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- 看護教員・学生のための ICTで学ぶ看護
商品情報
内容
電子カルテ、電子処方箋、オンライン診療、オンライン面会など、医療の現場でICT(情報通信技術)は日々進化しています。
ICT技術を使いこなすことは、医療人の必須のスキルといえます。それには、看護学生の時からICTの使い方を学んでおく必要があります。
本書は教員だけでなく、初めてICTで授業を受ける学生にも基本的な内容を広く学べます。実際の事例や体験をもとにしたtips、ICTに関わる国際的指針やガイドラインなども紹介しています。
序文
はじめに
医療・看護,そして看護教育,それらすべてが人との関わりの中で提供されるものにも関わらず,2019年のCOVID-19の出現により,人との距離をとることが余儀なくされました.それでもなんとか,より良い看護を届けたい!少しでも学生さんに学んでほしい!未曾有の大混乱の中,そんな思いを頼りに,ICTが得意な人もそうでない人も,みんなが試行錯誤してきた数年だったと思います.
ようやく,2023年5月にCOVID-19が5類感染症の区分に移行し, 街に活気が戻ってきました.大学のキャンパスも賑わいを取り戻し,授業や演習もCOVID-19による制限なく自由に組み立てられるようになりました.そんな今こそ,一度立ち止まって,この数年の取り組みを振り返り,改めてどうICTを活用するか考えるチャンスです.
本書は,ICTを活用する方法だけではなく,ICTが医療や教育においてどのような位置づけか理解し,授業設計そのものを再構築する一助になれば,という思いで執筆しました.社会のニーズを捉えられるよう,ICTや看護・教育に関わる国際的指針や,行政が発出している文書やデータ,ガイドラインなどを数多くご紹介しています.また,ICTを何の目的でどう活用するか整理できるように,授業や研修設計の根拠となるID=インストラクショナル・デザインの理論も,併せて参照できるように構成しました.もちろん!実際の事例や,体験をもとにした実践的なtipsも随所に散りばめています.
改めて整理し,考えたうえで,何を選択するのか,それは最終的には作る人の「看護観」「教育観」次第なのだと思います.さまざま吟味したうえで,“やっぱりここは紙の資料を選択しよう”,“手書きで書いてもらおう”,そんな選択をすることもあるでしょう.
看護・教育に関わるものとして必要な姿勢は,ただ漫然と今までしてきたことを続けるのではなく,変化を恐れずにチャレンジしてみること,そしてそのうえで,何が大切か考え選択することではないでしょうか.ICTはその選択肢の1つにすぎないものですが,活用することで生まれる可能性は無限大です.
本書が,皆さんのICT活用に関する思考と選択の一助になれば幸いです.
2023年12月5日
執筆者一同
目次
Part 1 ICTと看護・看護教育
1 なぜ看護教育にICTを導入しないといけないか? ~現代社会の変化~
2 医療におけるICT ~医療の変化~
ICTとは
医療におけるICT
1)情報の共有・連携
2)遠隔医療
3)XR技術の活用
3 看護教育におけるICT ~教育の変化~
教育の未来
世界的な指針 Education 2030
日本の教育の未来
看護教育におけるICT
1)e-ラーニング
2)e-ポートフォリオ
3)LMS(Learning Management System)
4)学習用アプリケーション
5)医療教育用電子カルテ
6)XRデバイス
4 まとめ
Part 2 ICTを活用した効果的な授業設計
1 ICTを使う目的と効果
2 IDとICTを活用した授業設計
授業全体と,目標・評価の設計
1)ID理論
2)ICT活用
教授方略の設計とICTの活用
1)事前課題の設計とICTの活用
2)授業時間内の設計とICTの活用(オンラインでも,対面でも)
評価の設計とICTの活用
1)評価にICTを活用するメリット
2)適切に評価するためのチェックリスト
3)ICTを活用する方法
シミュレーション教育にICTを活用する
実習にICTを活用する
1)オンライン会議・コミュニケーション
2)実習記録の電子化
3 ICTの使用にあたって気をつけたいこと
関連法規
1)保健師助産師看護師法
2)個人情報保護法
3)著作権法
実際の教育上の留意点
1)資料作成時
2)遠隔授業時
3)学生に対して
教員も学生も身につけたいデジタル・シティズンシップ
1)デジタル・シティズンシップとは
2)デジタルシティズンシップの9要素
3)これからのデジタル・シティズンシップ教育
Part 3 ICTの扱い方の基本
1 使用する機器の種類と特徴
