- m3.com 電子書籍
- 愛知医科大学式 ラパヘルの要点
商品情報
内容
多数の手術写真と2時間強の手術動画で腹部ヘルニア治療を理解する
日本内視鏡外科学会技術認定医[ヘルニア]7名が所属する愛知医科大学消化器外科で監修・執筆した,ラパヘルの手術書。多数の手術写真と2時間強の手術動画で,難関である日本内視鏡外科学会技術認定取得を目指していただきたい。
技術認定取得を目指している方はもちろん,指導医として鼠径部ヘルニア治療に従事されている方にも,ぜひ手にとっていただきたい。
序文
巻頭言
小生が愛知医科大学消化器外科教授を拝命して10年が経ちました。着任時から,医局員の面々もほぼ入れ替わり,任期も残すところもうすぐ1年になります。小生の一番のライフワークは肝胆膵の悪性腫瘍手術で,すべて開腹手術です。しかしながら,教授着任早期より将来的にはロボット支援下を含め鏡視下手術に移行していくことは自然であり,当然の流れととらえていました。
教室の発展のためには,鏡視下手術に力を注ぐことが必要不可欠であり,まずは腹腔鏡下胆囊摘出術の定型化を図り,胃大腸がん手術に積極的に鏡視下手術を導入いたしました。着任時には夢に描いていたロボット支援下膵頭十二指腸切除も現在では適応症例を限って施行しています。ヘルニア根治術にも鏡視下手術を導入し,学外の著明な先生方の指導を仰ぎ,屋根瓦方式の教育システムを徹底することで,毎年のように日本内視鏡外科学会の技術認定医をヘルニア部門で取得することができています。現在教室には,他施設で取得した1名を含め,計7人のヘルニア部門での内視鏡外科学会技術認定医が所属しており,今年度の受験予定者も現在修練中です。1施設にこれほど多くのヘルニア部門での内視鏡外科学会技術認定医が所属する施設は稀有だと考えています。これには毎年の受験者の相当な修練と努力,気力が必要であったと傍で見ていて感じています。まさにチームワークのなせる業と高く評価しています。また,本学では大学病院としては本邦初の腹部ヘルニアセンターを設立し,多種多様なヘルニアに対応しており,TAPPの成人症例数も年間200件を超えています。豊富な症例数もTAPP技術習得の追い風になっていることは間違いありません。
ヘルニア根治術は,若手外科医の習熟すべき重要な術式であり,ここ数年来の教室での実際をヘルニア部門での内視鏡外科学会技術認定医が解説し,評価,ご批判を頂くとともに,みなさんの習熟の一助となれば嬉しい限りです。
少しでも多くの若手医師にこの本を手に取ってもらい,難関である内視鏡外科学会技術認定医取得を目指して欲しいと願っています。ヘルニアに関する技術書ではありますが,ヘルニアの鏡視下手術には,内視鏡手術に必要な基本的技術がほとんど含まれており,これを習熟すればどのような鏡視下手術にも応用が利くものと門外漢ながら考えています。小生が若いころ,まだ研修医だったころに,“アッペと胃切除がちゃんとできれば,その後どんな手術でもできるようになる”と,ある外科教授に言われたことがあります。どんな手術も基本的手技の繰り返しと応用で成り立っています。基本手技のできている外科医は,新しい手術に挑戦してもすぐに習熟が可能になると思っています。手術はscienceであると同時にartでもあります。手術を絵画に例えると,レンブラントでもピカソでも全く画風の違う著明な画家にリンゴのデッサンを描いてもらえば,ほぼ同じものができあがると思います。基本技術に裏打ちされた画風であり,基本ができていない者が自由に描くのは子どもの落書きと同じです。先達の基礎技術をいかに習熟(今どきの言葉だと完コピ)するかが第一歩なのだと確信しています。
この先鏡視下手術は腹腔鏡下ではなく,ロボット支援下になっていくと考えていますが,TAPPの手技・基本操作が変わるわけではないことが重要なポイントと考えています。本書が若手からベテランの外科医にとって,TAPPを理解し,習熟するための一助となれば望外の喜びであります。
本書を製作するにあたり,自分だったら,手術を覚えるためにこんな参考書があったらいいな,医局の所蔵ではなくこれくらいの値段なら自腹を切って買うだろうな,という本を作りたいと考えました。また,気軽に持ち歩ける手術書であり,気軽に書き込み,ラインマーカーでのマーキングができるもので,持ち歩いても表紙が丈夫で傷みにくいものにしたいと出版社の方にお願いをいたしました。
私たちの提案するこの技術書が,若手を中心に少しでも役に立つものとなることを祈念しています。
令和7年2月
愛知医科大学外科学講座消化器外科 教授 佐野 力
目次
第1章 TAPPの適応と準備
第2章 当科における鼠径部ヘルニア治療の現状と合格戦略
第3章 右鼠径ヘルニア(外・内)のTAPP手技
第4章 左鼠径ヘルニア(外・内)のTAPP手技
第5章 再発鼠径部ヘルニアに対する手術
第6章 ロボット支援下鼠径ヘルニア修復術(RTAPP)
第7章 腹腔鏡下経皮的腹膜外閉鎖(LPEC)
Column 小児LPEC
技術認定医合格に向けて私の経験 ~秘訣と心得
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
- 全文・
串刺検索 - 目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
- PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
- 南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:11.3MB以上(インストール時:24.8MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:45.0MB以上
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:11.3MB以上(インストール時:24.8MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:45.0MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784867191095
- ページ数:128頁
- 書籍発行日:2025年2月
- 電子版発売日:2025年2月21日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。