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脳血管障害の包括的治療選択 再発・合併症・難症例から学ぶ

  • ページ数 : 168頁
  • 書籍発行日 : 2025年3月
  • 電子版発売日 : 2025年2月27日
¥13,200(税込)
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商品情報

内容

【手術の「困った」を乗り切るための1冊!】 脳血管障害の治療では、血管内治療と直達手術、あるいはハイブリッド手術が必要となるが、症例に応じて、安全性と治療効果(リスクとベネフィット)を勘案したうえで使い分けが必要になる。「難しい」「判断に迷う」症例をどのように理解しどう対処すべきか、動画も用いてわかりやすく紹介する。

序文

序文

脳血管障害に対する侵襲的治療は直達手術で幕を開け,近年は低侵襲な血管内治療の発展に目覚ましいものがあります.一時は2つの治療の本質的な優劣にスポットが当てられ,いくつかのランダム化比較試験も行われました.しかし最近そのような論調は下火になり,優劣よりも「どの症例にどちらの治療をどのように用いるか」の議論が優勢になってきているのはご存知のとおりです.

筆者は,そのような時代背景の元で現職の高知大学脳神経外科に7年前に赴任しました.高知県は地理的条件と県民性から,治療を自県で完結したいという患者さんの希望が強く,最後の砦といえる大学病院での難症例の治療可否は重要な意味をもちます.その中で私たちは,直達手術と血管内治療の選択あるいは組み合わせを最適化することで,難症例の治療をなるべく県内で完結させる取り組みを進めてきており,本書ではその工夫を紹介しています.

本書で強調したいのは,①ほとんどの難症例は基本的な技術を丁寧に習得し,積み重ねることで対応できること,②最近,症例数の上で押され気味の直達手術は,先人たちの努力により本邦での質が非常に高く,これを系統的に習得することで,「血管内ファースト」にこだわり過ぎることなく脳血管障害の治療成績の向上に寄与し得ること,の2点です.前例のない試みとは思いますが,本書が読者の皆様方の次の症例,今後のトレーニングのヒントになることがあれば,これに勝る喜びはありません.直達手術と血管内治療の選択あるいは組み合わせを最適化するのは重要ですが,1つひとつが低いレベル同士では意味がありません.本書では直達手術と血管内治療の協働をメインテーマにしましたが,1 つひとつの治療モダリティのレベルを引き上げることは等しく重要であり,それに応じて2つの治療の選択や使い分けを柔軟に変化させていくことを,脳血管障害治療医としてこれから意識していきたいと考えています.

最後に,本書で取り上げたような症例の集積は,一施設,ましてや私個人ではとても成し遂げられるものではありませんでした.知識,技術を出し合って一緒に難症例に挑んでくれた当施設の仲間たち,本書のコンセプトを補足するための症例提供をいただいた他院の先生方,また惜しげもなく自身の知識と技術をご提供いただきご指導いただいた諸分野のエキスパートの先生方に,この場を借りて厚く御礼申し上げます.本当にありがとうございました.


高知大学医学部脳神経外科
福田 仁

目次

【0章 総論】

1 脳血管障害の包括的治療選択

【1章 脳動脈瘤の包括的治療選択】

1 動眼神経麻痺で発症した内頚動脈―後交通動脈分岐部動脈瘤

クリップ・コイルの柔軟な使い分け

2 高齢者の破裂前交通動脈瘤

急性期の非侵襲性を追求する

3 極小破裂脳動脈瘤

その特徴と診断,治療のピットフォール

4 後下小脳動脈瘤

血管内治療が困難なときの対応

5 フローダイバーター時代の母血管閉塞術

いかに虚血性合併症を予防するか

6 コイル塞栓後の動脈瘤再発

Coil compactionとAneurysmal regrowth

7 大型,血栓化,紡錘状動脈瘤

安全性と治療効果の両立を目指して

【2章 虚血性疾患の包括的治療選択】

1 CEA,CASの周術期合併症

Tandem lesionとhyperperfusionにまつわるピットフォール

2 総頚動脈,頚部内頚動脈病変

ハイブリッド手術室の有用性

3 椎骨脳底動脈系の虚血性病変の治療

血行再建術の適応決定が難しい疾患群

【3章 シャント疾患・脳腫瘍の包括的治療選択】

1 脳動静脈奇形

術前塞栓術のベネフィット&リスク

2 脊髄動静脈瘻

画像診断と病型分類の進歩

3 出血性脳腫瘍

硬膜内血管からの塞栓術を考える

・推薦のことば

・序文

・本書の使い方

・WEB動画の視聴方法

・WEB動画解説目次


索引

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書籍情報

  • ISBN:9784840487672
  • ページ数:168頁
  • 書籍発行日:2025年3月
  • 電子版発売日:2025年2月27日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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