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- 整形・災害外科 2025年3月号 68巻3号 特集 変形性股関節症update 【電子版】
商品情報
内容
序文
変形性股関節症update
「変形性股関節症update」と題して特集を組ませていただいた。
わが国の変形性股関節症には多くの特徴がある。例えば圧倒的に女性が多いこと,幼少時に発育性股関節形成不全(developmental dysplasia of the hip;DDH)の治療歴を有していることが少なくないこと,寛骨臼形成不全に起因する例が多いことなどである。また家族歴を有する例がまれではなく,遺伝的要因の関与も強く示唆されている。変形性股関節症に関連する大きな変化もあった。日本はかつて先天性股関節脱臼の多発国であったが,1970年代前半のDDH予防運動が成功し,その罹患数は約1/10に激減した。この年代に出生した方々が変形性股関節症の好発年齢である50代に達した現在,幼少時のDDH治療歴をもつ集団は減少していると推察される。一方,社会の高齢化によるためか変形性股関節症に対する人工股関節置換術の件数は年々増加傾向であり,2000年頃と比較すると倍増したといわれている。DDH予防運動の成功は寛骨臼形成不全が減少する要因となりうるが,人工股関節置換術の件数の増加は逆に変形性股関節症罹患者数が増加している現況を示している。それらを背景に変形性股関節症の疫学がどうなっているのかは興味のあるところであり,飯高氏には住民健診の結果をベースに最新の疫学をご紹介いただき,山手氏にはDDH予防運動に絡めてライフコース疫学の視点から述べていただいた。倉員氏にはこれまでに明らかになっている変形性股関節症や寛骨臼形成不全に関連する遺伝的要因についてレビューしていただいた。
治療についても意見が分かれる点は少なくない。本特集では「変形性股関節症治療におけるcontroversy」と銘打って,3つのcontroversies,すなわち運動療法の効果検証,borderline dysplasiaに対する矯正骨切り術と股関節鏡視下手術の成績,そして若年者の進行期変形性股関節症に対する手術的治療の選択についてそれぞれ鉄永氏,山口氏,藤元氏にご執筆いただいた。すべての稿において,造詣の深い先生方に最新の知見を解説いただいた力作である。本特集が読者の皆様にとって価値あるものとなり,明日からの日常診療の一助になることに期待する。
(中島康晴)
目次
特集 変形性股関節症 update
形性股関節症の疫学
飯高 世子
変形性股関節症の関連遺伝子
倉員 太志
変形性股関節症のライフコース疫学
山手 智志
股関節のバイオメカニクス
藤井 政徳
股関節の最新の画像評価−エコーを中心に
雪澤 洋平
変形性股関節症におけるspinopelvic alignment
崔 賢民
変形性股関節症治療におけるcontroversy−運動療法の効果と限界
鉄永 智紀
変形性股関節症治療におけるcontroversy−borderline dysplasiaに対する治療:矯正骨切り術か?関節鏡下手術か?
山口 亮介
変形性股関節症治療におけるcontroversy−若年の進行期から末期変形性股関節症に対する手術:THAか?関節温存手術か?
藤元 祐介
Personal View
XRと整形外科
長谷川 正裕
新しい医療技術
細胞老化を標的とした新規骨粗鬆症治療とその病態モデル
右近 裕一朗
臨床
橈骨遠位端骨折に対する積極的徒手整復と背屈位ギプス固定による保存療法の治療成績
小関 和彦
研究
変形性膝関節症に対する濃縮血小板由来成長因子注射と濃縮血漿由来成長因子注射の4週後の治療成績比較
戸田 佳孝
症例
経舟状骨月状骨脱臼を伴った舟状骨粉砕骨折に対して遊離血管柄付き骨移植を行った1例
藤枝 司
整形外科 名人のknow-how
「外反股変形を合併した麻痺性股関節亜脱臼に対するtransphyseal screwを用いたguided growth法」
亀井 敬太
スポーツ医学 つれづれ草(63)
「喚子鳥は春のものなり」
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書籍情報
- ISBN:9784003306803
- ページ数:104頁
- 書籍発行日:2025年3月
- 電子版発売日:2025年3月14日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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