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脳神経内科疾患の摂食嚥下・栄養ケアハンドブック 患者・家族とケアスタッフのための手引きとQ&A

  • ページ数 : 168頁
  • 書籍発行日 : 2023年11月
  • 電子版発売日 : 2023年11月17日
3,960
(税込)
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商品情報

内容

脳神経内科疾患患者の摂食嚥下障害・栄養障害のギモンが解決!
日本神経摂食嚥下・栄養学会編集の食のケアのハンドブック!
●脳神経内科疾患の患者さんは摂食嚥下障害・栄養障害を合併することが多く,食形態や食のケア(姿勢や食具など)・嚥下訓練・栄養管理など,食のQOLを維持するために長期にわたるかかわりが必要不可欠である.
●本書では,日本神経摂食嚥下・栄養学会編集による「急性期あるいは診断時から,回復期・維持期・在宅療養・介護施設へのケアの連携」「患者側とケアスタッフ側の知識の共有」を目的に,摂食嚥下のみならず栄養管理の具体的な対応方法をわかりやすく示した.
●また,脳神経内科疾患の患者会に患者の立場から聞きたいこと・どうしたらよいか困っていることを挙げていただき,「現場で気になる疑問」をQ&AやWeb動画でまとめた.

序文

はじめに

脳神経内科疾患の患者さんは摂食嚥下障害・栄養障害を合併することが多く,適切なケアのもとに長く付き合っていかなければなりません.摂食嚥下障害・栄養管理では,病気の診断時から療養期まで,また,急性期から回復期・生活期へ,ケアがうまく連携し継続できるために,患者さん側とケアスタッフ側の知識の共有が鍵となります.特に日々の食形態や食のケア(姿勢や食具など)・嚥下訓練・栄養管理は,長期にわたる継続が必要不可欠で,患者さん・ご家族側にも十分な理解と受け入れがなければ,安全な食生活にはつながりません.しかしこれまで,脳神経内科疾患の患者さん・ご家族と現場のスタッフが共有できるわかりやすい手引書はあまりありませんでした.

日本神経摂食嚥下・栄養学会(The Japan Society for Deglutition and Nutritionin NeuroMuscular Disorders;JSDNNM)は,脳神経内科疾患の患者さんの摂食嚥下・栄養障害について,研究から臨床的ケアまで幅広い学術活動を目指しており,ホームページ上ではコラムなどを通じて情報発信を行ってきました.JSDNNMの責務は,患者さん・ご家族や幅広い現場のスタッフの方々に,医学的根拠に基づいた摂食嚥下・栄養障害の知識をわかりやすく伝え,かつ脳神経内科疾患の患者さんの疾患特性を踏まえたケアのあり方を届けることであると考えております.

昨今,インターネットが普及し,情報が手に入りやすくなっています.しかし,日々の療養生活に追われる,幅広い年齢層の患者さん・ご家族にとっては,親しみやすい書籍を医療・介護スタッフとともに一緒に読み,食のケアについて知識を共有することは,依然として大切なことであると考えています.特に小児神経疾患については,手引書が少なく,本書へのニーズはさらに高いと思われます.

「患者さんに届く摂食嚥下・栄養ケア」のメッセージを送りたいとの趣旨で,各疾患の患者会にお願いして「摂食嚥下・栄養について平素患者さんが困っておられることや聞きたいこと」をQuestion の形で挙げていただき,Q&A形式で極力お答えするようにも努めました.

本書は,JSDNNMの理事・代議員が中心となり,分担執筆しました.本書の内容を患者さん・ご家族が医療スタッフや介護スタッフと共有することにより,食のケアへの理解が深まり,よりよい食生活を送っていただけることを心から願っております.


