- m3.com 電子書籍
- 医学のあゆみ265巻6号 Liquid biopsyへの期待と限界
商品情報
内容
吉岡 祐亮(国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野)
落谷 孝広(国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野)
体液を用いたあらたな診断法はリキッドバイオプシー(liquid biopsy)とよばれ,多様化する治療法の選択や早期疾患の発見にまで寄与しうることがわかってきた.早期発見や適切な治療法の選択は,患者の命を救うだけではなく,高騰している医療費の削減にもつながる.リキッドバイオプシーは医療費を軽減するばかりだけではなく,患者の体への負担も軽減しうる.(序文より一部抜粋)
≫ 「医学のあゆみ」最新号・バックナンバーはこちら
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版
序文
はじめに
体液を用いたあらたな診断法はリキッドバイオプシー(liquid biopsy)とよばれ,多様化する治療法の選択や早期疾患の発見にまで寄与しうることがわかってきた.早期発見や適切な治療法の選択は,患者の命を救うだけではなく,高騰している医療費の削減にもつながる.リキッドバイオプシーは医療費を軽減するばかりだけではなく,患者の体への負担も軽減しうる.
従来,患者ひとりひとりの疾患の性質を捉えるには,疾患部位における細胞の遺伝子変異や遺伝子発現解析,病理画像による診断が行われてきた.しかし,これらはいわゆる生検によって組織を採取する必要があり,患者への負担が大きい.一方のリキッドバイオプシーは低侵襲性の採血などによって,診断材料を採取できるメリットがある.また,従来の画像診断や内視鏡検査などと比較して,手間がかからず,一度に多くの人を検査することができうるため,医療現場での人手不足解消につながることもメリットとしてあげられる.
リキッドバイオプシーによる診断を可能にするためには,体液中に存在するさまざまな物質から解析対象を選択し,どのように解析するかが鍵となる.解析対象によって得られる情報の種類も異なり,一度の採血などによって,多くの情報が得られるであろう.本特集号ではcell free DNA,circulating tumor cell,microRNA,exosome,代謝産物など多くの診断材料について,リキッドバイオプシーにおける有用性や問題点を第一人者の先生方に執筆していただいた.
将来的には,リキッドバイオプシーによって,疾患発症前の“予兆”をとらえることで,未病状態での治療介入につながることを期待している.たとえば,毎月採尿し,近くのクリニックに提出するだけで,自分の健康状態を知ることができ,疾患の予兆があれば未病で防ぐことができる,夢のような医療が実現できるかもしれない.
本特集号がリキッドバイオプシーの理解を深める一助となり,今後のリキッドバイオプシー研究の発展,ひいては臨床現場へとつながれば幸いである.
吉岡祐亮 落谷孝広
国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野
目次
特集 Liquid biopsyへの期待と限界
はじめに 吉岡祐亮・落谷孝広
Cell free DNA の臨床的意義-Circulating tumor DNA を中心に 西尾和人・坂井和子
血中循環腫瘍細胞(CTC)によるliquid biopsy とプレシジョンメディシン 洪 泰浩
miRNA によるliquid biopsy 松﨑潤太郎
Liquid biopsy に有用なmiRNA の検出方法 田畑美幸・宮原裕二
エクソソームとliquid biopsy 小濱一作・他
メタボローム解析によるliquid biopsy 杉本昌弘
連載
救急医学-現状と課題(17)(最終回)
心肺蘇生と救急医療-JRC 蘇生ガイドライン2015 を踏まえて 山畑佳篤
Sustainable Development を目指した予防医学(7)
運動器検診と小児運動器疾患の予防 赤木龍一郎・佐粧孝久
TOPICS
免疫学 T 細胞を若返らせる技術とがん免疫療法への応用 近藤泰介・吉村昭彦
消化器内科学 習慣飲酒マーカー“糖鎖欠損トランスフェリン(CDT)”のわが国における現状 野村文夫
病理学 褐色細胞腫はすべて悪性腫瘍か? 木村伯子
FORUM
理学療法士の現場からみた心臓リハビリテーション 福村和也
Choosing Wisely キャンペーンとは(4) Choosing Wisely と診療ガイドライン:Minds の役割 山口直人
パリから見えるこの世界(68) 翻訳という作業,あるいはエドゥアール・グリッサンという作家 矢倉英隆
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 10.0 以降
外部メモリ:16.5MB以上(インストール時:35.0MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:66.0MB以上
-
AndroidOS 5.0 以降
外部メモリ:16.5MB以上(インストール時:35.0MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:66.0MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784006026506
- ページ数:70頁
- 書籍発行日:2018年5月
- 電子版発売日:2023年7月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。