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治療 CHIRYO 2025年2月 Vol.107 No.3 【第1特集】診療所救急 かかりつけ患者の症状,どこまで診る?/【第2特集】令和の育児観と家族志向のケア

  • ページ数 : 128頁
  • 書籍発行日 : 2025年1月
  • 電子版発売日 : 2025年1月18日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

第1特集】診療所救急 かかりつけ患者の症状,どこまで診る?/【第2特集】令和の育児観と家族志向のケア

【第1特集】かかりつけ患者さんが急な症状を訴えてやってきたとき,適切に判断できますか? できる検査が限られているなかでのRed Flagの除外や「いつも」を知るからこそやれる対応をまとめました.ゲートキーパーとしての力を磨きましょう!
【第2特集】「イクメン」という言葉が出てきて久しいですが,共働きの世帯が増えて育児観も時代にあわせて更新していく必要があります.座談会では令和の時代の父性と母性ってどうなってるの?という点など家族志向型ケアをするうえでのヒントを提示しております.


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序文

【第1特集】診療所救急 かかりつけ患者の症状,どこまで診る?


診療所救急に寄せて


救急外来と診療所,その役割や環境は一見対照的であるが,どちらの場においても共通するのは,患者を前にした医師の「見逃してはならない」という切実な思いである.救急外来では,あらゆる検査を迅速に行うことが可能である.しかし,それは「検査をすれば安心できる」という意味ではない.検査が陰性であっても重篤な疾患が潜んでいることがあり,また検査結果が逆に判断を曇らせることもある.多忙な現場では,多くの患者に対応しなければならないなかで,「待つ」という選択肢をもちたいと願いつつも,その余裕がもてないことも…….

救急外来では,若手医師が「念のため」という理由で検査を実施するハードルを下げることは多い.限られた時間内に迅速な判断を求められる現場では,時間を味方につける診療が理想であると理解しながらも,それを実現することは難しい.患者の症状や背景を深く読み取る力は,緊急度や重症度を「見極める力」として働くが,即座の対応を求められる状況では,確信を得るために検査に頼らざるを得ない場面もある.

一方,診療所には背景を知る強みと経過を観察する余裕がある.かかりつけ患者の普段の健康状態を把握することで,「異常」の微細なサインに気づくことができる.また,数時間から数日にわたる経過を観察することで,一度の診察では見逃しがちな重篤な疾患を捉えることもできるだろう.「時間を味方につける」というアプローチは診療所特有のものと思われがちであるが,救急外来においても重要である.しかし,多忙な現場や若手医師の多い環境では,その実践が難しい現実がある.

診療所と救急外来,それぞれに強みと弱みが存在する.それを理解し,それぞれの環境に即した診療を行うことが求められる.「患者を救う」という同じ目的を共有しながらも,置かれた環境が異なる以上,なすべきことは必ずしも同一ではない.この特集を通じて,診療の場に応じた適切な判断力と柔軟性を考え,限られたリソースのなかで質の高い医療を提供する一助となることを願う.


〔編集幹事〕
総合病院国保旭中央病院 救急救命科
坂本 壮



【第2特集】令和の育児観と家族志向のケア


相互作用を重視したアプローチへ


人生100年時代を迎え,家族の形や価値観が多様化するなかで,育児に対する考え方である「育児観」も変化している.医療現場でも,父親の付き添い入院を受け入れる施設の増加や,夫婦参加型の子育て教室,単親家庭の支援の充実といった多様化への対応が進んでいる.一方で,「子どもの病気に母親が責任をもつべき」という固定観念は依然として根強く残っている.たとえば,育児相談や治療方針の話し合いで,母親だけに意見を求める場面も少なくない.

育児観は,親自身の経験や家族内の対話,社会や政策など,さまざまな要素が絡み合いながら形成される.固定観念を見直すためには,これらの相互作用に着目することが重要である.「家族志向のケア」は,こうした相互作用を重視し,患者と家族,医療者が互いを尊重し合いながら家族全体を支援対象とするアプローチである.

本企画は,育児観と家族志向のケアを軸に,さまざまな相互作用に関する視点を提供することを目的としている.医療者が固定観念にとらわれず,多様な育児観に寄り添う一助となることを願っている.


〔編集幹事〕
ひまわりクリニック/名古屋大学大学院医学系研究科総合診療医学分野
宮本 侑達

目次

【第1特集】診療所救急 かかりつけ患者の症状,どこまで診る?

こんなときは転院? 対応可能?

イントロダクション(坂本 壮)

腹痛 ─病歴からマネジメントする,時間を味方にする診療─(村上奈央,國友耕太郎)

咽頭痛 ─red flag と経過に注目した診療─ (山田悟史)

意識障害 ─バイタルサインと病歴を味方にする診療─ (吉田英人)

失神 ─心血管性失神を見逃さないようにしつつ問診で状況失神を拾い上げる─(糟谷智史)

けいれん ─けいれんの原因まで考えた対応を意識する─ (糟谷智史)

呼吸困難 ─緊急度/重症度/既往/社会背景で入院適応を考える─ (安原大生)

動悸 ─すぐに診断がつかないときの心構え─ (官澤洋平)

皮疹 ─蜂窩織炎のmimicに注意する─ (織田錬太郎)

頭部外傷 ─CT に頼らない,時間を味方にする診療─(坂本 壮)

【第2特集】令和の育児観と家族志向のケア

総 論

育児観の変遷 ─子育てをめぐる社会と研究の潮流─(宮本侑達)

各 論

診療における育児観(久保田 希)

アタッチメントの観点からみた育児観(北島歩美)

家族志向ケア・家族療法の視点からみる臨床家とその育児観(山田宇以)

特別座談会

変遷する育児観のなかで変わるものと変わらないもの (宮本侑達,児島達美,森屋淳子)

連載

在宅医療の質を高める!(18)

亡くなる前に点滴はいらない(永井康徳)

えびさんぽ(38)

JAK 阻害薬の有効性や安全性に関する最新知見は?(青島周一)

─ランドマークスタディと路地裏エビデンス

─臨床での使い方

突撃!! 循環器診療についてショウジ先生に聞いてみた!(5)

心不全が先? 虚血が先? (山口裕崇,川上将司)

緩和Case Based教育ディスカッション(11)

精神的苦痛とスピリチュアルペインのマネジメント(宇井睦人)

御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(2)

誤嚥性肺炎を予防せよ(宮上泰樹,近藤慶太)

Dr. Shinのよくわかる即戦力漢方(9)

虚弱児の成長を漢方で支える!(橋本進一)

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書籍情報

  • ISBN:9784525930134
  • ページ数:128頁
  • 書籍発行日:2025年1月
  • 電子版発売日:2025年1月18日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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