- m3.com 電子書籍
- 認知症ケア・対応 もっとスムーズになるQ&A50
商品情報
内容
病院や施設、在宅でよく見られるケースについて、専門看護師と認定看護師がQ&A形式で問題解決に向けたアドバイスをきめ細かに解説。
エキスパートだからこそ伝えられる、誰もが認知症ケア・対応をスムーズにできるようになる知識・知恵を豊富に紹介する。
序文
はじめに
平均寿命の延伸に伴い、今後も認知症を患う方の増加が見込まれます。そこで社会においては、認知症になっても尊厳を保ち、安心して住み慣れた場所で生活ができるよう、積極的に施策が打ち出されています。こうした背景から、認知症の患者さんをケアする場は病院に限らず、施設や在宅など多様化し、多くの看護師が、認知症ケアを提供しています。しかしながら、そのケアに根拠と自信をもっているかと問われると、皆さんはいかがでしょうか。「認知症があるから言ってもわからない」、「認知症だから痛みを感じにくい」など、日頃、認知症ケアを提供している看護師からも、まだまだ誤解や偏見ともとれる言葉をよく聞きます。すなわち、認知症患者さんが安心して治療を受けたり、生活をしたりする環境ではないということを現わしています。
本書では、病院や施設、在宅でよく見られる場面を50のケースとし、専門看護師と認定看護師がQ&A形式でまとめました。回答には、認知症患者さんの見方やケアのコツについていくつかのポイントに焦点を当ててまとめました。ここを丁寧に読み解いていただくことで、日頃の認知症ケアの根拠や自信につながっていくと確信しています。また、患者さんが認知症かもしれないと思って初めて受診するころから、食べることが難しくなっていく認知症の終末期まで、多岐にわたる病期の場面を取り上げました。これにより、病院はもとより、施設や在宅で認知症ケアを提供する看護師の方々にも活用していただけると期待しております。
厚生労働省は、2040年には認知症の患者さんが約584 万人にのぼり、高齢者のおよそ15%、6.7 人に1 人が認知症を患うと試算しています。今後、認知症ケアは特別なものではなく、すべての看護師が担えるケアでなければなりません。この書籍が皆さんの認知症に関する知識と技術を得る一助となり、認知症の患者さんが最期まで、望む場で一人の人格をもった人として生活できることを、心より切に願います。
2025年3月
西山みどり・西田珠貴
目次
【第1章 認知症患者さんへのかかわり方】
Q1 家族が「脳トレ」を勧めていますが、本人にとってはよいこと?
Q2 本人・家族の受診時にすべき、身体的・心理的アセスメントとケアは?
Q3 受診時に本人・家族とのコミュニケーションは、どうする?
Q4 認知症外来の受診を拒むとき、どうする?
Q5 認知機能検査を受けてもらうときに留意すべきことは?
Q6 よくみられる疾患・病態には、どのようなものがある?
Q7 BPSDが起こるのは、どうして?
Q8 生活のしづらさによるBPSDを軽減するには、どうすればよい?
Q9 本人が抱えている喪失感をどう支える?
Q10 家族が抱えている喪失感をどう支える?
【第2章 認知症患者さんへの基本的なケア・対応】
Q11 入院当日のコミュニケーションは、どうするのがよい?
Q12 過ごしやすい病床環境とは、どのようなもの?
Q13 本人の意思を支えるためには、日ごろからどうかかわる?
Q14 治療をスムーズに受けてもらうには、どうする?
Q15 抗認知症薬について、本人・家族にはどう伝える?
Q16 入院時の「帰りたい」という思いに、どう対応する?
Q17 退院支援時には、どのようにかかわるのがよい?
Q18 介護にあたっている家族をどのように支える?
【第3章 認知症患者さんへの排泄ケア】
Q19 イライラの原因は便秘?
Q20 尿失禁が続くとき、どうかかわればよい?
Q21 尿道カテーテルを気にして自己抜去しそうなとき、どうしたらよい?
Q22 ストーマ装具をつけている場合、排泄ケアはどうする?
Q23 トイレ以外で排泄してしまうとき、どうしたらよい?
【第4章 認知症患者さんへのスキンケア】
Q24 搔くのをやめられないとき、どう対応する?
Q25 入浴を拒否する場合、どう対応するとよい?
Q26 巻き爪で苦痛はあるのに爪切りを拒む場合、どう対応する?
Q27 ストーマ周囲に皮膚障害があるとき、どう対応する?
Q28 貼付剤を剥がしてしまうとき、どのようにかかわればよい?
【第5章 認知症患者さんへのリハビリテーション】
Q29 リハビリテーションの介入・ケアを拒否するとき、コミュニケーションはどうする?
Q30 リハビリテーションの介入・ケアを拒否するとき、環境調整はどうする?
Q31 転倒のリスクがあるとき、どのように注意してかかわる?
Q32 トイレまで歩くのが難しいのに家族が期待しているとき、どう対応する?
Q33 認知機能の低下を緩やかにするリハビリテーションには、どのようなものがある?
Q34 重度認知症でリハビリテーションを行う意義・目的は?
【第6章 認知症患者さんへの食支援】
Q35 食事したのに「食べていない」と言うとき、どう対応する?
Q36 摂食嚥下障害には、どのようなアプローチが必要?
Q37 認知症治療薬による嚥下機能・食行動への影響は、どうする?
Q38 食べてくれないアルツハイマー型認知症の患者さんは、どう支援する?
Q39 レビー小体型認知症の幻視で食事できない場合、どう対応する?
Q40 ほかの人の食事を食べてしまう前頭側頭型認知症の患者さんには、どう対応する?
Q41 低栄養を予防するには、どうする?
【第7章 終末期の認知症患者さんへの指導管理】
Q42 食べられなくなっていく状況で、どう対応すればよい?
Q43 痛いと言い続けるとき、どうアセスメントする?
Q44 抗認知症薬は、いつまで飲み続ける必要がある?
Q45 がん告知後に動揺させないようにするには、どうすればよい?
Q46 苦痛・症状の緩和では、鎮静をどう図る?
Q47 終末期のがん関連認知機能障害(CRCI)では、QOLの維持をどうする?
Q48 難治性の褥瘡に対するケアは、どうする?
Q49 終末期医療にかかわる意思決定支援は、どうする?
Q50 終末期判断をめぐる医療従事者と家族のコミュニケーションは、どうする?
【付録】日常臨床で役立つ認知症の評価・検査
索引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
- 全文・
串刺検索 - 目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
- PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
- 南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784840487979
- ページ数:184頁
- 書籍発行日:2025年4月
- 電子版発売日:2025年3月28日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。