• m3.com 電子書籍
  • 臨床栄養139巻4号 臨時増刊号 肝疾患エキスパートブック 栄養管理に活かすための最新情報

臨床栄養139巻4号 臨時増刊号 肝疾患エキスパートブック 栄養管理に活かすための最新情報

  • ページ数 : 208頁
  • 書籍発行日 : 2021年9月
  • 電子版発売日 : 2022年1月14日
¥3,190(税込)
ポイント : 58 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

肝疾患エキスパートブック 栄養管理に活かすための最新情報 
 序文
肝硬変
 肝硬変患者の低栄養状態や肥満と予後
 肝硬変における栄養アセスメントの実際
ほか

≫ 「臨床栄養」最新号・バックナンバーはこちら

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

序文

近年の肝疾患治療の進歩はめざましく,ウイルス性肝炎の多くは制御可能となり,肝癌治療の選択肢は大きく広がった.すなわち,DAA(直接作用型抗ウイルス薬)治療によりC 型肝炎のほとんどでウイルス排除(SVR)が得られるようになり,B 型肝炎でも核酸アナログ製剤によりHBV DNAの制御は容易に達成できるようになった.これらのウイルス制御により非代償期の肝硬変患者においても肝予備能の改善がみられ,栄養学的にも蛋白・エネルギー低栄養状態(PEM)を脱する症例を経験する.しかし,全例で良好な経過をたどるわけではなく,ウイルス排除後の生活指導については,専門家でも対応がまちまちである.一方,進行肝癌に対する薬物療法は分子標的薬の時代を経て,免疫チェックポイント阻害薬と分子標的薬の併用療法が第一選択となる新たな時代に突入した.ただし,これらの治療の恩恵を受ける患者はChild-Pugh分類クラスAの患者に限られており,肝予備能の維持の重要性はいっそう増している.

2020 年に「肝硬変診療ガイドライン2020 改訂第3 版」および「NAFLD/NASH 診療ガイドライン2020 改訂第2 版」が出版され,概念,診断,治療などについて,エビデンスに基づき現時点の標準的な指針が示された.肝硬変の治療は肝障害の成因を除去する根本治療に加え,現在も,恒常性が保てなくなった栄養素・ミネラル・たんぱく質を補給する代替治療が基本である.今回の改定で,低アルブミン,Child-Pugh 分類クラスB またはC の患者に加え,サルコペニアを有する患者に対しても栄養介入が必要とされたが,具体的な対応法は確立されていない.一方,本邦に2,000 万人いるとされるNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)の診療は未解決な点が多い.生活習慣の改善による体重減少以外に効果的な治療法が存在せず,目標体重を達成できる,またそれを維持できる患者は少数に留まる.また,本邦で多く存在する非肥満者のNAFLD は不明な点が多く,治療に苦慮することもしばしばである.アルコール性肝障害も対応がむずかしい症例が多いが,近年ハームリダクション[害(harm)の低減(reduction)]の概念が登場し,実現可能な治療として診療に光が見えてきた.栄養療法の実践に際しては,まずこれら近年の肝疾患領域の動向や進歩を理解し,知識を整理する必要がある.

本特集号では,栄養療法を考慮する必要がある疾患として,肝硬変,肝細胞癌,NAFLD/NASH,アルコール性肝障害,ウイルス性慢性肝疾患の章を設け,診療のupdate,診療ガイドラインのポイント,各疾患における栄養療法の基本と応用,最近のトピックスについてご執筆いただいた.この1 冊で,肝疾患の栄養療法に携わる医療従事者が必要な知識をすべて学べるように編集した.初学者から専門家まで,多くの読者に自信をもってお勧めする.


2021年9月

岩佐 元雄(三重大学医学部 消化器内科学)

目次

肝疾患エキスパートブック 栄養管理に活かすための最新情報 

序文  岩佐元雄

肝硬変

肝硬変患者の低栄養状態や肥満と予後  魚嶋晴紀

肝硬変における栄養アセスメントの実際  華井竜徳

肝硬変診療ガイドライン2020栄養療法フローチャート  徳本良雄,日浅陽一

肝硬変に対する栄養療法の実際  清水雅仁,華井竜徳,西村佳代子

肝硬変に対する運動療法について  上村博輝,寺井崇二,眞田菜緒,小師優子

肝硬変に対する多職種による栄養サポート―管理栄養士ができること  菊池奈穂子

肝硬変におけるサルコペニアの現状と対策  原裕一

肝性脳症患者に対する栄養療法と生活指導  田尻和人

腹水患者に対する栄養療法と生活指導  小木曽智美

肝移植における周術期栄養管理の実際  種村彰洋,水野修吾

トピックス:不顕性肝性脳症  星川恭子,上野義之

コラム:肝硬変におけるビタミンDの役割  佐伯千里

肝細胞癌

肝細胞癌の薬物療法update  中川美由貴,叶川直哉,興梠慧輔,神﨑洋彰,小林和史,清野宗一郎,中村昌人,近藤孝行,小笠原定久,中本晋吾,千葉哲博,加藤直也

肝細胞癌患者の低栄養状態や肥満と予後  平岡淳

肝細胞癌患者におけるサルコペニアの現状と対策  谷木信仁

肝細胞癌に対する多職種アプローチ  川口巧,永松あゆ,橋田竜騎,神谷俊次,松下淑子,中野暖,堤翼,高栁理沙,喜多華絵,山田真衣子,杉本昌子,林咲希,岡田晃代,松瀬博夫,田中芳明,深水圭,鳥村拓司

肝臓癌の一次予防  津金昌一郎

肝切除における周術期栄養管理の実際  播本憲史,調憲

コラム:肝細胞癌の病期診断  多田俊史

NAFLD/NASH

NAFLD/NASH診療ガイドライン2020治療フローチャート  米田政志

NAFLD/NASHに対する食事療法の実際  長尾晶子

NAFLD/NASHに対する運動療法の実際  小田耕平,井戸章雄

NAFLD/NASHに対する多職種でのアプローチ  原なぎさ,矢田ともみ,高橋宏和

非肥満者のNAFLD/NASHに対する治療の実際  川中美和,鈴木淑子

NAFLD/NASHにおけるサルコペニア肥満の現状と対策  米田正人,留野渉,本多靖,小林貴,野上麻子,斎藤聡,海老澤佑,加藤孝征,坂本康成,小川祐二,今城健人,中島淳

トピックス:NAFLD/NASHに対する新規薬物の開発の現状  角田圭雄,米田政志

コラム:NAFLD/NASHにおける非侵襲的評価法の現状  川部直人,葛谷貞二,廣岡芳樹

アルコール性肝障害

アルコール性肝障害診療update  今一義

アルコール性肝障害に対する栄養療法  浪﨑正,吉治仁志

アルコール関連問題に対する早期,簡易介入法  高瀬幸次郎,猪野亜朗

トピックス:ハームリダクション  堀江義則

コラム:飲酒量と健康リスク  谷合麻紀子

ウイルス性慢性肝疾患

代償性肝硬変に対する抗ウイルス治療の効果  阪森亮太郎

非代償性肝硬変に対する抗ウイルス治療の効果  厚川正則,近藤千紗

C型肝炎ウイルス排除後の生活指導  法水淳

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:89.5MB以上(インストール時:185.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:358.1MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:89.5MB以上(インストール時:185.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:358.1MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784006413904
  • ページ数:208頁
  • 書籍発行日:2021年9月
  • 電子版発売日:2022年1月14日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。