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レジデントのための 内科診断の道標~Evidence-Based Attitude Toward Clinical Diagnosis

  • ISBN : 9784784963720
  • ページ数 : 560頁
  • 書籍発行日 : 2022年10月
  • 電子版発売日 : 2022年10月22日
  • 判 : B5変型
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数 : 3
販売価格 (ダウンロード販売)
¥6,160 (税込)
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商品情報

スキルアップを目指すレジデントにとって診断の道標(みちしるべ)となる一冊

エビデンスに基づく診断のアプローチ
内科の初診で多く遭遇する症状を取り上げ、診断の過程で想起される疾患とその特徴、検査の選択と解釈などについて、エビデンスを示しつつ解説しました。レジデントにとって診断の道標(みちしるべ)となる一冊です。
——レジデントが内科診療を行う上で悩むであろう疑問を存分に取り上げ、“調べて解決する”スタイル。論文を多数引用しているが丁寧な解説がされているため、初学者でもすぐに活用できる。(監修の言葉より)

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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■ 序文

監修のことば


著者の小嶌先生との出会いの場は、現在も私が勤める洛和会丸太町病院であった。当時、私はこの病院で救急総合診療科を率いることになったばかりであった。当時の私の役職は医員。つまり平社員だ。専門医資格は皆無であった。一方、小嶌先生は医師としての経験は私よりは若干短いために部下として配属されたものの、法学部卒業歴、人生の先輩、専門医資格保有という3 拍子で、「安心できた」よりは「圧倒された」に近い第一印象であった。


程なくして小嶌先生が何を求めて洛和会丸太町病院に来たのかが明らかになった。救急診療、一般外来、入院管理(急性期、慢性期)すべてを診療するスタイルを実践したかったというのだ。“「うちの科じゃない」とは決して言わない”、それが我々のルールであったが、知識も経験も十分とは言えない我々は、必死になって勉強するしか手が無かった。そのような時、頼りになったのは論文であり、EBM は我々の日常の中にあった。小嶌先生は“ 疑問を放置しない” ことも大切にしていた。日々の診療の中で生じた疑問を調べて解決するスタイルはレジデント指導にも生かされ、頼りになる指導医として認められるまで時間はかからなかった。


このような経験をもとに生み出された本書には、レジデントが内科診療を行う上で悩むであろう疑問を存分に取り上げている。その範囲は広く、自分たちで対応しなければならない分野においては深く踏み込んでもいる。論文を多数引用しているが丁寧な解説がされているため、初学者でもすぐに活用できる内容となっている。図表が多く視認性が高いためか読みやすさの割に情報量は多く、読みやすさと読みごたえを両立させた一冊である。


本書にはもう一つ大きな特徴があり、そのことを説明するために洛和会丸太町病院救急総合診療科の黎明期とも言える小嶌先生在籍時に話を戻したい。当時も幸いなことに優秀なレジデント達に恵まれていた。しかし、レジデントがスキルアップするには大きなハードルがあった。それは真のEBM の実践である。実はEBM(Evidence-Based Medicine)はクリアカットには定義できない概念である。原著論文やメタアナリシスの結果に基づく医療はEBM とみなすことに異論はないだろう。では最新のエビデンスに精通している専門家の(忖度があるかも知れない)講演内容に基づく医療はEBM だろうか?

ブログの「役に立つ論文紹介」をそのまま診療に用いることはEBM だろうか?

製薬会社の提示する論文データを鵜呑みにすることはEBM なのだろうか?


