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臨牀消化器内科 2022 Vol.37 No.13 肝の超音波を知り尽くす-肝腫瘍の診断と治療支援

  • ISBN : 9784004003713
  • ページ数 : 148頁
  • 書籍発行日 : 2022年10月
  • 電子版発売日 : 2022年11月18日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥3,300 (税込)
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商品情報

特集「肝の超音波を知り尽くす-肝腫瘍の診断と治療支援」

びまん性肝疾患同様,肝腫瘍の画像の成り立ちを考えると忠実に血流や組織を反映した画像を得ることができる.肝腫瘍の画像と病理診断はわが国が世界のトップリーダーといっても過言ではない.(編集後記から抜粋)

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■ 序文

巻頭言


言うまでもなく,実質臓器疾患の診療に携わる医師にとって超音波検査はなくてはならない手技の一つである.とくに,肝胆膵疾患は圧倒的に患者数も多く血液生化学検査と同じ感覚で腹部超音波検査は汎用されている.今回の特集は「肝腫瘍の診断と治療支援」というサブタイトルが掲げられており,そこに焦点を当て筆者なりの現状認識と発展すべき方向性について自論を述べてみたい.ただし,あらかじめお断りしておきたいことは,筆者は肝がんの診断と治療を専門にしているが超音波診断学を専門にはしていないので,肝がん診療に携わる医師としてこれからの超音波検査に何を期待するかといった観点から論を進めたい.

ご承知のように,超音波診断機器の進歩や普及は数mm程度の腫瘍性病変を発見し,きわめて早期の肝がんの診断に結び付き,根治治療の結果により今では5年生存率が50~60%まで延びている.今や,手技が簡便な腹部超音波検査は日常診療に必須の検査法として広く施行されている.昨今の医療の進歩に伴いB型やC型肝疾患の減少によりそれらを背景にした肝がん患者は確かに減少してきたが,いわゆる非B非C型肝疾患から発症する肝がん患者が増加しており,肝がん患者全体の半数以上が非B非C型由来である.この種の肝がんは,非アルコール性脂肪性肝疾患/脂肪肝炎(NAFLD/NASH),アルコール性肝障害,糖尿病といった生活習慣病を背景として発生したものであり,必ずしも肝臓外来の患者ではなく内科や糖尿病外来に通う患者でもある.肝臓専門医が行う外来では肝がんスクリーニングとしての超音波診断が必須であることは前述したとおりであるが,そうではない診療科では超音波検査が必ずしも普及しているとはいえず,10数cm大の進行肝がんの段階で診断されることもしばしばである.これは日本肝臓学会が日本糖尿病学会と手を組んで研究会を立ち上げた理由でもある.

肝がんスクリーニングに果たしてきた超音波診断の功績には素晴らしいものがある.Highper‒echoic lesionからlow‒echoic lesionまでの病変に対して確定診断を行うには,次のステップが必要となる.すなわち,肝がんの病理学的特徴を理解したうえで,その特徴をいかに画像診断に反映させ,より確定的な診断に辿り着くかである.つまり前がん的病変であるdysplastic noduleから高分化肝がん,そして脱分化により低分化肝がんに進展する組織像をいかに画像に反映させるかであり,乏血性結節から多血性結節へ,また,highper‒echoic結節からlow‒echoic結節へ,肝がん結節内における血流動態やKupffer細胞の消失といった特徴を画像に反映させることで画像上の結節に関する生物学的特徴が明らかになり,肝がんの診断の確実性が増す.ソナゾイド造影超音波検査は腫瘍内のKupffer細胞の貪食能から診断を行うものであり,肝がんではKupffer細胞が消退していることによりcold noduleとなることから診断が可能となる.ダイナミックCT,造影MRI,選択的冠動脈撮影もこれらの特徴を利用したものであるが,超音波診断機器はベッドサイドで操作が可能であることが最大の利点である.

超音波診断のもう一つの利点は,肝がんの生検診断支援や局所治療支援である.生検診断をより的確に安全に行うには超音波は必須であり,日本の優れた病理医によってdysplastic nodule(high→low)→early HCC→classic HCCという多段階発がん形式が証明された.Percutaneous Ethanol Injection Therapy(PEI)はわが国で開発された治療法であり,radio‒frequency ablation(RFA)やマイクロ波を利用した焼灼療法へと発展している.これらの局所治療も超音波診断機器の支援があればこそ安全に,そして的確に治療効果を上げることに繫がったといえる.

超音波診断機器の進歩は目覚ましく,肝硬度の測定も可能となっている.さらに人工知能(AI)の画像診断への応用が盛んになり超音波診断の分野でもその有用性が論じられており,これからの議論に期待したい.進行肝がん(Child‒Pugh“A”)におけるチロシンキナーゼ阻害薬複合免疫(TKI‒IO)療法は今や主流の治療法であり実際,CR(complete response)症例も経験されているが有効率は高額治療にもかかわらず20%台と満足できるものではない.現在,サイトカインやMRI画像から有効症例のサロゲートマーカーの検討が話題になっている.超音波はきわめて簡便な画像診断法でありこれまでも多くの画像の蓄積があり,TKI‒IO療法有効を示す特徴的超音波画像が見つかれば肝がんの治療の進歩に寄与するところ大である.

本特集は多くのスペシャリストにより超音波による肝がん診断が述べられており,現時点での総括的意味合いをもっている.筆者としては,現状は現状として超音波検査のもつ簡便性を最大に利用した肝がんの診断,治療支援法の開発というブレークスルーに期待したい.


周南記念病院
沖田 極

■ 目次

【特集目次】「肝の超音波を知り尽くす-肝腫瘍の診断と治療支援」

巻頭言/沖田 極

1.腫瘍診断

(1)LI-RADS(超音波,造影超音波/南 康範 他

(2)AIによる腫瘍診断/西田直生志 他

(3)良性肝腫瘍/小川 眞広

(4)悪性肝腫瘍

a.肝細胞癌と境界病変/西村 貴士 他

b.肝内胆管癌(胆管細胞癌),細胆管細胞癌,転移性肝癌/黒田 英克 他

(5)組織と超音波診断

a.肝癌および異型結節の病理と画像/中島  収 他

b.肝臓の腺系腫瘤性病変の病理と画像/市原  真 他

2.穿刺診断と治療支援

(1)穿刺・診断・治療

a.超音波ガイド下肝生検・肝腫瘍生検/黒松 亮子

b.肝癌アブレーションと超音波/丸山 紀史 他

c.高密度焦点式超音波法(HIFU)/竹内 啓人,杉本 勝俊 他

d.肝癌薬物療法効果判定/阿部 珠美 他

(2)治療支援

a.Fusion画像による肝癌治療支援/小川  力 他

b.術中超音波/Indocyanine Green蛍光システムを用いたナビゲーション肝切/楊 知明,波多野悦朗 他

c.術中造影超音波/有田 淳一 他

連載

「胃炎の京都分類」の使い方

第6回 点状発赤の診断/安田 貢 他

大腸ポリープに挑む

第7回 大腸ポリープに対する最適な治療法の選択/居軒 和也 他

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