臨床画像 2019年10月号 今知りたい,AIの歴史とこれから

  • 書籍発行日 : 2019年9月
  • 電子版発売日 : 2019年10月9日
2,750
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内容

画像医学,画像診断に携わる放射線科医や一般臨床医を対象に,画像診断の重要かつ最新のテーマ,話題のトピックスを取り上げて解説する総合画像医学雑誌。【特集】症候別画像診断プロトコル

■特集:今知りたい,AIの歴史とこれから
 序説
 AIの歴史とこれから
 ディープラーニング実践の環境構築
 乳房領域へのAI応用の歴史とこれから
 胸部領域におけるAIの歴史と今後−歴史的研究を振り返りながら今後を展望する−
 ほか

序文

序説

現在の第3次人工知能(AI)ブームにおける中核技術はディープラーニングであり,コンピュータ支援診断(CAD)応用への期待が高い。AIの適用において,当初は病変の鑑別診断などにおける画像分類能力の高さが注目されたが,現在では病変の検出や領域抽出,さらには画像生成などのほぼすべての医用画像処理分野が対象となっている。AIが放射線科医に与えたインパクトは大きく,RSNAをはじめ多数の学会においてほぼAI一色といっても過言ではない状況にある。しかしながらAIに関して,現在が過度の期待のピーク期であるという指摘があり,現在の隆盛だけにスポットをあててAIを論じることには危うさが感じられる。また,以前のようにAIが放射線科医の仕事を奪うというような論調はさすがに少なくなってきたが,AIに対する否定的な見方は依然として根強いものがあり,せっかくのチャンスが放射線科医のために生かされることなく,過去のAIブームのように一過性に終わってしまう可能性も否定できない。

本特集ではAIと画像診断医のかかわりをより深く理解してもらうために,時間のレンジを過去から将来に広げて,この分野において精力的に研究をされている方々に解説をお願いした。構成として,まずAIへの理解を深めるために,これまでのAIの歴史とその将来像について解説し,AIの中核技術であるディープラーニングを実践するための環境構築について解説する。次に,CAD研究開発の代表的な分野である乳房や胸部のCADに関して,これまでの研究開発の状況やこれからの方向性について解説する。また,今後重要な課題となる画像データ整備に関して,医学的な観点から日本発の大規模画像データベース構築と工学的な観点から少数データ対策の手法について解説する。最後に放射線科医が知るべきAI活用に関する最新動向や法制度について解説する。

 本特集が,放射線科医がAIをより深く理解するための一助になれば幸いである。


木戸尚治

目次

特集:今知りたい,AIの歴史とこれから

序説

AIの歴史とこれから

ディープラーニング実践の環境構築

乳房領域へのAI応用の歴史とこれから

胸部領域におけるAIの歴史と今後−歴史的研究を振り返りながら今後を展望する−

画像診断ナショナルデータベース(J-MID)の課題と今後

少数の教師データに対する効果的な学習手法

AI活用における基礎と最新動向

●Current Topics

・最新版 造影剤ガイドラインの改訂ポイント

序説

1.『 腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン2018』の改訂のポイント

2.『 ESURガイドラインver. 10.0』の改訂のポイント−造影剤アレルギー(急性副作用)の対策,造影剤腎症の対策,Gdの体内沈着を中心に−

3.『 ACR Manual on Contrast Media ver. 10.3』の改訂のポイント

●連載

・頭蓋内病変の画像所見スペクトラム[最終回]

リンパ球性下垂体炎MIMIC

・となりの読影室[第7回]

大阪警察病院

・特集アドバンストコース[Vol.35,6月号]

肝・胆画像診断のトピックス

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