心アミロイドーシス 病態と治療,画像診断の最前線

  • ページ数 : 76頁
  • 書籍発行日 : 2025年3月
  • 電子版発売日 : 2025年3月5日
¥3,520(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 64pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当
point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

類書のない初の解説本!
この1冊で、心アミロイドーシスの最新情報がわかる!
循環器領域の雄、榊原記念病院の精鋭と大学病院の先駆者たちによる共同執筆
治療薬開発とともに、心アミロイドーシスは治療可能となりつつある。
急増する高齢者心不全。これまで見過ごされてきた潜在患者は多数……。
早期診断の最新情報、そして最前線の治療とは?
オールカラー、動画付き

序文

序文


従来,心アミロイドーシスは「稀少な二次性心筋症であり,原因に対する治療法のない難治性疾患」として認知されていた。ところが近年,その概念は大きく変わりつつある。

まず,未診断例が多数存在することが明らかとなった。かつて,心アミロイドーシスの診断は心エコーによる推定と組織生検による確定に頼ってきたが,諸種画像診断の技術が大幅に向上したためである。

そして急増する高齢者心不全の多くは,駆出率の低下していない心不全(HFpEF)だが,その中に多数の野生型トランスサイレチン心アミロイドーシス(ATTRwt)の存在が指摘されている。HFpEFの数%がATTRだとすると,推定される罹患者数は膨大である。心アミロイドーシスは加齢性疾患としての位置づけが,より明瞭になってきたと言えよう。

治療についても,かつては利尿薬や抗凝固薬,ペースメーカなどを用いて対症的に経過を追うほか手だてがなかった。しかし近年,アミロイドの生成そのものを抑制する新しい原因治療薬が複数開発され,2019年にはATTR心アミロイドーシスへの保険適用が承認されている。もはや治療が困難な稀少難病でなく,主要な循環器疾患として変わりつつあることが窺える。

今後の課題は,スクリーニング検査によって心アミロイドーシスの可能性がある患者を見逃さないこと,さらに可能な限り低侵襲な方法で確定診断を行うこと,そして必要な患者に適切な治療法を選択することであろう。

以前よりわが国では,アミロイドーシスは難治性疾患政策研究事業の中で研究・診療のなされてきた歴史がある。その後,新たな治療薬の出現に伴って,心アミロイドーシスについて日本循環器学会に研究班が形成され,2020年には診療ガイドラインが公表された。患者数の増加と,急速に進歩する特異的治療薬が出現する中で,虚血性心疾患などと比べ十分なエビデンスに乏しい疾患であり,適切な診断法の普及と治療薬の適用が議論されてきたと言えよう。

本書は心アミロイドーシスの画像診断に特化した手順書の作成を目指し,榊原記念病院循環器内科の井口信雄氏が中心となってまとめたものである。執筆陣は2024年3月に東京で行われた「心アミロイドーシス画像診断セミナー」で演者を務めた,第一線で活躍する研究者が中心となっている。

心アミロイドーシスはまだまだ未知の部分が多い疾患であり,エビデンスも乏しく,今後の臨床・研究の課題も多様である。その中で,本書には本疾患の最先端の知見と,現在までの診療・研究の到達点が示されている。

本書が今後の研究の道しるべとなり,また心アミロイドーシス患者の適切な診療と学術方面での進歩につながることを祈念している。


監修:榊原記念病院 院長 磯部 光章

目次

第1章 心アミロイドーシスとは

<病態と治療>臨床像を知る/病理組織から知る/治療法を知る

第2章 心アミロイドーシスの画像診断

<MRI>心臓MRIを使いこなす/上手な撮り方

<心エコー>心エコーを使いこなす/上手な撮り方

<核医学>心臓核医学を使いこなす/上手な撮り方

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:16.1MB以上(インストール時:43.5MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:64.4MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:16.1MB以上(インストール時:43.5MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:64.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784897754895
  • ページ数:76頁
  • 書籍発行日:2025年3月
  • 電子版発売日:2025年3月5日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。