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イラストでわかる微生物学超入門 病原微生物の感染のしくみ 改訂3版

  • ページ数 : 214頁
  • 書籍発行日 : 2023年3月
  • 電子版発売日 : 2023年3月2日
¥2,970(税込)
ポイント : 54 pt (2%)
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商品情報

内容

カラーイラストを見てわかる!短時間で理解できる!微生物学の超入門書

微生物は生き残りをかけてさまざまな進化をし,一部の病原微生物はヒトを住処とする生存策をえらびました.一方,われわれヒトは抗菌薬や免疫力で住処にされないよう対策してきました.そのため,感染症から身を守るには,微生物の生存策に目を向けることが重要になります.また,世界中で新型コロナウイルスやサル痘といった新しい感染症も広がりを見せています.改訂3版では昨今の状況を踏まえ,微生物の生存戦略とヒトの防衛戦略を学べる微生物・感染症の入門書としてお勧めの一冊となっています.

[本書のポイント]
・1テーマを見開き(2頁)で完結.左ページは要点の箇条書き,右ページはフルカラーのイラストで構成しました
・膨大な微生物学や感染症の知識のなかから,これだけはおさえておきたい入門レベルの情報をコンパクトにまとめました
・第1~6章は微生物視点の生存戦略,第7章はヒト視点の防衛策や微生物と共存していく未来について解説しました
・Columnでは本文の内容をより深めるための知識を紹介しました

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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序文

改訂3版の序


2019年末に出現した新型コロナウイルス感染症は,3年経った今でも終息していませんが,その間にウイルスとヒトの関係は大きく変化してきています.ウイルスは,遺伝子を変異させ致死率を低くし感染力を高めることで,ヒトの命をなるべく奪わずに,次々と新たな宿主に乗り移りながら子孫を増やす「共存作戦」に転換したかのようにもみえます.一方で人類は,ウイルスに対する治療薬や予防手段を手に入れ,上手につきあうことで日常を取り戻しつつあります.このような変化を目の当たりにすると,「感染症は,ヒトと病原微生物が地球上での生き残りをかけた真剣勝負であり,理想的な解決方法は共存を許し合うことである」という真理がみえてきます.

微生物たちのことを正しく知り,感染するしくみをよく理解することが,彼らと戦い,うまくおつきあいするうえでとても重要です.本書は,微生物のことを「もっと知りたい!」と思ってこれから初めて微生物学を学ぼうとする方に「わかった」「面白い」と感じていただけるような入門書を作りたいと考え,2018年に初版を上梓しました.さらに2021年の第2版では,「興味がわかない」「種類が多すぎる」とった「微生物ぎらい」の医療系学生の方も活用できるよう,内容の拡充を図りました.その後も,サル痘の世界的拡大,日本の結核罹患率の低下など,感染症の状況は刻々と変化を続けています.そこで,第3版として改訂を行い,掲載しているデータや情報を更新しました.本書を通じて,さらに詳しい教科書などでもっと微生物学を勉強する意欲がわいてくるようでしたら,筆者としてこれほどの喜びはありません.

本書には,次のような工夫を凝らしています.

1)「イラストを多く使い,目で見えない微生物たちを『見える化』し,感染のしくみをイメージで理解する」を基本方針に,見開きの左ページは短くわかりやすい文章,右ページはたくさんのイラストで解説しています.そのため,左右のページを交互にご覧頂くと,スラスラと読み進めることができます.

2)各章の項目のうち,すこし内容が難しく,初めての方や苦手な方が読み飛ばしてもよいものには,「発展学習」の表示をしました.

3)全体の知識の整理や復習に役立つような表や図を,巻末資料として掲載しました.

4)微生物たちに親しみをもって学んでいただけるよう,第1~6章はできるだけ「微生物目線」で解説しました.また,医療関連感染,滅菌・消毒・感染予防策,感染症法,抗微生物薬,検査法といった人間目線の内容については,7章と巻末資料にまとめました.

これまで読者の皆様からは多くの感想・ご意見をお寄せいただき,改訂のたびに大変参考にさせていただいております.この改訂3版も,ぜひ,忌憚なきご批判,ご叱正を賜り,さらなる改善を図ることができれば幸甚です.最後に,今回の改訂で貴重な御助言と多大なるご尽力を賜りました南山堂の江石遥夏様,庄司豊隆様はじめ,編集部の皆様,ならびにイラストレーターの方々に深謝申し上げます.