論文の批判的吟味(内的妥当性や外的妥当性の評価)を行う事は真のEBM 実践のためには必須であるが、同時に医学生や若手医師が遭遇する最も大きなハードルの一つでもある。そこで小嶌先生は洛和会丸太町病院で抄読会を始めた。最初は小嶌先生の熱意に「圧倒されて」参加していたレジデント達も、毎週参加していると抵抗感が薄れ、いつの間にか原著論文を系統的に読み解くことに抵抗が無くなっていく様子が感じとれた。本書でもこの程よい頻度の抄読会が再現されている。レジデント達には内科診断に関して真のEBM を実践するための道標として、本書をゆっくりで良いので確実に通読して頂きたいと思う。


地道な努力以外に真のEBM 力を身に着ける方法はない。本書が読者の地道な努力を助け、真のEBM 実践への道筋を照らす一助となったならば、監修者としては望外の喜びである。


上田剛士




はじめに


内科の初診では、多様な訴えに対して暫定的あるいは確定的に病名を付けようと診療が進められます。筆者は好きでこの仕事を続けているわけですが、病名がないという不確定への畏れや不快感から、初診は診たくないという人もいるかもしれません。診断は医療を構成する一要素でしかなく、その他にも専門医の提供する治療、家庭医の提供する予防など価値ある仕事はたくさんあります。誰もが初診を診るべきだとは思いませんが、それでも病名のない患者に向き合おうとするなら、意思決定の合理性と知的好奇心が不確定への畏れを和らげるのではないでしょうか。そんな志向を、多くの若手医師や内科医、医学生の皆さんに、本書を通じて感じとっていただければ嬉しく思います。


1章から13章の本文では、内科の初診に多い症状をいくつか取り上げ、診断の過程で想起される疾患群、主要な疾患の特徴、検査の選択と解釈などについて、論文的根拠を示しつつ記述しました。記述形式は、①症例呈示(9 割以上は実際の経験例を修飾したもの)、②見出しと解説、③MEMO(補足情報)、④確認したい身体所見、から構成されます。話の流れや紙面の制限のために書ききれなかった分野があり網羅的とはいえず、そのうえテーマにより記述に濃度差があったり、ときに主題から脱線したりしますが、そうした偏りの中に筆者が経験してきた市中病院における臨床の現実が反映されているはずです。


論文的根拠とはいわゆるエビデンスであり、判断の拠り所として個人の経験よりも優先されます。ただし、ある疾患の臨床的特徴や、ある検査の診断特性といった指標に真の姿があるとすれば、エビデンスは観測されたそれらの影だといえます。境界条件あるいはバイアスの余地を認識し、正しさを振りかざしているつもりが振り回されないよう心掛けねばなりません。そのために、序章では診断についての論文の読み方を解説しています。


ついでに言えば、初学者が論文を読むなら治療についての論文から始めることを奨めます。ランダム化比較試験やそれらの系統的レビューおよびメタ解析です。本文では疾患の治療について積極的に取り上げていませんが、各章末に「抄読会」として治療の論文の構造化抄録を載せました。「批判的吟味の道具箱」と題して論文を読むための基礎的事項も併せて記述したので参考にしてください。いずれにせよ、医師として自立するためには、上司や学会の言説を鵜呑みにすることなく、製薬会社に情報を依存せず、ときには医学論文を読んで自分の頭で判断するのがよい、と筆者は信じています。


これまで当直・外来・救急などで初診を診てきました。最初からうまくやれるわけもなく、多くの失敗と混乱、衝突、発見、向上を重ねて、漸進してきた道程の現在地を記した本書が、皆さんにとって道標のひとつとなりますように。


2022年8月 小嶌祐介


謝辞


丸太町病院の救急・総合診療科の門を叩いてからちょうど10 年が経ちました。当時、唐突に訪ねた私を快く迎え入れ、離れた後も指導をくださる上田剛士先生に深く感謝します。遡れば、それ以前にも先輩・上司から多くのことを教えていただきました。これまで一緒に仕事をした同僚・後輩、市立奈良病院の皆さま、無名の私に本を書く機会をくださった日本医事新報社にも御礼を申し上げます。