ご協力いただいた患者会の皆様

一般社団法人 全国パーキンソン病友の会

一般社団法人 PSP・CBDのぞみの会

特定非営利活動法人 全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会

一般社団法人 日本ALS協会

一般社団法人 全国筋無力症友の会

一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会

特定非営利活動法人 筋強直性ジストロフィー患者会

公益社団法人 日本脳卒中協会

公益社団法人 認知症の人と家族の会

特定非営利活動法人 日本失語症協議会


2023年9月
日本神経摂食嚥下・栄養学会
編者 野﨑園子
市原典子
清水充子
西依見子

目次

第1章 摂食嚥下・栄養障害の基礎知識

1 摂食嚥下のメカニズム

 摂食嚥下とは

 摂食嚥下の5つのステージ

 摂食嚥下障害とは

 摂食嚥下の理解に役立つ解剖用語

2 栄養管理の基礎知識

 はじめに

 栄養評価方法

 栄養療法

3 口腔機能評価

 口腔機能評価の考え方

4 嚥下機能検査

 基本的な診察

 簡易検査・スクリーニング

 専門的な検査

5 小児神経疾患の摂食嚥下・栄養の基礎知識

 はじめに

 小児期の摂食嚥下・栄養の特徴

 摂食嚥下器官の成長に伴う形態変化

 摂食嚥下機能の発達

 小児の摂食嚥下障害

 小児の摂食嚥下障害の各種検査法

 小児の摂食嚥下障害の評価法

 小児における摂食機能療法の実態

 摂食機能障害における食形態と調理法と栄養管理

 まとめ

第2章 ベッドサイドケアのコツ

1 日常的な訓練

 訓練の考え方

 生活のなかでの訓練

 摂食のための準備

 Q&A

2 食事の姿勢や食具

 安全・安楽な姿勢の工夫

 摂取しやすい食具の使用

 Q&A

3 食事の内容(嚥下調整食)

 食事を調整する必要性

 嚥下調整食の特徴と摂食が難しい物

 嚥下調整食の種類と介護食の早見表

 上手に栄養補助

 Q&A

4 水分の摂取方法(トロミの必要性・水分量の管理など)

 水分にトロミを付ける必要性

 トロミ剤の使用方法について

 水分摂取量の管理について

 Q&A

5 口腔ケア・歯磨き

 口腔ケアの定義

 目的

 妨げとなる因子や症状,その原因と対応

 口腔ケア時に配慮すべきポイント

 Q&A

6 常用薬・服薬の仕方

 簡易懸濁法

 服薬ゼリー

 Q&A

7 義歯

 はじめに

 義歯の種類・構造・メカニズム

 義歯の取り扱いと定期的な義歯調整の必要性

 義歯装着が嚥下へ及ぼす効果

 おわりに

 Q&A

8 口腔乾燥

 唾液と口腔乾燥

 脳神経内科疾患における口腔乾燥の原因

 口腔乾燥の症状

 口腔乾燥の対応

 Q&A

9 嚥下障害の手術

 嚥下障害の手術について

 手術後の経口摂取やケアについて

 Q&A

10 気管切開カニューレへの対応

 気管切開術,喉頭分離術とカニューレについて

 カニューレの選択

 カニューレの固定ホルダー

 人工鼻

 気管吸引

 カニューレの交換

 Q&A

11 胃瘻・経腸栄養への対応

 胃瘻の概要

 胃瘻の実際

 Q&A

12 知っておきたい口腔装置

 疾患と嚥下に不利な口腔

 歯並びの乱れを防ぐマウスピース

 舌の機能低下を補う舌接触補助床

 寝たきりになっても食を楽しみたい

 Q&A

13 呼吸不全

 呼吸と嚥下の深い関係

 呼吸ケアの工夫

 Q&A

14 食生活・相談窓口

 毎日の生活に離床の日課をつくる

 高齢者にやせは禁物:食事の工夫を

 困ったときの相談は

 Q&A

第3章 疾患の特徴と各疾患に特化した摂食嚥下・栄養ケア

1 パーキンソン病

 病気について

 パーキンソン病の嚥下障害

 パーキンソン病の治療

 嚥下障害への治療法

 Q&A

2 パーキンソン症候群

 パーキンソン症候群(PSPおよびCBD)とは

 進行性核上性麻痺(PSP)

 大脳皮質基底核変性症(CBD)

 病期別の摂食嚥下障害の特徴(PSPおよびCBD)

 摂食嚥下障害に関する検査(PSPおよびCBD)

 ケアを行ううえでのポイント(PSPおよびCBD)

 Q&A

3 多系統萎縮症と脊髄小脳変性症

 はじめに

 多系統萎縮症と脊髄小脳変性症

 多系統萎縮症と脊髄小脳変性症の嚥下障害の特徴

 嚥下障害の評価

 嚥下障害の管理

 Q&A

4 筋萎縮性側索硬化症

 疾患の特徴

 嚥下障害の特徴

 嚥下障害への対策

 Q&A

5 重症筋無力症

 重症筋無力症とは

 重症筋無力症の症状

 診断

 治療

 嚥下障害の特徴

 嚥下障害への対応

 Q&A

6 筋ジストロフィー

 筋ジストロフィーと嚥下障害

 Q&A

7 脳卒中

 脳卒中の摂食嚥下障害の特徴

 摂食嚥下障害への対応・リハビリテーション

 脳卒中と誤嚥性肺炎

 再発予防と内服

 栄養管理

 手術治療

 Q&A

8 認知症

 認知症とは

 認知症の種類

 加齢に伴う認知症の頻度

 病態と臨床症状

 認知症の行動・心理症状(BPSD)

 認知症と摂食嚥下・栄養の障害

 Q&A

9 小児神経疾患(Q&A)

 Q&A

文献


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書籍情報

  • ISBN:9784263266748
  • ページ数:168頁
  • 書籍発行日:2023年11月
  • 電子版発売日:2023年11月17日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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