2023年1月

齋藤光正

目次

第1章 隣人,相利共生,しかしときには敵対関係

1-1 微生物とはこのような生き物たち─微生物の種類と生物界における位置づけ

1-2 微生物はこうして人間に見つけられた─微生物学のあゆみ

1-3 微生物は今の地球環境をつくり出した功労者─微生物の地球上における歴史

1-4 数百兆個の細菌たちと人間は一緒に仲よく暮らしている─ヒトの常在細菌叢とその役割

1-5 微生物だってこの地球上で生き延びたい! ─微生物がヒトに「感染」するとき

1-6 微生物と人体防衛軍との戦い(1) ─人体に配備されている3つの防衛線と担当細胞たち

1-7 微生物と人体防衛軍との戦い(2) ─第1の防衛線と第2の防衛線「自然免疫」

1-8 微生物と人体防衛軍との戦い(3) ─第3の防衛線「適応免疫(発動→液性免疫)」

1-9 微生物と人体防衛軍との戦い(4) ─第3の防衛線「適応免疫(細胞性免疫→終息)」

第2章 細菌の性質と生きるための戦略

2-1 細菌にはいろいろな形がある ─細菌の形態と構造

2-2 染色液で染め分けられる ─グラム染色,抗酸性染色,芽胞染色

2-3 子孫の増やしかた ─細菌の分裂と増殖

2-4 住む場所へのこだわりは強い ─細菌の増殖に適した環境

2-5 欲しいものがあれば走って行って手に入れる ─細菌の走化性,物質の取り込み

2-6 生きていくためのエネルギーは自らつくり出す ─細菌の代謝

2-7 防衛軍からの護身術 ─免疫システムからの細菌の回避手段

2-8 住みづらいなかでの細菌流ストレス克服術─環境に対するストレス応答

2-9 大勢で身を寄せ合って生き延びろ! ─バイオフィルムの形成

2-10 まわりをみながら身の振り方を考える ─二成分制御系

2-11 仲間とのコミュニケーションは大切 ─クオラムセンシング

2-12 細菌が使用する秘密兵器 ─細菌毒素

2-13 人間が手に入れた強力な武器 ─抗菌薬

2-14 人間の抗菌薬攻撃に対する細菌の応戦 ─薬剤耐性のメカニズム

2-15 守備が手薄になったところを攻め込む ─日和見感染症

2-16 病院内でずっと隙をうかがっている ─医療関連感染症

2-17 近ごろ話題の細菌たち(1)─腸管出血性大腸菌O157

2-18 近ごろ話題の細菌たち(2)─「ピロリ菌」

2-19 近ごろ話題の細菌たち(3)─レジオネラ

2-20 近ごろ話題の細菌たち(4)─人食いバクテリア

2-21 美味しそうな食事に潜む細菌たち(1)─細菌性食中毒

2-22 美味しそうな食事に潜む細菌たち(2)─細菌性食中毒

2-23 歴史の陰に性病あり ─細菌による性感染症

2-24 海外で出会うかもしれない細菌たち ─海外では今も流行している細菌感染症

2-25 近ごろ出会わないけど,またいつだって…… ─患者数が激減した細菌感染症

2-26 結核は「昔の病気」ではありません ─わが国の結核事情

2-27 細胞壁のない異端児 ─マイコプラズマ

2-28 ツツガなく過ごさせるわけにはいきません ─リケッチア

2-29 形を変えながら細胞のなかで子孫を増やす ─クラミジア

第3章 ウイルスの性質と生きるための戦略

3-1 ウイルスとは何者か? ─ウイルスの発見,ウイルスの特徴

3-2 形や大きさは千差万別 ─ウイルスの構造と大きさ

3-3 どこからやってくるのか,どこから入るのか,どこへ行くのか ─ウイルスの感染経路と体内での広がり

3-4 人間の細胞をちゃっかりと乗っ取る ─ウイルスの増殖過程

3-5 人間にとってはなかなか手ごわい相手 ─ウイルス感染に対する生体防御

3-6 隠れておいて登場の機会をうかがう ─潜伏感染,慢性感染,遅発性感染

3-7 かぜはほとんどがウイルスたちの仕業だった ─かぜ症候群の原因ウイルス

3-8 冬に嘔吐下痢症を起こすウイルスたち ─ロタウイルスとノロウイルス

3-9 「ぶつぶつ」を起こすウイルスたち(1)─麻疹,風疹,りんご病の原因ウイルス

3-10 「ぶつぶつ」を起こすウイルスたち(2)─ヘルペス,突発性発疹,みずぼうそうの原因ウイルス

3-11 毎年冬になると大暴れ ─インフルエンザウイルス

3-12 エイズを引き起こすウイルス ─ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

