決定版 オルガノイド実験スタンダード第2版

  • ページ数 : 423頁
  • 書籍発行日 : 2025年4月
  • 電子版発売日 : 2025年4月18日
¥11,000(税込)
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商品情報

内容

6年ぶりの改訂版!オルガノイド実験のコツが詰まった1冊
オルガノイド研究を行う上で欠かせない理論と培養・分化のコツを開発者自身が丁寧に解説した決定版.初版から6年が経ち,より洗練されたプロトコールや,アセンブロイド,体節オルガノイドなど最新のオルガノイドを加えて改訂しました.開発の経緯や苦労を収録したインタビューほか,Organoid-On-Chip,CRISPRスクリーニングなど関連技術についても充実.オルガノイド研究を行う研究室に必ず置いておきたい1冊です.

序文

改訂の序

本書『決定版 オルガノイド実験スタンダード第2版』は,国際的に活躍するパイオニア研究者の方々に執筆をお願いし,日本語で“痒いところに手が届く”プロトコール集としてまとめました.しかし,本書は単なるプロトコール集にとどまりません.開発者の視点からロジックを掘り下げ,各手法に至るまでの考え方や背景を詳細に記載することで,読者が方法論をより深く理解できるよう工夫しています.そのため,本書は以下のような研究者・読者を主な対象としています.

・オルガノイド研究についてなんとなく知りたい方

・これからオルガノイド研究を始めようとしている方

・オルガノイド培養はできるが,その応用の幅を広げたいと考えている方

・自身のオルガノイド研究のレベルアップ方法に悩んでいる方

初版を上梓した際,オルガノイド研究はまだブームとして捉えられる側面がありました.しかし,それから6年が経過した現在,オルガノイド研究はとどまることなく進展を遂げ,疾患研究,体節形成,アセンブロイドなど,多岐にわたる新しい進化を遂げています.また,初期発生や造血幹細胞の培養系が確立されたことで,オルガノイド(器官様)の概念そのものを,さらに発展的に捉える必要性が生じています.今回の第2版では,そうした近年のオルガノイド研究の動向や最新のプロトコールを盛り込み,アップデートいたしました.また今回,エキスパート研究者に開発の経緯や苦労などをインタビューし,プロトコールに書ききれないチップスやコツを書き出しました.こちらもぜひお楽しみ下さい.本書を通じて,読者は新時代の“オルガノイド”の姿を実感することができるでしょう.そして,本書で学んだ若手研究者の皆様が,さらなる新しい“オルガノイド”研究を切り拓いていかれることを心より願っております.

最後に,本書の執筆にご協力いただいた研究者の皆様,そして羊土社実験医学編集部の皆様には,第2版発刊に際し多大なご尽力を賜りましたことを心より感謝申し上げます.


