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高齢者機能評価とレジメンでわかるがん薬物療法

  • ISBN : 9784498117204
  • ページ数 : 298頁
  • 書籍発行日 : 2022年9月
  • 電子版発売日 : 2022年9月15日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数 : 3
販売価格 (ダウンロード販売)
¥5,280 (税込)
ポイント : 96 pt (2%)

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商品情報

高齢者機能評価の活用法と治療のコツを身につける

高齢がん患者はそれぞれ多様な臨床背景をもち,薬物療法において容易に臨床試験のエビデンスを適用できないことも多い.本書の前半では,高齢がん患者の多様性や機能を客観的に評価するための具体的なツールを用い,どのように介入するかを解説.後半ではがん薬物療法の代表的なレジメンのコツと高齢者への注意点などを一目で分かるようにし,高齢者のがん薬物療法の実践の一助となる一冊となっている.

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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■ 序文

序文


高齢がん患者には臨床試験の薬物療法のエビデンスをそのまま適用できないことが多い.高齢者は被験者として臨床試験に登録されることは少なく,また日常診療で遭遇する高齢者は臨床試験の登録除外基準に抵触するような様々な問題を抱えているためである.そこで,臨床医は一人ひとりの患者の副作用リスクに応じて標準用量から減量したり投与間隔を延ばしたり,併用する抗がん薬の種類を割愛することを検討する.がんの治療よりも優先されそうな問題があれば,治療の適用そのものを再考する.しかし,このような主治医個人の経験や勘に基づく個別化治療は,それが最善の結果をもたらすという保証がないばかりか,実際によい結果をもたらしたかを検証することもできない.また,高齢がん患者を対象に行われる最近の臨床試験では,高齢者機能評価を登録基準に取り入れるなどの工夫がみられるが,そもそも高齢者が多様な臨床背景をもつことを考えれば,選択除外基準で選び抜かれた患者を対象に行われた臨床試験の結果を日常診療で用いることは,やはり困難であろう.そこで,近年では,高齢がん患者の薬物療法をリスクに応じて割り振るよりも,高齢者の多様性について客観的で再現性のある評価をするにはどうすればよいか,明らかになる問題を解決するにはどう介入すればよいかに焦点があてられるようになった.

本書の前半の総論では,高齢者の多様性と高齢者機能評価に用いる具体的なツールについて解説するとともに,高齢者機能評価によって明らかになる問題に対して多職種でどのように介入すべきかを意識した内容となっている.また,後半の各論では,がん薬物療法の代表的なレジメンの注意点とコツについて解説している.実際には,高齢者の多様性および問題への介入の必要性を評価したうえで,専門医によるこれらの注意点やコツを参考にしながら臨床判断することになる.

本書が,読者の高齢者のがん薬物療法の理解と実践に少しでも資するなら,編集者として望外の喜びである.


2022年8月

安藤雄一

■ 目次

I 高齢者のがん薬物療法の考え方

A.高齢者の意思決定と有害事象の特徴

1.がん領域での高齢者機能評価〈松岡 歩〉

1.高齢がん患者の治療方針決定

2.高齢者機能評価とは

3.ガイドラインでの推奨

4.GAに基づくマネジメントの有用性

2.がん薬物療法を受ける高齢がん患者の意思決定支援〈小山美樹〉

1.がん薬物療法における高齢者支援の現状

2.がん薬物療法を受ける高齢者のヘルスリテラシー

3.高齢者の意思決定支援

4.高齢者の意思決定能力を高めるコミュニケーションの工夫

3.高齢がん患者の有害事象の特徴とケア〈山田里美〉

1.高齢者のがん薬物療法における有害事象の特徴

2.治療開始前のアセスメントと介入

3.患者教育

4.セルフケア支援

5.症状マネジメントとケア

B.高齢者機能評価のドメインと評価ツール

1.生活機能〈西嶋智洋〉

1.パフォーマンスステータスについて

2.日常生活動作(activities of daily living: ADL)

3.手段的日常生活動作(instrumental activities of daily living: IADL)

