラクチャー

8 損傷部全体のマイクロフラクチャー

遊離体摘出術

術前診断

手術手技

1 基本観察

2 遊離体の移動

3 膝上嚢外側ポータルの作製

4 遊離体摘出

5 最終確認

滑膜切除術

手術適応

手術のアウトライン

有用なツール

手術手技

1 関節内の観察

2 滑膜生検・採取

3 滑膜切除

4 内側ガーター切除

5 膝上嚢の切除

6 lateral supra-patellar portal作製

7 外側ガーター切除

8 外側ポータル周辺の滑膜切除

9 十字靱帯前方の切除

術後鏡視像

タナ切除術

術前診断

手術手技

1 外側ポータルから進入

2 タナの全貌を鏡視

3 シェーバー挿入

4 タナ切除

5 最終確認

索引

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対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:39.6MB以上(インストール時:81.6MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:158.2MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:39.6MB以上(インストール時:81.6MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:158.2MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758310253
  • ページ数:216頁
  • 書籍発行日:Invalid date
  • 電子版発売日:2011年5月31日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。