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めざせ即戦力レジデント!小児科ですぐに戦えるホコとタテ~小児科ではコモンなディジーズの診かた

  • ISBN : 9784787880154
  • ページ数 : 568頁
  • 書籍発行日 : 2022年4月
  • 電子版発売日 : 2022年5月21日
  • 判 : B6変型
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥5,390 (税込)
ポイント : 98 pt (2%)

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商品情報

著者が,自身の経験から得た知識をあますところなく盛り込んだ,「コモンなディジーズに自信をもって対応できる,実践的な小児科マニュアル」.
全ての小児科レジデントに送る入魂の一冊です!


「ガイドラインの選択・組み合わせは,非常に複雑でむずかしい.」
「【型】であるガイドラインを臨床現場にうまく持ち込むコツは,逆説的であるのだが,ちょっと【型くずし】することにある.」
「これは,ガイドラインを遵守するための【型くずし】である.」

「ガイドライン(型)」という名の硬いタテと,その型を突きくずす「現場のライブ感」という名のホコを携えて,あなたも小児科ですぐに戦える!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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■ 序文

序文


よい時代になったと思う.咳には「小児の咳嗽診療ガイドライン2020(日本小児呼吸器学会)」がある.血尿には「血尿診断ガイドライン2013(日本腎臓学会,他)」があり,けいれんには「熱性けいれん診療ガイドライン2015(日本小児神経学会)」や「小児けいれん重積治療ガイドライン2017(日本小児神経学会)」がある.現在の医療はガイドラインで溢れており,これらはスマートフォン1 つでどこからでも閲覧することができる.Minds によるガイドラインのガイドラインも整備され,ガイドラインは読みやすく,わかりやすくなった.本当に便利な時代だ.

しかし,われわれ小児科医は,これらのガイドラインをうまく使いこなせているのだろうか.たとえば,咳と呼吸苦で受診した6歳児を想定してみよう.「小児の咳嗽診療ガイドライン2020」で対応すると,「救急医療の必要な咳嗽フローチャート」に沿って診療を進めることになる.日本蘇生協議会またはアメリカ心臓協会の「蘇生ガイドライン」に準じた「小児二次救命処置(pediatric advanced life support:PALS)」で対応すると,第一印象から児の状態が不安定であることを見抜き,ABCDEを評価しつつ速やかに酸素投与することになる.どちらをどのタイミングで使うか,迷うかもしれない.そして,いずれのガイドラインを使ったにせよ,状態が安定すれば「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017(日本小児呼吸器学会,他)」や「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020(日本小児アレルギー学会)」などに引き継ぐことになり,結局1つのガイドラインだけで診療は完結しない.このように,実際の診療では適用可能な複数のガイドラインを取捨選択し,うまく組み合わせて,滞りのない診療を形づくらなければならない.とはいえ,ガイドラインの選択・組み合わせは,非常に複雑でむずかしい.ガイドラインには具体例が記載されておらず,また実際の診療の流れも書かれていないからだ.さらには,ガイドラインに忠実に従うと,実際の現場では非効率な動きになってしまう場面もある.結果的にガイドラインを使えていない医師は多い.ガイドラインが使えないと,その診療はどこか自信のないものになる.

そういう背景もあって,「コモンなディジーズに自信をもって対応できる,実践的な小児科マニュアルをつくりたい」と筆者は考えた.筆者は小児科医となって11年になるが,小児科専門医プログラムの「基幹病院」で働いたことがない.「連携施設」とも「二次救急医療機関」ともよばれる,比較的規模が小さい病院でずっと働き続けている.コモンなディジーズをバリバリとこなすのが筆者の仕事である.コモンなディジーズというのはなかなか奥深い.風邪の診断に自信をもてないのも,風邪の診断を過信してしまうのも,どちらも問題である.当然だが,コモンは風邪だけではない.適度な自信をもってコモンに向き合うには,ガイドラインを「型」とした型通りの診療をすることである.診療に「型」が備われば,自信は自然と湧く.つまり「実践的なマニュアル」とは,「ガイドラインを実際の医療現場に持ち込む方法」と同じことである.「型」であるガイドラインを臨床現場にうまく持ち込むコツは,逆説的であるのだが,ちょっと「型くずし」することにある.だが,「型くずし」にはガイドラインに対する深い理解と,現場の流れを見通す経験とが必要になる.ガイドラインを読みながら,コモンばかりを見続けてきた筆者の経験が,「型くずし」のコツとして役立つように思ったのだ.

「型くずし」をアドバイスできれば,「型」を現場に導入しやすくなり,結果的に型通りの(つまりガイドラインに準じた)診療ができるようになる.そう考えて,本書には「型くずし」のアドバイスを散りばめた.これは,ガイドラインを遵守するための「型くずし」である.当然だが,くずさなくていい状況では型通りに実践することが大切である.さらには,できるだけ実践的なマニュアルとなるように,小児科外来の基本的な姿勢から,症候学,各論までできるだけ広く書き尽くした.どうせなら,小児科専門医試験の症例要約にも使えるといい.多くの若手小児科医の最初の目標は,専門医になることだからだ.このマニュアル通りに診療し,それがそのまま症例要約に使えるのであれば,これほど実践的なことはないだろうと思ったのだ.あふれる気持ちがページ数からあふれてしまい,「続きはwebで」のようなスタイルにならざるをえなかった.