■ 目次

序章  感度・特異度・尤度比

感度・特異度

尤度比

検査前確率・検査後確率

疾患確率と検査結果の解釈

新規検査の位置付け

参照基準はなにか

診断精度研究の批判的吟味

診断精度の向こう側

診断の作法

第1章 咳・血痰

咳の原因疾患

急性気道感染症

気管支炎と抗菌薬

肺炎を診断する

市中肺炎の起炎菌と抗菌薬の選択

レジオネラ肺炎

肺炎の鑑別診断

肺梗塞

亜急性期以後の咳

百日咳を疑う

肺結核を疑う

肺結核の画像

肺結核の診断

間質性肺疾患

サルコイドーシス

慢性咳嗽の鑑別診断

喘息

咳喘息・アトピー咳嗽

喀血の鑑別診断

肺癌の症状

肺胞出血の鑑別診断

第2章 呼吸困難・胸痛

酸素投与

血液ガス分析と呼吸不全の分類

人工呼吸の適応とNPPV

呼吸困難の鑑別診断

COPDの身体所見

心不全の症状・所見

心不全の検査

胸痛の鑑別診断

急性冠症候群の症状・所見

ACS の心電図所見

狭心症を予測する

肺塞栓症の診断

肺塞栓症の心電図

大動脈解離の臨床像

大動脈解離の診断

胸水の鑑別診断

胸水の検査

悪性腫瘍に伴う胸水

肺炎随伴性胸水・膿胸

結核性胸膜炎

結核性胸膜炎の診断

胸水ADA

原因不明の胸水

第3章 腹痛・嘔吐

急性の腹痛の原因疾患

腹痛の診察

嘔吐の鑑別診断

急性虫垂炎

大腸憩室炎

急性胆嚢炎

急性胆管炎

胆道感染症の起炎菌

腸閉塞

腸閉塞の原因と画像診断

急性腸間膜虚血

急性腸間膜虚血の診断

女性の急性下腹部痛

妊娠の可能性を評価する

異所性妊娠

付属器捻転

骨盤内炎症性疾患

第4章 意識障害

最優先の異常:呼吸・循環

意識障害の評価

意識障害の鑑別診断

急性症候性発作の鑑別診断

すぐに判る異常:血糖・血ガス・血圧

眼を診る

脳出血と脳梗塞の臨床像

後大脳動脈領域の脳卒中

血栓溶解療法を考える

大動脈解離に伴う脳梗塞

細菌性髄膜炎の臨床所見

腰椎穿刺の禁忌

細菌性髄膜炎の髄液所見

細菌性髄膜炎の起炎菌と初期治療

無菌性髄膜炎の鑑別診断

結核性髄膜炎の診断

梅毒とHIV

脳炎を考える

自己免疫性脳炎

血液検査で判る異常

肝性脳症

Wernicke脳症

第5章 失神

失神を疑う

失神の定義

失神の分類と原因

心原性失神の症状・所見

知っておきたい心電図

薬剤によるQT 延長

肺塞栓症と失神

大動脈解離と失神

起立性低血圧

神経性起立性低血圧

食後低血圧

状況失神

失神とてんかん発作との鑑別

第6章 めまい

曖昧なめまい

めまいの分類

中枢性めまい

HINTS

MRIの限界を知る

末梢性の持続性めまい

良性発作性頭位性めまい

BPPVの原因とサブタイプ

眼振を誘発する

後半規管型BPPVの治療

水平半規管型BPPVの治療

耳石再配置手技の効果

中枢性発作性頭位性めまい

その他のめまい

持続性知覚性姿勢誘発めまい

第7章 咽頭痛・リンパ節腫脹・頸部痛

急性咽頭炎

細菌性咽頭炎の薬物治療

伝染性単核球症

非典型的な伝染性単核球症

急性HIV感染症

HIV感染の診断

菊池病

リンパ節腫脹の鑑別診断

リンパ節生検を考える

結核性リンパ節炎

稀なリンパ節腫脹

扁桃周囲膿瘍

深頸部感染症

頸部痛の鑑別診断

内頸動脈・椎骨動脈解離

結晶沈着による炎症性頸部痛

第8章 浮腫

浮腫の機序と原因疾患

両下腿浮腫を生じる全身疾患