パソコン
1)パソコンの活用ポイント
2)パソコンのOSについて
3)使用例:成績管理とデータ分析におけるパソコンのメリット
タブレット
使用例:手書きメモとインタラクティブな学習
スマートフォン
1)タブレット・スマートフォンを使用するメリット
2)使用例:スマートフォンを利用した看護師国家試験対策
XRデバイス
使用例:VRデバイスによる病室アセスメントシミュレーション
2 ICTツールの活用法
Zoom
Teams
Google Workspace for Education
OneDrive
YouTube
電子教科書(EDX UniText)
ロイロノート・スクール
Monoxer
活用による効果
F.CESS Nurse
WHITEROOM
WHITEROOMを活用したリモート看護技術演習の例
3 ICTをより効果的に活用するためのツール
Canva
ICOON MONO
Adobe Creative Cloud
iMovie
Filmora
Jamboard
Miro
Notion
Mentimeter
ChatGPT
Slido
4 ICT機器でよくみられる問題
ICT機器のトラブル
オンライン環境のトラブル
オンライン学習環境でみられる一般的な問題
問題の事前確認と対策
問題が発生した際の対処法と事後のフォローアップ
よくあるトラブルの例と解決策
1)インターネット接続の問題
2)ソフトウエアの互換性
3)ファイル共有の問題
4)セキュリティの問題
Part 4 実例!ICTを活用した看護教育
1 治療・診断過程に伴う看護技術
授業および単元の位置づけ
1)対象と時期
2)単位数
3)演習全体の目的
4)演習全体の目標
演習スケジュールの概要(ブレンド型授業)
演習で使用したICT
1)ポイント1:オンラインと対面のブレンド型授業を採用
2)ポイント2:学習用アプリケーションを活用し,授業内で即時の課題提出と共有
3)ポイント3:事前学習で知識を解説した動画を配信
4)ポイント4:技術チェックは動画を活用
単元ごとの流れ
具体例:単元「検査・静脈血採血」
単元を通しての目標
ICT活用に関連した課題
1)ブレンド型授業にするか,すべて対面で実施すべきか
2)前提テスト実施の必要性
2 看護過程論演習
授業および単元の位置づけ
1)対象と時期
2)単位数
3)演習の目的
4)演習の概要
5)指定教本
演習スケジュールの概要
演習で使用したICT
授業の実際
1)前期
2)後期
ICT活用による効果と課題
1)効果
2)課題
3 公衆衛生看護技術論Ⅱ(地域診断演習)
授業および単元の位置づけ
1)授業名
2)対象
3)単位数
4)演習全体の目的
5)演習全体の目標
6)履修生の学習準備性と本授業の特徴
授業の概要
1)動機づけ:第1回授業
教材:相互学習クイズ(PIP-Maker)
2)方略理解:第2~25回
教材:PPM作図(コンセプトマッピング)
3)学習の転移
演習の進め方
1)教室
2)班編成
3)演習で用いた理論枠組み
PIP-Makerによるクイズ教材の概要と効果
1)本教材のねらい
2)教材開発
3)教材の効果測定
4 公衆衛生看護学実習Ⅱ・Ⅲ
実習の単元の位置づけ
1)授業名
2)対象
3)単位数
4)実習の目的
5)地域診断の目標
実習で使用したICT
実習の評価
1)教員評価における実習必須体験項目別技術達成度の経年比較
2)学内準備学習に対する学生の満足度
今後の課題
地域診断の実習成績,事前学習の満足度が他の体験項目に比べて低い背景
Part 5 学生からみたICT活用
1 Zoom授業と対面授業の比較
2 電子書籍,電子資料のメリットとデメリット
電子書籍は便利?使い方がわからない学生が多い可能性
電子媒体でよくないと感じること
3 学習用アプリケーションの実際 〜ロイロノートの導入例〜
4 使用するデバイスに関する意見
Part 6 ICTについてのQ&A
ICT全体について
オンライン授業について
テクニカル面について
実習記録などについて
安です.できることは何ですか?
その他
巻末資料
ICTと教育
ICTと看護教育
インストラクショナル・デザイン
法律・セキュリティ・リテラシー
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書籍情報
- ISBN:9784883789429
- ページ数:148頁
- 書籍発行日:2024年2月
- 電子版発売日:2024年2月15日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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