小児科専門医試験の「症例要約・指定疾患リスト」には10の区分と,約200の疾患がリストアップされている.小児科医が扱う多岐多様な疾患を前にして,あらためて思う.「小児科医は総合医である」と.この約200疾患のうち,筆者が経験したのは半分くらいだ.一応,認定小児科指導医をもっているにもかかわらず,筆者はまだ小児科のすべてを知らない.むしろ「岡本はコモンしか知らない」と謗られそうだ.それでも,筆者はコモンばかりをずっと診てきたという自負がある.「コモンなんて勉強しなくても大丈夫,コモンなんてガイドラインがなくても簡単だ」という謎の安心感に対して,筆者は全力で否定する.ガイドラインを知ったうえで逸脱するのは医師の裁量だが,ガイドラインを知らずに逸脱しているのはただの無知である.「型」を知らないのに「くずす」のは,破天荒ではなく野放図である.本書の読者は,この本でコモンに対する正しい自信を身につけ,ゆくゆくは「コモンしか知らない」筆者のことをおおいに罵倒していただきたい.


令和4年3月

兵庫県立丹波医療センター小児科医長
岡本光宏

■ 目次

序文

本書の使い方

本書の注意点

Part A 体系的アプローチ

1 第一印象

2 一次評価

3 二次評価

Part B 症候学

1 発熱

2 咳嗽・鼻汁

3 喘鳴

4 下痢・腹痛・嘔吐

5 血便

6 けいれん重積

7 胸痛

8 徐脈

9 頻脈

10 不整脈

11 失神

12 頭痛

13 血尿・蛋白尿

14 発疹

Part C 各論

 ①呼吸器

1 ウイルス性上気道炎

2 中耳炎

3 副鼻腔炎

4 気管支炎

5 肺炎

6 細気管支炎

7 クループ症候群

8 急性喉頭蓋炎

 ②感染症

1 溶連菌感染症

2 アデノウイルス感染症

3 インフルエンザ

4 RS ウイルス感染症

5 ヒトメタニューモウイルス感染症

6 手足口病・ヘルパンギーナ

7 ノロウイルス胃腸炎

8 ロタウイルス胃腸炎

9 突発性発疹

10 伝染性単核症

11 マイコプラズマ感染症

12 単純ヘルペスウイルス感染症

13 おたふくかぜ

14 水痘

15 伝染性紅斑

16 百日咳

17 伝染性膿痂疹

18 蜂窩織炎・丹毒

19 肛門周囲膿瘍

20 化膿性リンパ節炎

21 眼窩隔膜前蜂窩織炎・眼窩蜂窩織炎

22 敗血症

 ③消化器

1 ウイルス性胃腸炎

2 細菌性腸炎

3 急性虫垂炎

4 腸重積症

5 アセトン血性嘔吐症

6 周期性嘔吐症

7 肥厚性幽門狭窄症

8 過敏性腸症候群

9 便秘症

 ④循環器・血管炎

1 心筋炎

2 起立性調節障害

3 川崎病

4 IgA血管炎

 ⑤神経

1 無菌性髄膜炎

2 細菌性髄膜炎

3 熱性けいれん

4 憤怒けいれん

5 脳炎・脳症

6 胃腸炎関連けいれん

7 てんかん

8 ギラン・バレー症候群

9 片頭痛

10 緊張型頭痛

 ⑥腎・尿路系

1 尿路感染症

2 水腎症

3 膀胱尿管逆流現象

4 溶連菌感染後急性糸球体腎炎

5 ネフローゼ症候群

6 溶血性尿毒症症候群

7 尿道下裂

8 停留精巣

9 精巣捻転

10 夜尿症

 ⑦代謝・内分泌

1 糖尿病性ケトアシドーシス

2 糖尿病

3 成長ホルモン分泌不全性低身長

4 SGA性低身長

5 特発性低身長

6 クレチン症

7 早発乳房

8 思春期早発症

9 肥満症

 ⑧血液

1 好中球減少症

2 免疫性血小板減少症

3 鉄欠乏性貧血

 ⑨アレルギー

1 アナフィラキシー

2 食物アレルギー

3 気管支喘息

4 気管支喘息の急性増悪

5 喘息性気管支炎

6 乳児脂漏性皮膚炎

7 アトピー性皮膚炎

8 多形紅斑

9 蕁麻疹

10 アレルギー性鼻炎

 ⑩自己炎症性症候群・膠原病

1 周期性・アフタ性口内炎・咽頭炎・リンパ節炎症候群(PFAPA)

2 全身性エリテマトーデス

 ⑪外因

1 熱傷

2 頭部打撲

3 異物誤飲

4 熱中症

5 緊張性気胸

コラム

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索引

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