4.身体機能

5.介入について

2.薬物療法を受ける高齢がん患者を対象とした運動療法 〈原田剛志〉

1.運動療法の目的

2.運動療法のリスク管理と注意点

3.運動療法の実際

3.転倒・転落〈原 万里子〉

1.定義と予防の重要性

2.発生状況

3.要因

4.がん薬物療法による転倒・転落リスクの増加

5.転倒・転落リスクアセスメント

6.転倒・転落を予防するためのケア

4.併存症〈千田彰彦,浜本康夫〉

1.併存症を評価する意義

2.併存症の評価法

3.併存症をもつ患者への介入

5.栄養状態〈水谷友紀〉

1.栄養管理の概要

2.栄養障害のスクリーニング

3.栄養アセスメント

4.がんの病状・治療方針

6.食事指導〈大西未歩〉

1.高齢者のがん薬物療法と食事指導

2.必要栄養量の算出と食事指導・栄養支援

3.がん薬物療法施行時の有害事象と食事指導・栄養支援

4.経口栄養補助食品(oral nutritional supplements:ONS)と食事指導・栄養支援

7.認知機能〈小川朝生〉

1.がん治療と認知機能

2.認知機能検査とその役割

3.主要な認知機能検査

4.介入

5.認知機能障害のある場合の対応

8.がん薬物療法とポリファーマシーについて〈土井綾子〉

1.ポリファーマシーの背景とその影響

2.処方適正化のための基準

3.がん薬物療法中のポリファーマシー対策と工夫

9.ポリファーマシーへの薬学的介入〈内田まやこ〉

1.がん患者におけるポリファーマシーの問題点

2.ポリファーマシーと薬学的介入の現状

3.薬剤師の役割

10.服薬アドヒアランスと看護〈森田まゆみ〉

1.服薬アドヒアランスに影響を与える要因

2.服薬を支援するためのアセスメント

3.服薬アドヒアランスを高めるための看護師の役割

4.服薬支援の実際

11.精神状態・気分〈山本 寛〉

1.高齢がん患者における気分障害の特徴

2.評価ツール

3.高齢がん患者に自記式質問票を用いる問題点

4.高齢がん患者の抑うつに対する介入

12.社会的サポート〈山本 寛〉

1.高齢がん患者の社会的フレイル

2.評価ツール

3.高齢がん患者の社会的サポート介入

C.高齢者機能評価スクリーニングツールと有害事象予測ツール 〈高橋昌宏〉

1.高齢者機能評価スクリーニングツール

2.高齢者機能評価を用いた有害事象予測ツール

II レジメンの実際と治療のコツ

A.肺癌

1.非小細胞肺癌 ドライバー遺伝子変異陰性(1)〈津端由佳里〉

1)細胞傷害性抗がん薬+免疫チェックポイント阻害薬(ICI)

2)カルボプラチン+アルブミン懸濁型パクリタキセル

2.非小細胞肺癌 ドライバー遺伝子変異陰性(2)〈近藤千晶〉

1)カルボプラチン+ペメトレキセド

2)免疫チェックポイント阻害薬単剤

3.非小細胞肺癌 ドライバー遺伝子変異陽性(1)〈瀧川奈義夫〉

1)オシメルチニブ単剤

2)エルロチニブ+ラムシルマブ

4.非小細胞肺癌 ドライバー遺伝子変異陽性(2) 〈中島和寿,礒部 威〉

1)ゲフィチニブ単剤

2)カルボプラチン+ペメトレキセド+ゲフィチニブ

5.小細胞肺癌〈中谷有貴,駄賀晴子〉

1)カルボプラチン+エトポシド

2)アムルビシン

B.消化器癌

1.胃癌 術後補助〈柏田知美〉

1)S-1,ドセタキセル+S-1(DS)

2)カペシタビン+オキサリプラチン(CAPOX)

2.胃癌 転移再発〈山口敏史〉

1)S-1+オキサリプラチン(SOX)

2)ラムシルマブ+パクリタキセル

3.大腸癌 術後補助〈関根克敏〉

1)カペシタビン単剤

2)カペシタビン+オキサリプラチン(CAPOX),FOLFOX

4.大腸癌 転移再発〈牧山明資〉

1)カペシタビン+ベバシズマブ

2)セツキシマブ単剤またはパニツムマブ単剤

5.膵臓癌〈前田 修〉

1)ゲムシタビン+アルブミン懸濁型パクリタキセル

2)フルオロウラシル+レボホリナート+リポソーム型イリノテカン

C.乳癌

1.乳癌 術前・術後補助〈河村雪乃,下村昭彦〉

1)ドキソルビシン+シクロホスファミド(AC)

2)毎週パクリタキセル

2.ホルモン受容体陽性乳癌 転移再発〈田村研治〉

1)アロマターゼ阻害薬単剤

2)フルベストラント

3.乳癌 転移再発(抗HER2療法を除く(1))〈遠山竜也〉

1)エリブリン

2)ベバシズマブ+パクリタキセル

4.乳癌 転移再発(抗HER2療法を除く(2))〈高野悠子〉

1)S-1単剤

2)アテゾリズマブ+アルブミン懸濁型パクリタキセル

5.HER2陽性乳癌 術後補助〈澤木正孝〉

1)パクリタキセル+トラスツズマブ

6.HER2陽性乳癌 転移再発〈澤木正孝〉

1)ペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル

D.造血器腫瘍

1.悪性リンパ腫〈高橋 勉〉

1)R-CHOP

2)ベンダムスチン+リツキシマブ(BR)

2.慢性リンパ性白血病(CLL),多発性骨髄腫〈満間綾子〉

1)慢性リンパ性白血病(CLL):イブルチニブ単剤

2)多発性骨髄腫(MM):ダラツムマブ+レナリドミド+デキサメタゾン(DLd)

E.泌尿器系腫瘍

1.前立腺癌 去勢抵抗性〈近藤千紘〉

1)ドセタキセル+プレドニゾロン

2)カバジタキセル+プレドニゾロン

2.腎癌〈渡辺祥伍,三浦裕司〉

1)アキシチニブ+ペムブロリズマブ

2)イピリムマブ+ニボルマブ

F.婦人科腫瘍

1.卵巣癌〈森田充紀,松本光史〉

1)パクリタキセル+カルボプラチン(毎週分割投与,weekly TC)

2)ゲムシタビン

2.子宮内膜癌〈温泉川真由〉

1)ドキソルビシン+シスプラチン(AP)

2)パクリタキセル+カルボプラチン(TC)

3.子宮頸癌〈温泉川真由〉

1)パクリタキセル+シスプラチン+ベバシズマブ

2)パクリタキセル+カルボプラチン(TC)

G.その他

1.原発不明がん〈久保寿夫〉

1)パクリタキセル+カルボプラチン

2.転移性脳腫瘍〈大岡史治,齋藤竜太〉

索引

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