2025年2月

編者を代表して
佐藤俊朗

目次

第1章 オルガノイド事始め

1 オルガノイドとは? 次世代オルガノイド研究の志向する未来【武部貴則】

2 〈座談会〉開発者が語るオルガノイド分化と培養のツボ【佐藤俊朗,武部貴則,永樂元次】

3 〈インタビュー〉エキスパート直伝!論文では読めない試薬と培養のリアル

 ①培地,増殖因子,基質など試薬の動向【佐藤俊朗,聞き手:編集部 蜂須賀修司】

 ②神経系の培養と分化【坂口秀哉,聞き手:佐藤俊朗】

 ③腎臓オルガノイドの培養と分化【太口敦博,西中村隆一,聞き手:佐藤俊朗】

 ④血液系の培養と分化【山﨑 聡,聞き手:佐藤俊朗】

 ⑤初期発生モデルの培養と分化【髙島康弘,聞き手:佐藤俊朗】

第2章 多能性幹細胞由来オルガノイド

1 iPS細胞由来オルガノイド作製の技術的,理論的背景(内胚葉系)【木村昌樹,武部貴則】

2 ES・iPS細胞由来オルガノイド作製の技術的,理論的背景(神経系)【永樂元次】

3 ヒト多能性幹細胞を用いた二層性胚盤モデルの形成【大久保 巧,髙島康弘】

4 自己組織化的に形成される大脳皮質オルガノイド【坂口秀哉】

5 自己組織化的に形成される海馬・脈絡叢オルガノイド【坂口秀哉】

6 自己組織化的に形成される脊髄オルガノイド【坂口秀哉】

7 下垂体・視床下部 オルガノイドの分化誘導【多賀詩織,須賀英隆】

8 小脳オルガノイドの作製とプルキンエ細胞への誘導【玉田篤史,六車恵子】

9 ヒト多能性幹細胞からの網膜組織オルガノイド作製法【瀬戸裕介,永樂元次】

10 iPS細胞からのヒト唾液腺オルガノイドの作製【田中準一,美島健二】

11 ヒトES細胞を用いた内耳オルガノイドの誘導法【佐伯 翼,橋野惠里】

12 ヒトiPS細胞を用いた皮膚オルガノイドの創出【岩永知幸,武部貴則】

13 ヒト多能性細胞を用いた,多細胞系からなる肝オルガノイドの作製方法【岡本雅志,坂倉永里子,武部貴則,米山鷹介】

14 自己組織化による小腸オルガノイドの分化誘導【阿久津英憲,鶴田 覚】

15 浮遊培養を用いた小腸オルガノイドの効率的な誘導法【髙橋純一,水谷知裕,岡本隆一】

16 ヒトiPS細胞を用いた肺オルガノイド培養法【山本佑樹,後藤慎平】

17 腎臓オルガノイド ネフロン上皮細胞系譜と尿管芽・集合管系譜の選択的分化誘導法【谷川俊祐,吉村仁宏,倉岡将平,太口敦博,西中村隆一】

18 ヒト多能性幹細胞からの腎臓オルガノイド作製と近位尿細管の成熟化【髙里 実,佐原義基】

19 ヒト多能性幹細胞を用いたヒトブラストイドの作製【佐々木博勇,柳田絢加】

20 アセンブロイドを用いた細胞間相互作用モデリング【今泉研人,三浦悠樹】

21 周期的に規則正しく形成されるヒト体節オルガノイド【佐奈喜(松宮)舞奈,戎家美紀】

第3章 組織幹細胞オルガノイド

1 成体組織幹細胞オルガノイド作製の技術的,理論的背景【佐藤俊朗】

2 味蕾オルガノイド マウス有郭乳頭からの味蕾オルガノイド作製【米谷達哉,岩槻 健】

3 成体組織幹細胞由来の肺胞オルガノイドの作製【桂 廣亮,森本 充】

4 患者由来肺がんオルガノイド樹立の実際【浜本純子,安田浩之】

5 乳がんオルガノイドの作製【竹内康人,後藤典子】

6 胃オルガノイド 成体胃組織の幹細胞を用いた胃オルガノイドの作製【栗崎 晃,高田仁実】

7 正常胃オルガノイドおよび胃がんオルガノイド培養法【南木康作】

8 ヒト由来膵臓オルガノイドの樹立と培養【清野隆史】

9 正常小腸・大腸オルガノイドおよび大腸がん培養法【杉本真也,股野麻未】

10 ヒト腸上皮オルガノイド マトリゲルおよびⅠ型コラーゲンによるオルガノイド培養法【上船史弥,油井史郎,渡辺 守】

11 マウスおよびヒト造血幹細胞の増幅培養法【余語孝夫,山﨑 聡】

第4章 関連技術

1 オルガノイド遺伝子改変技術【股野麻未,桑島佑太朗】

2 生体試料深部を観察する光シート顕微鏡技術【渡邉朋信,塩井 剛,大浪修一】

3 ヒト由来オルガノイドを用いた異種移植モデル作製【藤井正幸】

4 肺胞スフェロイドを用いた新型コロナウイルス感染症治療薬のスクリーニング【戸高玲子,片山和彦】

5 オルガノイド培養法を用いた腸内細菌との相互作用研究【佐々木伸雄】

6 がん組織モデルオルガノイドを用いた創薬スクリーニング【加賀谷紀貴,新家一男】

7 オルガノイドの1細胞トランスクリプトーム解析 実験デザインから応用解析まで【神元健児】

8 灌流装置を用いたOrganoid-on-Chipモデル【倉岡将平,東 祐平,森實隆司】

9 CRISPRを用いた遺伝学的スクリーニング【樽本雄介,遊佐宏介】


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書籍情報

  • ISBN:9784758122818
  • ページ数:423頁
  • 書籍発行日:2025年4月
  • 電子版発売日:2025年4月18日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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