急性腎障害

急性糸球体腎炎

その他の原因による両下腿浮腫

薬剤による浮腫

両手の浮腫

深部静脈血栓症

孤立性遠位DVT

上肢のDVT

上大静脈症候群

血管浮腫

血管浮腫の診断

好酸球増多症

多中心性キャッスルマン病

TAFRO 症候群

第9章 吐下血・下痢

出血性ショックへの対応

消化管出血の原因疾患

上部消化管出血を示唆する所見

胃洗浄の診断特性

上部消化管出血の緊急性を考える

肝硬変の身体・検査所見

上部消化管出血の薬物治療

上部消化管出血の輸血基準

下部消化管出血の原因と対応

大腸癌の臨床所見

急性感染性下痢症

細菌性腸炎の臨床的特徴

帰国者の下痢症

クロストリジウム・ディフィシル感染症

炎症性腸疾患

第10章 脱力・しびれ

運動神経・感覚神経の経路

障害部位からみた脱力・しびれの分布

脳梗塞の臨床像

わずかな脱力を検出する

前方循環系・後方循環系

多発性硬化症

脊柱管狭窄症による神経根障害

頸部脊柱管狭窄症による脊髄障害

中心性頸髄損傷

筋萎縮性側索硬化症

急性脊髄障害

横断性脊髄炎

末梢神経障害を含む四肢脱力の鑑別診断

ギラン・バレー症候群

多発神経障害の診かた

多発神経障害の鑑別診断

ビタミンB12 欠乏症

ビタミンB1 欠乏症

歩行障害の鑑別診断

パーキンソン病

単神経障害

上肢の単神経障害

手根管症候群の症状・所見

下肢の単神経障害

第11章 関節痛

関節痛の分類

急性単関節炎の原因疾患

痛風の診断

痛風の治療

化膿性関節炎

化膿性関節炎の診断

化膿性関節炎の治療

偽痛風

多関節痛・多関節炎の鑑別診断

パルボウイルスB19 感染症(伝染性紅斑)

リウマチ性多発筋痛症

リウマチ性多発筋痛症の鑑別診断

関節リウマチの分類基準

関節リウマチの鑑別診断

高齢発症関節リウマチ

RS3PE症候群

抗CCP抗体の特異度

関節リウマチの関節外症状

その他の自己免疫疾患の特徴

自己免疫疾患に生じる皮膚症状

自己免疫疾患に関連する間質性肺炎

抗核抗体

その他の自己抗体

脊椎関節炎

脊椎関節炎の分類基準

薬剤による関節痛・関節炎

第12章 発熱① 感染症を考える

不明熱という前に

痛いところを検索する

血液培養

尿路感染症の診断

尿路感染症の起炎菌

壊死性筋膜炎

壊死性筋膜炎の診断と治療

化膿性筋炎

化膿性脊椎炎

肝膿瘍

感染性心内膜炎

感染性心内膜炎の起炎菌

感染性心内膜炎の診断基準

感染性心内膜炎の初期治療

帰国者の感染症

地域別に考える

マラリア

デング熱

腸チフス

リケッチア感染症

重症熱性血小板減少症候群

入院患者の感染症

カテーテル関連尿路感染症

カテーテル関連血流感染症

カテーテル関連血流感染症の起炎菌と初期治療

第13章 発熱② 感染症ではなさそうだ

発熱の原因となる自己免疫疾患

ANCA関連血管炎の臨床所見

ANCAの偽陽性

結節性多発動脈炎

巨細胞性動脈炎の臨床所見

巨細胞性動脈炎の診断

高安動脈炎

結節性紅斑の鑑別診断

ぶどう膜炎の鑑別診断

ベーチェット病

成人スティル病

家族性地中海熱

悪性リンパ腫

成人T細胞白血病/リンパ腫

血管免疫芽球性T細胞リンパ腫

血管内大細胞型B細胞リンパ腫

血球貪食リンパ組織球症

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