3-13 赤ちゃんに乗り移るウイルスたち ─母子感染の原因ウイルス

3-14 野山でダニとともにあなたを狙っている ─マダニ媒介性ウイルス感染症

3-15 蚊はウイルスの運び屋 ─蚊媒介性ウイルス感染症

3-16 海外で出会うかもしれないウイルスたち ─蚊媒介性感染症,狂犬病,ポリオ

3-17 がんの原因の一部はウイルスだった ─がんウイルス

3-18 世界を震撼させたウイルスたち(1)─エボラウイルス

3-19 世界を震撼させたウイルスたち(2)─コロナウイルス

第4章 真菌の性質と生きるための戦略

4-1 病気を起こすけれどカビやキノコの仲間です ─真菌の形と構造

4-2 真菌の増え方 ─有性胞子と無性胞子

4-3 人間にもカビが生えることがあるのです ─真菌感染症の分類,侵入経路

4-4 健康な人にもお邪魔します ─表在性真菌症,深部皮膚真菌症を起こす真菌たち

4-5 カビが人間の抵抗力に勝つとき ─深在性真菌症を起こす真菌たち

第5章 原虫の性質と生きるための戦略

5-1 原虫とは何者か? ─原虫の構造と種類

5-2 TPOに応じて姿・形を変えていく ─原虫の生殖,増殖,生活環

5-3 虫に刺されて侵入してくる原虫たち ─節足動物媒介性原虫感染

5-4 口から飲み込まれて腸で増える原虫たち ─食物・水媒介性原虫感染

5-5 油断ならない原虫たち ─経胎盤感染,水系感染,性行為感染

第6章 プリオンのなぞ

6-1 プリオンは生き物ではないが感染する ─異常型プリオンの構造と性質

6-2 プリオン病とはこんな病気 ─いわゆる狂牛病問題

第7章 感染症からヒトを守る戦略と微生物の利用

7-1 感染症の実情を知って備える ─感染症動向と「感染症法」

7-2 微生物を避ける(1)─医療関連感染を防げ!〜滅菌と消毒

7-3 微生物を避ける(2)─医療関連感染を防げ!〜標準予防策

7-4 微生物を避ける(3)─医療関連感染を防げ!〜感染経路別予防策

7-5 微生物と戦う(1)─ヒトと微生物との飽くなき戦い〜抗菌薬

7-6 微生物と戦う(2)─抗ウイルス薬,抗真菌薬,抗原虫薬

7-7 微生物と戦う(3)─血清療法,ワクチン

7-8 微生物を操る ─微生物の活用と悪用

7-9 未来に向かって ─ヒトと病原微生物との正しいおつきあい

column

column 1 抗体(免疫グロブリン)の5つの種類

column 2 母親からもらうプレゼント ─移行抗体と初乳

column 3 「デキる人体防衛軍」の2つのヒミツ ─遺伝子再構成と免疫寛容

column 4 人体防衛軍の暴走 ─アレルギーと自己免疫疾患

column 5 細菌の遺伝学

column 6 赤ちゃんに乗り移って病気を起こす細菌たち ─母子感染の原因となる細菌

column 7 グラム染色は「迅速診断」の優れたツール

column 8 年齢の好みは千差万別 ─細菌性髄膜炎の原因となる細菌

column 9 鳥インフルエンザ

column 10 肝炎ウイルス

column 11 ファースト・キスのそのあとで…… ─EBウイルス感染症(キス病)

column 12 本当は怖いおたふくかぜ─ムンプスウイルス感染症

column 13 口から飲み込まれて「ひと暴れ」する原虫たち

column 14 肉眼で見えるので「微生物」ではありませんが…… ─近ごろお騒がせなムシたち(蠕虫とヒゼンダニ)

column 15 手洗いはキホンだけど案外むずかしい

column 16 WHOの緊急事態宣言 ─7回目はサル痘

column 17 目では見えない微生物を見つけ出せ! ─感染症の検査

巻末資料

日本語索引

外国語索引

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書籍情報

  • ISBN:9784525163433
  • ページ数:214頁
  • 書籍発行日:2023年3月
  • 電子版発売日:2023年3月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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